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大好きな仕事だけど、給与アップのためには転職しかない!? 賢いキャリアの選択方法とは?

■行動あるのみ! 転職活動はして損はない

杉浦 その場合は、迷わず転職活動をしましょう。本当に転職するかどうかは置いておいて、転職活動をすること自体には何のリスクもないはずです。さまざまな企業を研究したり、実際に面接に行ってみると、これまで気付かなかったことが見えてくるはず。もしかしたら「やっぱり今の会社がいちばん!」と思い直すこともあるかもしれません。

編集部 確かにこのまま行動しないで悩んでいるだけだと、他の企業の実情も知らないのに、自分の会社ばかり悪く思えて悶々としてしまうかもしれません。他の会社もよく知ることで、前を向けそうですね。

杉浦 それにいろいろな企業を見ることで「今と同じ業界にいる限り、どの企業も給与はそんなに変わらないんだ!」といった発見をすることもあるんです。アパレル業界のクリエイティブ職だと、20代後半の平均年収は300万円くらい。もし真理子さんの年収もこのくらいなら、同業他社に転職しても給与はあまり変わらないかもしれません。

編集部 なるほど。それにアパレル業界だと、自分自身もオシャレでいるために頻繁に服を購入する必要があるから、他業界より余計にお金がかかってしまうのかもしれませんね。

杉浦 それはあるかもしれませんね。同業他社に転職しても給与アップが難しそうな場合は、業種を変えることも視野に入れなくてはなりません。真理子さんはクリエイティブ職ということで、おそらく職種は変えたくないはず。となると、別業界の同職種に転向するのもひとつの手です。

編集部 ちがう業界への転職はハードルが高そうですが……。

杉浦 真理子さんはまだ29歳でしょう。一般的に、35歳を過ぎると転職市場は厳しくなると言われています。年齢やキャリアが上がると、採用する会社側もそれに見合った給与やポストを用意しないといけませんから。特に未経験分野への転職は厳しくなります。でも20代のうちは会社が育てようとしてくれるので、未経験の業界にも転職しやすいはずです。同業他社にしろ、別業界の同じ職種にしろ、理想的な会社が見つかったらもちろんそこに転職すればいい。

編集部 でも給与のいい会社が見つかっても、実際に入社してみないと職場環境はわからないですよね。だから下手に転職して失敗したらどうしよう……って不安になるんだと思います。

杉浦 そうですね。でも100%満足できる職場なんて、なかなかないんですよ。給与を上げたいなら、人間関係や社内環境などのリスクはある程度覚悟すること。新しいものを手に入れたいなら、その分のリスクは受け入れる覚悟をしなくてはなりません。それが、自分自身の成長にもつながるはずですよ!

監修
杉浦里多
株式会社デリィス 代表取締役、ブランド価値プロデューサー。LVMH(モエヘネシールイヴィトン)グループなどで宣伝広報マネージャーを務めた後、P&Gジャパンに入社。SK-2、パンパース、ブラウンジレットなど多くのブランドのコミュニケーション戦略に携わり、最優秀社員賞など社内表彰多数。独立した現在は、顧客志向のマーケティングコンサルティングや、戦略力&リーダーシップを育む管理職・ダイバーシティ・女性管理職育成などの企業研修を行っている。著書に『1年で成果を出す P&G式10の習慣』(祥伝社)『がんばりが評価される女性の仕事術』(クロスメディア・パブリッシング)など。
http://www.delice-delice.com/

※この記事は2013年11月28日に公開されたものです

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