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【漢方座談会】クーラーで夏こそ冷える……。漢方医に聞く、「夏冷え」の原因と対策

これって夏冷えのせい? 夏に感じる体の不調

早生莉さん 原因不明の慢性的なだるさや疲労感があります。上半身は暑いのに下半身が寒く、特に足先が冷えていて、しびれることも。ツボ押しや整体に行ったときも、整体師の方に足が冷えているとよく言われます。ただ、冷えに慣れてしまったのかあまり自覚がなく、手で触って初めて「あっ冷えてる」と気づくことが多いですね。

優衣さん 私は足先とおなかが冷えます。社内ではナースシューズにはき替えているのですが、帰りに靴をはこうとするとキツくて。見ためでもわかるくらいむくんで太くなっていて、ゾウの足みたい(笑)。冬だと、ブーツのジップが締まらなくなります。

早生莉さん 私も左右で靴のキツさが変わります。冷えのせいなのか、姿勢が悪いせいなのか?

亜沙実さん 私も外回りに出るときは、足がむくんで痛くて歩けないくらいになります。おなかも冷えていて、壊し気味。むしろおなかの調子が悪い状態なのが普通なくらい(笑)。湯船にちゃんと浸かっていても、おなかと足首の冷えは取れないですね。

早生莉さん 私は夜中に、2回もトイレで起きるときがあります。

優衣さん 寒いとトイレが近くなりますよね。

亜沙実さん そうなんです。一度目が覚めてしまうと、なかなか寝つけなくなるし。眠りが浅いのか、日中だるくて眠くなることもしばしば。あと、冷えが原因なのかわからないのですが、生理痛がひどいです。

優衣さん 私は肩こりが慢性化している気がします。オフィスで1日に3回も体操の時間があるのですが、まったく改善されないです。それだけ、こり固まってしまっているのかも。

★寒いだけじゃない! 夏冷えによる体の不調は?

肩こりやむくみ、生理痛など、これらの症状は血流の悪さが原因と言えます。「左右で靴のキツさがちがう」というのも、血流の左右差ですね。冷え≒血流の低下と考えてください。冷えると血管が縮むので末端まで血流が行き届かなくなり、手足が冷えたり、むくんだり、こり固まったりします。末端は冷えるけれども、のぼせるといった症状は、室内と屋外との温度差で自律神経のバランスが崩れてしまい、副交感神経と交感神経がうまく働かなくなって生じます。体温調整が正常にできてない状態ですね。

また酸素も血液と一緒に流れているので、血流が滞ってしまうと、疲れを感じるようになります。冷えると血流が悪くなり、血流が悪くなるとさらに冷えるという悪循環に陥ってしまうのです。また加齢によっても蓄積されるセルライトや脂肪も冷えの原因のひとつです。脂肪がついている状態というのは、保冷剤を身にまとっているようなもの。ラードと同じように、冷えていると固まったままなので、結果、痩せにくくなります。運動したり、あたためたり、もみほぐして血行をよくすることが重要です。

(取材協力:玉木優子、取材・文:伊藤康江、座談会撮影:masaco)

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