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30代から病気が増える!? 女性は保険について何を知っておくべき?

花輪陽子

花輪 貯蓄や公的医療保険でまかなうという選択肢もあるので、必ずしも医療保険に入らなくてはいけないというわけではありません。ただ、るいるいさんのようにまだ若くて、貯蓄も少ないという人は、入院日額5,000円がもらえる程度の最低限の医療保障を用意しておくと安心です。

編集部 死亡保険はどのように考えればいいのでしょうか。るいるいさんは現在、1,000万円ぐらいの死亡保険に入っているそうですが、自分が亡くなったときにこれで足りるのかどうか不安だとか。

花輪 医療保険は自分のためのお金ですが、死亡保険は遺された家族のためのお金です。るいるいさんの場合、共働きのため、万が一のときは世帯収入が減るため、妻にも死亡保障があったほうがベター。ただ、1,000万円ぐらいあれば足りると思います。気になるのはむしろ、ご主人側の死亡保障ですね。

編集部 夫婦別財布のため、ご主人のほうの保障内容は把握できていないそうです。

花輪 一般的な死亡保障の目安は、ご主人の年収の約3年分と子どもの教育費です。子どもの学費が1人あたり1,000万円ぐらいかかると考えると、3,500万円ぐらいは用意しておいたほうがいいでしょう。ご主人の年齢にもよりますが、年齢が上がると健康診断でどこかしら引っかかることも多く、保険に入りづらくなります。また、自律神経失調症などメンタル領域での診断が下されると、「治ってから5年経たないと保険に入れない」といったきびしい制限がかかることあります。

編集部 まずはご主人も含めた、一家の保障状況を調べてみる必要がありますね。

花輪 そうですね。住宅ローンを組むときに加入しているはずの「団体信用生命保険」(住宅ローン返済中の万一に残債が全額返済となる)も含めて、一度すべてリストアップしてみるといいですね。その上で、どこまでを貯蓄でまかない、どこまでを保険で用意するのか話し合ってみるといいでしょう。

編集部 るいるいさんは、年金引き上げに備えて、老後のために貯めておく金額を増やさなくてはいけないのでは……とも不安に感じているそうです。

花輪 るいるいさんのように貯蓄が苦手な人の場合、保険を使って強制的に貯蓄するというのも悪い選択肢ではありません。ただ、現状ではまず、子どもの教育資金をしっかり貯めるのが先決です。老後の資金については子育てがひと段落する50代以降から貯めはじめても遅くありません。住宅ローンや教育費を除いた分を貯めていけば、1年で200万円、10年で2,000万円近くの貯金は用意できると思いますよ。

貯蓄ゼロ夫婦は「共済」に注目!

都民共済や県民共済といった「共済」は保障内容がシンプルで掛け金が安く、ケガや病気から死亡まで保障してくれるのが特徴です。加入すると、共済が運営するブライダルプラザで手頃な値段でウエディングドレスをレンタルできたり、提携式場がお得に利用できるという特典も。すでに結婚している人だけではなく、これから結婚する2人にも大いに役に立ってくれそうです。(花輪陽子)

※この記事は2013年07月23日に公開されたものです

花輪陽子

ファイナンシャル・プランナー。OL時代は借金200万円の“貯まらん女”だったが、2009年に「夫婦同時失業」を経験し、ファイナンシャル・プランナーに転身。『夫婦で一生に必要なお金がしっかり貯まる本』(PHP研究所)、『大増税時代を生き抜く共働きラクラク家計術』(朝日新聞出版)、『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』(マガジンハウス)、『貯金ゼロ 借金200万円! ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)など著書多数。 http://yokohanawa.com/

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