花粉症は朝がヤバい!? モーニングアタックの原因と対処法
「毎朝、くしゃみがつらい……」「朝が一番症状が強い」など、アレルギー性鼻炎をお持ちの方で、特に朝が辛いという人はいませんか?
実はそれ「モーニングアタック」と呼ばれる現象なのだそう。
今回は、モーニングアタックが起きる原因や対処法について、耳鼻咽喉科医・渡邊千寿子さんの解説を紹介します。
モーニングアタックが起こる原因
モーニングアタックとは「朝起きてすぐ、くしゃみが10連続で出た」「朝から鼻水がとまらず、ティッシュを一箱使ってしまった」など、朝の突発的なアレルギーの症状発作を指します。
モーニングアタックの原因として考えられることは以下の通りです。
(1)起きてすぐは呼吸が深い
朝起きると意識的に呼吸をするので、寝ている時より呼吸を深くするようになります。それだけアレルゲンも吸ってしまいます。
(2)朝は花粉の飛散量がピーク
その日の天候にもよりますが、通常、花粉は早朝から飛び始め、午前中にピークを迎えます。
人間活動もまた、通勤や通学など、朝から午前中にかけて活発になるため、花粉を吸ったり花粉に接する量が多くなります。そのため朝に一番症状がでるのではと考えられています。
(3)起床時「アレルゲン」が舞い上がるため
花粉やホコリなど、アレルギーの原因となる「アレルゲン」は日中、人間活動が活発なときは空中を舞い、夜間静かになると床の上に落ちていきます。
しかし、起床時に布団から体を起こしたり布団を畳む動作によって、アレルゲンは再び空中に舞い上がります。これによりアレルゲンが体の中に入りやすくなります。
(4)自律神経の乱れにより起きる
自律神経が切り替わるときに、モーニングアタックの症状が出やすくなるとも考えられています。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。「交感神経」は、日中に優位に働き、「副交感神経」は、休息時や夜間の睡眠時に優位に働く神経です。
起床時は、この2つの神経の切り替わりが起こり、血管が収縮します。このときに一時的に両者のバランスが乱れるため、体が過敏に反応すると考えられています。