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【新連載】Facebookにあがる幸せそうな彼女の姿がうらやましくて……

翌週の日曜朝、わたしは仁の家を訪ねた。
「おはよう、朝ごはん作るから」
「……ああ、すまん」

デートはいつもお昼過ぎからだけれど、
今日はわがままを通して、
午前中に仁の家にやってきた。
おそらく起きたばかりだろう仁は、
ジャージ姿に無精髭で眠そうにしている。

「でも『いっしょに朝ごはん食べよう』
なんて、何で急に言い出したの?」
少しして、顔を洗って席についた仁は、
コーヒーの入ったマグを受け取りながら、
首をかしげて言った。

「だって、その方がいっしょの時間が増えるし、
楽しいじゃない?」
「まあ、そうかもな」
わたしが笑うと、仁は照れて下を向いた。

開けたカーテンからは朝の光がまぶしく入る。
自分の人生は、自分で楽しくする。
好きな人がいれば、その人といっしょに。
先週古い友だちに教わったそのことを、
わたしは今朝、さっそく試してみたのだ。

(終わり)

※この記事は2013年12月05日に公開されたものです

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