お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

専門家 デート・カップル

【男女脳の違い】お互いの得手不得手をしってケンカを防ぐ!

黒川伊保子

よくある男女のすれ違いやケンカの原因を、「男女脳の違い」から解き明かす本連載「教えてイホコ先生! 男ってなに考えてるの?」。女性が理解できない男性の行動について、人工知能研究者であり、脳科学コメンテーターの黒川イホコ先生が解説&アドバイスします! 

 

一度に複数のことができる女性に対し、1つのことにしか集中できない男性。男女でそれぞれ得意なことや、苦手なことがあるのをきちんと理解していないと、ケンカの原因になってしまいます。

そこで今回は、「男女別得手不得手をしってケンカを防ぐ方法」について、黒川イホコ先生にお聞きしました。

>>これまでの解説&アドバイスをみる

お互いの得手不得手をしってケンカを防ぐ!

 

■イホコ先生の解説

●男の強み、女の強み

男性脳は、「明確なゴール」と「達成評価」がうれしい脳です。長らく狩りをしてきた性なので、「獲物を獲得する」「敵を倒す」のような、目的が単純明快で、成果が誰の目にもはっきりわかる事象に対する快感が強いためです。したがって、男性の部下を育てるには、わかりやすい目標を細かく定め、その評価をしていくことが大事と言われています。

たとえば、日報。日々の細かい目標設定をさせられ、いちいちその成果を報告させられることは、女性脳にとっては苦痛以外の何ものでもありませんが、男性脳にとっては、面倒くさいながらも、気持ちいいこと。

女性上司は、部下の報告書に対し、男性上司よりもクール、と言われています。後に述べますが、女性脳は、成果よりプロセスに意識が行く脳なので、数字の成果報告に対して、男性脳ほど心を動かされないのです。このため、男性が期待するような反応を女性上司が見せてくれないので、それがうっすらとストレスになって降り積もり、「認めてくれない」「わかってくれない」あるいは「理解力のない上司」という気持ちに発展しがち。

男性部下をお持ちの方は、男性部下の成果目標に対し、しっかり期待をしてやり、成果報告に対しては、ねぎらい、アドバイスしたりして「なんらか反応する」することが、上司としての信頼を得るコツとなります。心がけてみてください。

一方の女性脳は、「先の見えない事態」に強く、成果が見えなくてもプロセスが充実していれば、それで満たされる脳です。先が見えない事態に強いわけは、「混沌とした事態の中から、自分がやるべきことを、即座に、臨機応変に切り出す」能力が、男性の数百倍もあるから。そして、その能力を使うとき、脳神経信号が活性化して、免疫力が上がります。

先が見えない、何をしたらいいかわからない。そんな混沌とした事態に、とりあえず「今日できること」を精いっぱいこなすとき、女性脳は「大変なんだから~」と愚痴を言いながらも意外に元気。そう、「成果なんか気にせずに、今できることを精いっぱいする」が、女性脳の得意技。そういう時に、最もいい仕事ができます。だから、日報なんかに興味が行かないわけ。「今、できること」に集中すれば、掲げた目標よりも大きい成果が出せる脳なので、「明日、○○して、売り上げ○○を達成する」なんてこと、女性脳の中ではむなしい作業なのです。

女性脳に最大の成果を出させたかったら、「半年間、自由にやってみろ。責任は俺が取る」という度量のある采配が必要なのですが、男性脳には至難の業ですね。

ナンセンスな報告書。とはいえ、お給料をもらうために必要なことはわかっているので、女だってさぼりはしません。なので、女性が部下のうちは問題ないのですが、上司になったとき、部下の報告書にクールになりがちなのには要注意。人は、こんな、なんでもない日常の「薄皮一枚」の違和感を積み重ねて、不信感を募らせていきます。その「薄皮」が、男女脳差で作られていくとしたら、賢く防いでいくといいですよね。

●定番の責務

さて、「わかりやすい目標」がうれしい男性脳には、「定番の責務」を与えると、がぜん張り切ってくれます。家事を手伝ってもらおうと思ったら、「お風呂のカビとり」「窓ガラス拭き」「そばをゆでる役」などと、定番の役割を与えること。

●女は、察してくれないときに腹が立つ

女性は、察してほしい脳なので、「忙しくてあふれそうになっているとき、言わなくても手を差し伸べてくれる」ような優しさを求めますが、「混沌とした事態から、自分がやるべきことを即座に臨機応変に切り出す」能力が低い男性脳には、これは無理。つまり、家事のような、たくさんのタスクが同時進行していく複雑性の高い事象に、とんと弱いのです。

風邪をひいて、せきをしながらお茶わんを洗っているのに、気が付きもせず、手伝ってくれない夫に腹が立つ。「なんで、わかってくれないの!」となじれば、「言えばいいのに」なんて言われて、さらにむかつく……なんてこと、ありますよね? 男女のケンカは、女性の期待に、男性が応えられないところに始まります。

しかしながら、男性には察する能力がないとわかれば、ストレスが減るはず。「言わなくても、手を差し伸べてくれる」優しさは、基本、期待しないこと。やってほしいことは、はっきり言えばいいのです。

●定番の責務の与え方

ところで、「事前の目標設定」が必要な男性脳には、「今やって、すぐやって」は実は酷。緊急事態以外は、あらかじめ目標が決まっていたほうが、彼らのストレスが少ないのです。

というわけで、定番の責務、ですね。定番の責務は、できれば、うやうやしく与えてください。

「お風呂のカビとり、女の手には負えないの。なんとかしてくれない?」とか、「そばはあなたがゆでたときが一番おいしい。これからよろしくね」とか。

また定番の責務は、「金曜日の23時、必ず電話してね」とか「私の手袋は、一生あなたが買ってね。北風から私の手を守るのはあなたの役目」などなど、2人の間で、いろいろデザインしてみるといいですね。

●定番の責務の効用

この「定番の責務」は、男心をつなぎとめる大事な“かすがい”になります。というのも、男性脳には、定番の責務を果たし続けてきた相手に愛着がわく、という特性があるからです。

何十年も責務を果たし続けてきた会社に、男たちは本当に愛着がありますよね。50代男子の愛社精神なんて、同世代の女性にはちょっと引くくらいにまっすぐです。同じように、何十年も給料を渡し、ゴミ捨てをしてやってきた老妻に、どんなに愛着があるか……それは、女性の想像をはるかに超えます。

男性脳は、妻が優しいから愛し続けるのではなく、妻に対して責務を果たしているから愛着がわくのです。ともに生きていく男子には、それが夫であれ息子であれ、「定番の責務」は、しっかり作っておくことです。それこそが、ふたりを結ぶものになる。

先の手袋の例、あれはわが家の「定番の責務」です。結婚してすぐ、12月半ばの私の誕生日にプレゼントが思いつかない夫にあげた、最初の「定番の責務」でした。革の手袋なんて、1~2年でファンデーションや口紅が付いたりして汚くなってくるので、黒→キャメル→ベージュ→赤→黒、なんて順繰りにもらうととても便利でリッチな気分。趣味の合わないプレゼントをもらう心配もないし。

毎年、「今年はどうする? 何色が欲しい?」と言ってくる夫に、深い緑や魅惑のローズ色まで、本当にたくさんの色の手袋をもらってきました。

ある年、私たちは真剣に離婚を考えていました。弁護士に相談して、離婚協議書まで作った秋、彼がふと「今年は、手袋、何色にする?」と聞いてきたのです。「はぁ?」とあきれました。「要らないに決まってるでしょ」と答えたら、「なぜ? 俺たちが別れても、冬は来るぞ。冬が来れば、北風が吹いて手が冷たい」と言ったのでした。

別れた夫にもらった手袋なんて、全部捨てていくつもりだったし、新しいものをもらうなんて想像をはるかに超えた提案でした。

でもね、この言葉が、私を踏みとどまらせたのでした。男の誠実さは、女が思っている場所にはなくて、ずいぶんズレた場所にあるけれど、確かにあるということを思い知ったからでした。

定番の責務。役に立つものと、うんとロマンティックなもの。これが上手にデザインできる女性こそが、愛を逃さない女性なのかもしれません。

<女性がとるべき行動>
・「定番の責務」を与えて男心をつなぎとめる!
・やってほしいことははっきり言う
・男性は、たくさんのタスクを同時にこなせないことを理解する

<NG行動>
・やってほしいことをはっきり伝えず、察してもらおうとする
・男の誠実さは、「察したこと」ではなく「責務を果たしたか」で図る

(文/黒川伊保子 イラスト/地獄カレー)

次回の「教えてイホコ先生! 男ってなに考えてるの?~男女脳はこんなに違う~」は、6/20(月)更新予定です。お楽しみに!

>>>バックナンバーはコチラから

お役立ち情報[PR]