お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

危険!関節がポキッと鳴ればスッキリ快調……は勘違い

檜垣暁子(肩こり・腰痛ガイド)

関節をポキポキと鳴らすことが癖になってはいないでしょうか?関節を鳴らした瞬間、スッキリして、ついついまたポキッと鳴らしたくなってしまい、無意識のうちにポキポキッ……と、関節鳴らしがクセになりやめられなくなっているという話もよく聞きます。

「整体でポキッと首の関節を鳴らしてもらって気持ちよかったので、それ以来、自分でも首の関節を鳴らすようにしている。実際、気持ちよくスッキリするし、関節のズレが治った気がする」といった、「関節を鳴らすことで、気持ちよく快調になり自分でズレまで解消できる!」と思っている人もいるようです。

ですがもし、そのように思っているのであれば、その思い込みは危険です。

自分で鳴らす場合は、首や腰、指などにおいて、同じ関節ばかりが鳴ることが多いため、その関節の支持機能が低下してしまうことも……。気持ちよくなりスッキリ感を得られるように感じるかもしれませんが、それは短時間の心地良さに過ぎず、関節を自分で鳴らし続けることで、そのうち不具合が出てくる危険性があるのです。

施術院でポキッと音のする施術を受ける場合は、体の状態を診た結果、刺激をするべき部位に対して行うため、筋肉が緩んで痛みが軽減したり、体のバランスが改善されたりといった変化がみられます。

このポキッという音については、いろいろな意見がありますが「キャビテーションによる」という説が有力だと言われています。関節をスムーズに動かすために潤滑油の役割をする「滑液」が関節の構造内にあります。関節を素早く曲げるなどして関節に対しての力が働いた時に、関節内に圧力の変化が起こり、滑液の中に気泡ができます。

生じた気泡のはじける音が関節の音としてポキッと聞こえる現象です。一瞬、関節周囲の靭帯や筋肉がストレッチされ緩むため、気持ちよく感じたりはするのですが、しばらくすると、その気持ちよさは感じなくなります。
自分で行う関節鳴らしが癖になってしまい、頻繁にポキポキと続けることで、関節を思いきり曲げた際に痛むようになってしまった、というケースや、軟骨が傷ついた場合の繰り返される修復の過程で、軟骨が肥厚してしまい、関節が太くなるということも。

指の関節を鳴らし続けて、「指の節が太くなったなあ」と感じた人もいるかと思います。なるべく鳴らさないように気をそらせるなどして、我慢することで、痛めることや肥大を防ぎましょう。

著者プロフィール

檜垣 暁子(ひがき あきこ)。オールアバウト 肩こり・腰痛ガイド http://allabout.co.jp/gm/gp/51/ カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛をはじめとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。

(文:檜垣暁子、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.17)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年06月18日に公開されたものです

檜垣暁子(肩こり・腰痛ガイド) (肩こり・腰痛ガイド)

檜垣 暁子(ひがき あきこ)。オールアバウト 肩こり・腰痛ガイド 。カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛をはじめとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。

この著者の記事一覧 

SHARE