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ほくろが大きくなる原因と対処法~悪性のほくろの見わけ方~

松島桃子

良性のほくろと悪性のほくろの見分け方

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ほくろの中には、良性のタイプと悪性のタイプがあります。悪性の場合には、治療が必要になることもあるため注意が必要です。それぞれの特徴や見分け方について、松島先生に教えてもらいました。

良性のほくろの特徴

松島:いわゆる「ほくろ」は小型のものを指します。紫外線や外部刺激によってメラノサイトが増えて、ほくろが大きくなりますが、それでも5mm以内に留まることが一般的です。大きくなるスピードも、数年、数十年かけてゆっくりとです。

悪性のほくろの特徴

松島:メラノサイトが悪性化して、腫瘍になったものを悪性黒色腫(メラノーマ)といいます。メラノーマは、皮膚腫瘍の中で最も悪性度が高く、発生すると進行が早いので注意が必要です。どこの皮膚にも発生しますが、日本人は特に足底と指趾爪部に発生する確率が高く、皮膚以外の口腔や目の結膜に発生することもあります。罹患率に男女差はほぼなく、中年以降に発症することが多いですが、若年者に生じることもあります。

メラノーマの見分け方

松島:メラノーマとほくろは、ちゃんと見分けることが重要です。見分けるときのポイントは以下の5つです。

(1)非対称性の病変……形が左右非対称である
(2)辺縁が不整……端がギザギザしており、境界に鮮明な部分と不鮮明な部分がある
(3)色調の濃淡混在……黒褐色が多いが、色調にムラがある
(4)大型病変……直径が6mm以上ある
(5)形態が変化……大きさ、形、色調の進行性の変化

これらはメラノーマと良性のほくろを見分けるための重要な指標とはなりますが、診断はあくまでも総合的になされます。どれかひとつ当てはまったからといって、メラノーマだと決まるわけではありません。しかし、思い当たる症状がある場合は、一度病院を受診してみてください。

病院を受診したほうがいい場合

松島:半年~1年ほどの短期間で急に大きくなったほくろや、「メラノーマの見分け方」で紹介した5つのポイントに該当する場合は、早い段階で病院を受診すべきです。足底と指趾爪部はメラノーマ発生の多い部位。足の裏や爪の中、口の中など、普段はほくろができない場所にほくろができた際には、メラノーマの可能性があることを頭の片隅に入れておいてください。

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