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感謝状、招待状等あえて句読点をつけない文章の共通点とは?

年賀状や結婚式の招待状の例文を見ていると、その文章には句読点をつけないことに気づくかもしれません。「何となくそういうものなのかな?」くらいに思うものですが、ちゃんと理由があるのです。句読点の雑学をご紹介しましょう。

句読点をつけない文章の例

句読点は、主に慶事に関係する文章では使わないようになっています。または重要なお客様に宛てた文章でも使わないものです。

・慶事に関係する文章

結婚式の招待状はよく目にするものです。何らかの表彰式典や、創立記念といったお祝いの招待状も句読点をつけないことが多いでしょう。出産祝いなど、何度あってもかまわないお祝い事にもあてはまることがあります。

・厳粛で儀礼的な文章

喪中はがきなど、弔事に関係する文章も句読点をつけないものをよく見かけます。

句読点をつけない理由

句読点をつけない理由はいくつかあります。

1.歴史的な理由から

もともと日本語には句読点が存在しませんでした。明治時代に使われ始めましたが、それは主に、学校で子供が文章を読みやすくするためでした。そのため、大人に対する文章に句読点をつけるということは、「読めないだろう」という失礼な態度と思われることがあります。

2.幸せが切れないように

慶事に関する文章に句読点を使わないのは、句読点を「切れる」、「終わる」という意味と関連づけて考えるためです。縁が切れるとか、幸せが終わるというイメージを想起させてしまうのです。

3.儀礼的に慣例となった

句読点を使うようになる一方、儀礼的な文章には句読点をあえてはずすようになりました。喪中はがきはこれに該当します。形式的に句読点をつけないのが正しいというわけではないので、句読点をつけていても問題ありません。

読みやすくするために……応用編

文章を読みやすくするための句読点ですが、それを付けないことで、相手への敬意を表現しているとも言えます。他にも、段落が変わると文字を1字下げるということも、読みやすくするために発達した規則ですが、賞状などではこの段落下げも行われません。

<まとめ>

また、相手の名前が行末に来ないように配慮するなど、相手への敬意の表現方法はたくさんあります。

句読点をつけないということ一つですが、様々な理由や背景があるのですね。文章の書き方に注目してみるのも面白いものです。

※この記事は2015年02月05日に公開されたものです

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