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心が折れる瞬間とは? 心が折れたときの立ち直り方

浅野寿和(心理カウンセラー)

中田ボンベ@dcp

心が折れてしまう原因とは?

では、心が折れてしまう原因にはどんなことが考えられるのでしょうか?浅野先生に聞いてみました。

心が折れてしまうのはなぜ?

心が折れる最大の理由は「自分への失望」です。たとえば、以下のようなことが挙げられるでしょう。

男女関係

失恋・離婚・死別・浮気の発覚は心が折れてしまう代表的な原因です。自分の好意を伝えたけど断られた。愛し合っていると思っていたパートナーが実は他の異性と関係を持っていた、などが原因で自分に対しても失望し、心が折れてしまうのです。

職場の対人関係

信頼していた上司・同僚・仲間の裏切り・心変わりなどです。信頼していた仲間が自分の評価を下げるようなうわさを流していた、など自分が信頼していた人からの裏切りに遭うと、人への不信感が強まります。それと同時に自分にも失望し、心が折れてしまいます。

私生活での対人関係

典型例は「いじめ」です。周囲からの無視、陰口、陰湿な攻撃などで「自分など存在する価値がないのではないか」と感じてしまいます。人は誰かからいじめを受けると、「いじめられた私に何か悪いところがあったのでは?」と、必要以上に自己否定を強めます。その結果、自分に存在価値を感じられず心が折れてしまうのです。

日常の中での失敗

たとえば、絶対に失敗してはいけない状況での失敗など、多大な影響を及ぼすような大きなミスに直面すると心が折れやすいですね。「悔やんでも悔やみきれない」と絶望的な気分になります。また、今までできたことが「できなくなった」ときも心が折れやすいもの。これらはすべて自分への失望です

心が折れてしまいやすい人の特徴って?

心が折れる大きな原因は自分への失望ですから、「自分に失望しやすい心の状態」の人は心が折れやすいですね。

具体的には

劣等感が強く、失敗やできないことをすぐに恥じる

人を頼らない、自分のことを隠す

些細なことでもついうそをついてしまう

不安やストレスをため込み、我慢する

休めない、休むと言い出せない

完璧主義で何事も白黒はっきりさせようとする

自己否定が強めでマイナス思考

挫折経験が少ない優等生タイプ

思い込みが激しく、不安の先取りばかりする

物事を考えすぎる、先延ばしにしがち

などです。言い換えれば、「日頃から心の中で人とのつながりを感じない状態」になっている人は、心が折れやすいといえますね。

心が折れやすい人と折れにくい人の差は?

「自分は誰のためにもなっていない」と感じている人は自分に失望しやすく、心が折れやすいといえます。反対に「自分は人からの求めにしっかり応じられている」といった感覚があれば、気持ちが前向きになり、心も折れにくくなります。

たとえ自分が人と同じ努力をしていても、日頃からストレスや疲労、不安をため込み、無理や我慢をしていると、心の余裕を失ってしまいます。そうなると「自分のことで精一杯」の状態になります。この状態が続くと心が折れやすくなります。

一方で普段から心に余裕を持ち、「自分はできる」「人のためになっている」と感じている人は、たとえ逆境にあっても行動を起こし、そこから抜け出すことができるのです。

次ページ:心が折れてしまったときの対処法

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