【プロが教える】同棲挨拶のマナー~服装、手土産、言葉~
プロが教える! 同棲挨拶の正しいマナー
約7割の男性は、同棲の際に両親へ挨拶したいと感じていることが分かりました。ということは、男性の両親への挨拶も必要ですよね。では、正しい同棲挨拶のマナーとはどんなものなのでしょうか? マナー講師の松本繁美先生に詳しく教えていただきました。
同棲前に挨拶は必要?
そもそも、同棲前に挨拶って必須なのでしょうか? どんなときは挨拶した方がいいのでしょう? 松本先生に伺ってみました。
同棲の状況と、双方の親子関係にもよるので、一概に挨拶が必要とは言えません。まずは一緒に住んでみてからというカップルも多いはず。
挨拶が必要な場合
以下の場合は挨拶が必要でしょう。
1.交際中に両親に紹介されている間柄で、同棲に発展した場合
2.結婚を前提に同棲を始める場合
3.事情があり入籍はしないが、結婚同様の生活(親との付き合い、親戚との付き合いなど)を望むとき
いずれにしても、堂々と同棲生活に入るのであれば、両親のみならず、友人や、回りの人とコミュニケーションをとっておく方が何かと良いでしょう。
どんな服装で行くのがマナー?
両親へ挨拶に行くとなった場合、気になるのが服装のこと。一体どんな格好で行けばいいのでしょうか?
ひと言でいえば「清潔感あふれる、清楚な服装」です。フォーマル路線で行くか、カジュアルな服装で行くかは、挨拶の場所にもよるでしょう。
初めて会う場合やあらたまった場所で会う場合
レストランなどであらたまって食事をしたりしての報告であったり、初めてお目にかかるご両親であれば、ある程度フォーマルな服装がふさわしいでしょう。この場合、女性は、シンプルなワンピースやスーツ、男性はスーツか、ネクタイをしないまでも、ジャケットを着用しましょう。そこまであらたまってと思うカップルもいるかもしれませんが、真摯な態度を表現するためには必要です。
すでに両親と面識がある場合
もともと、ご両親と面識があり、交流がある場合には、カジュアルなままでも構わないと考えます。休日などに、タイミングをみて報告する場合など、あらたまってフォーマルな服装で現れたのでは、かえって両親に気を使わせるかもしれません。
NGスタイル
いずれにしても、派手すぎたり、大振りのアクセサリーなどは避けたほうが無難です。メイクも濃すぎるのは考えものでしょう。派手にデコレーションされた爪も誤解の素かもしれません。男性も清潔感を第一に、ヘアスタイルも好感度の高いものを選んでください。ヒゲや爪の手入れも怠らずに。
うっかりしがちな注意点
男女ともに、靴の外側はもちろん、内側が清潔かを確認してから、出かけること。日本の家庭は靴を脱いで上がるので、玄関に汚い靴は目立つものです。伝線したり、雨で濡れてしまった場合を考慮して、ストッキングやソックスは、予備を持っていたほうが良いでしょう。
どんな言葉で挨拶したらいい?
さて、本題の「同棲の挨拶」とはどんな言葉でしたらいいのでしょうか? 失礼のないようにしたいものですよね。松本先生に教えていただきました。
交際が発展して、生活を共にすることになったという、正直な経過を話せばよいと思います。
「○○さんと、交際し始めて、△△(月でも日数でも)が経ちました。お互いに一緒に生活するのが良いと考え、この度、□□(場所)で暮らすことになりました」
と、率直に報告の挨拶を。
立て板に水のように、スラスラと言葉を並べることができるのは素晴らしいことではありますが、できすぎた言い方というものは、うさんくささにも繋がります。言葉が出ず、もじもじしているくらいの恥ずかしがり屋のお嬢さんのほうが、好感がもてる場合もあります。ムスッとしているのとはちがいますから、そこは、心得てほしいところです。
「ご縁があって、○○さんと一緒に暮らすことになりました。何かとお世話になることもあると思います。宜しくお願い申し上げます」
などと、挨拶してもよいでしょう。
NGポイント
○○君とか、呼び捨ては、避けたほうが無難です。息子の事を親の前で、呼び捨てにするのを嫌う親もいます。いずれも、明るい感じの話し方で、接すること。機嫌が悪そうな人、暗い印象の人は、誰でも好きにはなれません。
言うまでもないこととして、ため口はNG! きちんとした敬語を使ってください。相手の両親から、「○○ちゃん、敬語は使わなくて大丈夫! 親しみを感じるお話の仕方でお願いね」と言われれば合格です。それから、カジュアルな話し方にしましょう。
好印象な手土産とその渡し方は?
最後に、気になるのが手土産のこと。お宅に伺う場合は、手ぶらというわけにはいかないですよね。どういったものを持って行けばいいのでしょう? また、渡す際の注意点とは?
まずは相手に両親の好みを聞くとよいでしょう。無理をして高価な品を選ぶ必要はありません。身の丈にあった品物でよいのです。
オススメの手土産
無難なものは、日持ちの良い菓子折り、お酒が好きなご両親であれば、ワインや日本酒など、お好みに合わせて。花束やフルーツなども良いかもしれません。
手土産を買う際の注意点
気を付けることとしては、両親の自宅近所で買わないこと。お値段もバレバレ、間に合わせで買ったようにもとられかねないからです。
渡し方
渡し方は、部屋に通され、挨拶をしたのちに渡します。洋室の場合は、応接室(居間)に通されたら、紙袋から取り出した手土産を立ったままの状態で渡します。相手に対して正面になるように両手で渡します。その時の注意点として、テーブル越しで渡さない事。お互いの間に何もないところに立ち、「ささやかな手土産ですが……」とか、「お母様の好みだと伺い……」など口上を述べて、ていねいに渡します。
和室の場合は、品物を相手の正面となるように渡します。座布団から降りて渡すのは言うまでもないこと。座卓の上に品物を載せず、正座の状態で畳の上でやり取りします。