生理痛を和らげる方法
生理痛を和らげる方法
生理痛の原因がわかったところで次はいよいよ生理痛を和らげる具体的な方法について見ていきましょう。引き続き、髙橋先生に教えていただきました。
体勢・ストレッチ
姿勢
姿勢が悪いと全身の血流が悪くなり生理痛悪化の原因にもなります。そこで長時間同じ姿勢をとったり、背中を丸める前かがみの姿勢、骨盤をゆがませる足組みなどに注意しましょう。長時間デスクワークをする人は、30分ごとに席を立ち、歩くようにしましょう。
骨盤ストレッチ
続いて骨盤ストレッチのやり方を紹介します。
(1)両足を肩幅と同じくらい広げてまっすぐ立ち、両手を腰に当てます。
(2)足や上半身を動かさないように注意しながら、腰で円を描くようにゆっくり回します。
(3)それを左右それぞれ20回ずつ行います。
寝たままストレッチ
最後に寝たままストレッチのやり方を紹介します。
(1)あおむけになり、リラックスします。
(2)手足をぐぐっと伸ばして、背伸びのポーズをしましょう。この時、お腹や背中の筋肉を少し緊張させるくらい伸びをします。
(3)力を抜いてリラックスします。
食べ物
体を冷やす食べ物を避け、体を温める食べ物を選びましょう。おおまかですが「地面の下にできる食材」は体を温める食材が多いです。たとえば、にんじん、ねぎ、かぼちゃ、れんこん、山芋、にんにく、しょうがなどです。にんにく、しょうがなどはいろんな料理に使えるので積極的に取り入れましょう。
飲み物
飲み物を選ぶ際は、ジュースやシェイクなど、氷が入るような冷たいものを避け、代わりにホットドリンクを飲むようにしましょう。温かい紅茶にしょうがやはちみつをいれれば、体がぽかぽかになります。
薬
漢方薬
血の巡りをよくし、生理痛を改善させる漢方薬があります。婦人科によっては個人に合った漢方薬を処方してくれる場所もあるので、ぜひ病院などで相談してみてください。
低用量ピル
ピルというと避妊のイメージが先行する方もいらっしゃるでしょう。しかしピルは、生理痛を緩和する選択肢のひとつです。子宮内膜を薄くする作用があるので、生理で排出される血液の量を減らして生理痛を抑えるうえ、生理の日数も少なくします。ピルの処方には医師の診断が必要になるうえ、種類によっては体質に合う・合わないなどがあるので、医師とよく相談のうえ利用しましょう。
鎮痛剤(非ステロイド抗炎症薬)
これまでの方法を試しても即効性が感じられない、いますぐに生理痛を止めたい、そんなときは我慢せずに鎮痛剤を使いましょう。鎮痛剤は痛みが強くなってから使っても効果があまり感じられません。そこで、生理が始まったタイミングで1日3回内服するなど時間を決めて薬を飲むことで痛みがコントロールしやすくなります。
ツボ
お腹
お腹には、「気海(きかい)」「関元(かんげん)」「中極(ちゅうきょく)」「帰来(きらい)」というツボがあり、生理痛の緩和に効果を発揮します。各ツボの詳しい場所については以下に紹介しましたのでぜひ押してみてください。
気海:おへそから指2本分下の位置
関元:おへそから指4本分下の位置
中極:おへそから指5本分下の位置
帰来:中極から左右に指3本分離れた位置
足
足の部分には、「血海(けっかい)」「足三里(あしさんり)」「三陰交(さんいんこう)」「照海(しょうかい)」というツボがあります。それぞれ、生理痛の緩和に効果があるとされており、そのほかにも胃腸のトラブルや生理不順などにも効果があるとされています。
血海:ひざの皿の内側部分より指2本半上の位置
足三里:すねの骨の外側
三陰交:足の内くるぶしの高い部分から指4本分上の位置
照海:内くるぶしの真下のくぼみ
手
手には、「合谷(ごうこく)」と呼ばれるツボがあり、生理痛を緩和するほかにも肩こりや歯痛にも効果があるとされています。
合谷:親指と人さし指の間のくぼみ