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お盆を過ぎても油断禁物! 秋まで長引く「夏太り」を防ぐには

畑菜穂子

福田千晶

薄着の季節には、とくに気になる体重の変化。「夏は食欲がなくなり、やせる」というイメージがありますが、ウーマンウェルネス研究会が男女692人を対象に行った調査によると「夏やせ」する人は全体の約1割に過ぎません。逆に「夏太り」する人は約3割と、実は太る人の方が多いとか。なぜ、夏に太ってしまうのでしょうか。医学博士で健康科学アドバイザーの福田千晶先生に聞きました。

夏太りした女性の秋の体重変化(ウーマンウェルネス研究会調べ)

夏太りした女性の秋の体重変化(ウーマンウェルネス研究会調べ)

秋まで体重が戻らない? 「夏太り」のメカニズムとは

「じつは夏場は気温と体温の差が小さいため、体温調節や呼吸の際に使われるエネルギーである“基礎代謝”が他の季節よりも少なくなります。その上、暑さを避けるため、徒歩をやめるなど、運動量も減りがちです。しかも、アイスクリームやかき氷などの冷たいスイーツを食べたり、清涼飲料水を頻繁に飲んだり、アルコールを飲み過ぎたりするなど、太りやすい条件が揃っています」(福田先生)

ウーマンウェルネス研究会の調査によると、夏太りした女性のうち、体重が元に戻ったのはわずか3.5%。また、約96%の人が元に戻らず、「秋にさらに太った」と回答している人も約31%にのぼるそう。

「暑さがおちついて食欲が旺盛になる秋に入ると、そのまま秋太りしてしまいがちです。さらにクリスマスやお正月などイベントが多い年末年始を迎えると、ますます体重が増える……という負のサイクルにハマってしまう可能性が高まります」(福田先生)

夏やせのつもりが、おデブまっしぐらの悲劇を避けるには?

どうすれば、「夏太りから秋太りへ」という負のサイクルを避けられるのでしょうか。

「夏バテを避けようと、スタミナ料理や脂っこいものをたくさん食べる習慣は要注意です。もちろん適切な食生活の改善は必要ですが、夏太りを気にする余り、極端なカロリー制限をすると、夏バテしやすくなります。この時期、おすすめの食材は「緑茶」です。最新の研究では、緑茶に含まれる茶カテキンが脂肪を燃焼させる効果があることがわかっています。同じく脂肪燃焼の働きが期待できるトウガラシやニンニク、ショウガ、キムチなども上手に取り入れましょう」(福田先生)

日頃からラジオ体操やウォーキング、肩を回すといった軽い運動を継続することも効果的だそう。また、「質のいい睡眠がとれるかどうか」も重要なポイントだとか。

「睡眠の質は基礎代謝に影響を与えます。寝不足が続くと、エネルギー消費量が減り、その結果、太りやすくなってしまいます。お酒を飲むと、深夜や早朝に目が覚めやすくなるため、飲むとしてもなるべく控えめにするのがコツ。寝る前のストレッチで体をほぐしてから寝るのもいいですね。暑さで寝苦しい夜は“抱き枕”を使うのもおすすめです。熱がこもりやすいわきの下や股関節まわりの通気がよくなる上、枕を抱くことで得られる安心感も安眠に役立ちます」(福田先生)

(取材協力:福田千晶、文:畑菜穂子+ガールズ健康ラボ)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年08月28日に公開されたものです

畑菜穂子

フリーライター。ガールズ健康ラボ所属。テレビ情報誌のアシスタント、編集プロダクション勤務を経てフリーに。研究テーマは80年代の子ども番組「パックンたまご!」とおかっぱ男子。一児の母で子どもの健康やスキンケアにも興味があります。Twitter/@haricona

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福田千晶

医学博士。東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科勤務を経て、医療法人高友会 アルシェクリニック、NECフィールディング嘱託産業医勤務。健康科学アドバイザーとして、テレビ・ラジオ番組出演や講演活動なども行っている。著書に『40代からはじめるもっと太らない体づくり―大人のヘルスケア』(笠倉出版社)、『1日10分! 足の悩みは自分で治せる―だるさ、むくみ、冷え、外反母趾、ひざ痛 本当の治し方』(実業之日本社)など。  http://www.dr-chiaki.sakura.ne.jp/

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