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早く結婚したいと焦ったら「恋愛」しちゃいけない理由

トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。今年の1月に離婚しまして、それから即座に婚活をはじめました。こちとらバツイチ、31歳。離婚の感傷に浸っている暇はございません。久しぶりに婚活市場へ飛び込んでもみました。ですがそこには20代女性がズラズラいて、結婚へ焦っているのです。

「もう5年も彼氏いないんです、どうすれば出会えますか」
「もうアラサー。焦りばかりがつのって死にたくなります」

こんな相談が来るたびに、同じ身の上どころかバツイチのハンデ戦となった私はのたうちまわっております。

20代女性が早く結婚したい心理

しかもね、結婚を焦る心理も道理が通っています。ここから先はアラフォー以上が読むともだえ苦しむので注意してください。

20代女子いわく、

「仕事でバリバリ活躍している50歳の先輩と飲みに行ったら、涙を流しながら『やっぱり結婚したかった……』となげいていて、自分は早く結婚しなくちゃと焦った」

「会社でアラサーの先輩がたくさんいる。既婚や子持ちの先輩は家庭で忍耐を学ぶからか寛容な人が多い。でも未婚の先輩はヒステリックで、部下を育てられない人が多い。私はああはなりたくない、って思ったんです」

ぐおお……ごめん! 未婚のアラサー先輩でごめん! 死ぬから許して!

冷静に考えて。30歳では多くの女性が未婚です

でもね、冷静になってください。東京都の平均初婚年齢は30.5歳。全国平均だって29歳。30歳はおろか、「アラサー」では多くの女性が未婚なんです。25歳で最初の結婚式ラッシュは来ますが、それはごく一部。「フツーの女性」は、30歳ごろまで結婚していないんです。

総務省の2015年国勢調査では、女性の生涯未婚率も7人にひとりと急上昇。一生未婚だってふつうになっていくのです。ですから、焦って駆け込んでアホな男を掴むのはやめなさい。

焦りの反動か、離婚率は上がるいっぽうです。離婚率がもう35%だって知っていましたか? 私が中学くらいのころは、せいぜい3割いく、いかないで大騒ぎしていた離婚率がいまやこのザマです。「失敗したくない」と結婚へ焦って、結局より多くの人がバツイチになってるんです。

若いうちに結婚をするメリット、デメリット

もちろん、若いうちに結婚するメリットもあります。子どもを産むなら身体が健康なほうがいい、という考え方が筆頭に挙がります。たとえば20歳で出産すれば、40歳で子どもが成人。悠々自適のセカンドライフを楽しめますし、なんなら初孫だって「第二の子」くらいの気持ちで育てられるかも。

早く結婚したカップルにお話を伺うと「子育てしても体力に余裕があるからなんとか乗り越えられる」「お金がないと周囲も理解してくれるから資金援助を得やすい」「結婚式の写真がスタイルに自信があるうちに撮れたのがうれしい」などの声が聞かれます。

一方、早く結婚するデメリットも一応指摘しておきます。まず、キャリアが寸断されるリスクの上昇です。私の知人に、学生時代に出産した方がいます。しかしその方は「子どもがいるから、働けないだろう」という理由で、就活でお断りされ続けました。

日本の伝統企業は、新卒採用で若手を根性で働かせ、年を取ってから楽をさせるシステムになっています。そのスタイルも正直疑問が残るところではあります。が、現実問題として就職はしんどくなるのです。

入社してからの産休・育休は整いつつある一方、すでに産んでいる女性への風当たりがキツイのが日本社会。結局その女性は能力を買われて外資系企業へ就職しましたが、外資からすれば「こんな有能な女性を『子どもがいるから』くらいの些末な理由で切り捨ててくれてラッキー。貴重な人材、いただくね♪」という気持ちだったでしょう。

ハッキリ言って、そんな理由で落とす会社はアホです。でも、アホが大半の社会に生きているのですから、どうにかせねばなるまいよ……というわけです。

それでも早く結婚したいなら

とはいえ、焦らされる気持ちは当然です。特にいま彼氏がいないなら、焦りがあるのは当然でしょう。相手がいない女性にとって、結婚ははるか遠くに見えるからです。

でも、考えてみてほしいのです。この世に「出会い→恋愛→結婚」のプロセスがあること自体がヘンなんじゃないかと。私なんて好きになる男はモラハラ、ヒモ、無職とダメ男のオンパレード。こんな経緯で結婚したら、うまくいくはずがないんです。けれどこの世は、当たり前のように出会いと結婚の間に「恋愛」を挟んでくるわけです。

どうです、その「恋愛」取っちゃいません?

恋する相手より、居心地のいい相手を

相手がいないのは、恋愛「かつ」結婚ができそうな相手を探しているからでしょう。ときめきたい気持ちはわかります。結婚に焦るアラサーの気持ちもわかります。ですから、それらを別々に調達しませんか。

恋愛はドラマやネット小説で。結婚は信頼できるパートナーを婚活で探して。恋愛と結婚が一緒の相手だと優れている、素晴らしいという考えは平成で終わらせませんか。恋愛結婚はすてきな可能性ではあるかもしれませんが、妄想に近いと思うのです。

日本人女性は1970年ごろまで、ほとんど親が決めた相手と結婚して適当にうまくやってきました。もちろんその裏には駆け落ち覚悟の恋愛だの、悲恋だのがありました。けれどそこまでして「恋をしたい!」と思う女性はごく少数。浄瑠璃や歌舞伎で恋物語を見て感動したあとは、「さーて、仕事に戻りますか」とドライでいられたのがほとんどの日本人女性です。

恋愛はあったら楽しいけれど、なくても生きていける。それより居心地のいい相手と、生計を立てませんか。そんな空気になればもっとリラックスして、婚活できるんじゃないか……そんなふうに願っています。

(トイアンナ)

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※この記事は2016年11月12日に公開されたものです

トイアンナ (コラムニスト)

慶應義塾大卒。P&Gジャパン、LVMHグループで合わせて約4年間マーケティングを担当。その後は独立し、主にキャリアや恋愛に関するライターや、マーケターとして活動。著書に『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』や『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』などがある。

●ブログ「トイアンナのぐだぐだ」
http://toianna.hatenablog.com/

●Twitter
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●公式サイト
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