茎わかめのサンドイッチにサバステーキ!? タイ風「日本食」の実態
年末年始の大型連休を海外で過ごした方も多いと思います。昨年末に放送された『情報プレゼンター・とくダネ!』(フジテレビ系)では、年末年始に注目の渡航先としてタイのバンコクが紹介されました。バンコクには日本料理店がたくさんあるので、「海外の食は口に合わなさそう」と心配することもないはず。今回は、そんな「タイにある日本食」に注目!
タイの「牛丼」チェーン珍事情
実はタイ人は「牛肉」をあまり好みません。料理に使う肉類は鶏肉、豚肉がほとんど。それでもタイには日本の牛丼チェーンもかなり出店していて、「吉野家」や「すき家」などは結構知られています。タイの「すき家」には、プーパッポン牛丼という限定オリジナルメニューがあります。カニとタマゴのカレー炒め「プーパッポンカリー」は、日本人に人気のタイ料理ですが、それを牛丼にのせるというユニークな逸品です。
あのお店に似ている? 牛丼チェーン
日本にはないのですが「牛野家」という牛丼チェーンがタイにはあります。あの有名チェーンに似ているような……気がする店構えです(笑)。日本人街として有名なタニアにある牛野家をのぞいてみると、タイ人の店員さんが「いらっしゃいませー」と日本語で迎えてくれて、ちょっとびっくり。メニューは牛丼の他にも、豚丼、焼肉カルビ丼、網焼トントロ丼、カレーライス、さらにマグロ丼、かけうどんまでバラエティに富んでいます。牛丼は、割とさっぱりしていますが美味しいです。あえて、あの有名チェーンの牛丼と比較してみると……(1)肉が少し厚い、(2)味は少しさっぱりしている、と個人的には違いがあると思いますが、こちらもかなりイケます。
食べてびっくり「コンビニのサンドイッチ」
バンコクの街中には、セブンイレブン、ファミリーマートがあります。同じ路地にセブンイレブンが3軒! なんて光景を見かけることもしばしば。昨年からはローソンも参戦し、日本のコンビニチェーンはすっかり定着しています。中でも面白いのは、サンドイッチ。ツナサンドなどお馴染みのものもあるのですが、日本ではあり得ないものをサンドしちゃっています。例えば、「ムーヨン」と呼ばれる乾燥した豚肉をほぐしたもの。もともとは中華食材で、タイではサンドイッチの具材として定番らしいのですが、甘くてかなりパサパサしています。そして、一番驚いたのが茎わかめ。味付けはスイートなマヨネーズ風味で、茎わかめのシャキシャキが美味しいです。カニかまのサンドイッチとセットで、24バーツ(=約80円)と、非常に安いです。
日本では味わえないものなので、興味のある方はぜひお試しください。
タイ人が最も愛する日本食!?「サバステーキ」
バンコクの大歓楽街パッポン通りにある洋食店「ミズキッチン」。このお店には「サバステーキ」なるものがあり、タイ人に最も愛されている日本食といわれています。サバステーキを注文してみると、いわゆる「文化サバ」のような塩サバの半尾分が登場。直火焼きというよりもフライパンでソテーした感じで、塩焼きよりもしっとりしています。若干、魚の匂いが強いようにも感じますが、日本の定食で食べるものとほとんど変わりません。本当にタイで最も愛されている日本食なのか、その真偽を現地の駐在員に聞いてみると、「昔からある日本料理店なんかによくあります。最近は大戸屋チェーンなども多く進出して、タイ人がサバ定食をつついているのは見かけますよ」とのこと。最も愛されているかどうかは微妙ですが、一部のお店では定着しているようです。お値段は150バーツ(=約500円)。日本人には安く感じますが、タイではやや高級といったところでしょう。
親日国といわれるだけあって、現地流にアレンジされた日本の味が多く存在するタイ。日本では味わえないタイ・ジャパンなお味を試してみては? なお、渡航にあたっては外務省の海外安全ホームページなどで、じゅうぶんに情報収集することをオススメします!
(西益屋ハイジ/サイドランチ)
※この記事は2014年01月15日に公開されたものです