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共働き女子の実情は!? 産休・育休中のマネー実態&やりくり術

花輪陽子

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

今回の相談者は現在、第一子を出産して育児休業を取得中のうりみさん。あまり貯蓄してこなかったうえ、産休・育休期間中は収入が激減。「あまりケチケチした生活はしたくない」と思いつつも、現在はあまり外出もできず、自分にお金をかけられない状況だとか。産休&育休期間のやりくりのコツをFP花輪陽子さんに聞いてみました。(取材・文/島影真奈美)
※うりみさん後編はこちら

ほとんど貯蓄がないまま、子育て生活に突入。今後が不安です。

海外旅行が大好きで、年4回は海外旅行に行き、年間150万円ほど使っていました。結婚後も夫婦別財布。お互い決まった額を生活費として出し合い、残りはそれぞれ好きに使っていました。でも、産休&育休がスタートしてからは収入が大幅ダウン。できれば夫を小遣い制にして、夫の収入だけでやりくりしたいけれど、夫には反対されています。子どもが小さいうちに家を買っておきたいけれど、住宅購入の夢はかなうのでしょうか……。(うりみ/金属・鉄鋼・化学/専門職/31歳)

【うりみさんprofile】

夫と生後3カ月の子どもと一緒に、自分の親と同居中。手取り年収140万円。手取り月収9万円。菓子パンが好きなので、毎日1個買って食べる。これまでは年間約300万円稼ぎ、その半分を海外旅行に費やしていた。年4回ペースで旅行し、好きな宝石など買い物を満喫。手持ちのお金をあるだけ使ってしまうタイプだが、海外旅行など目的があれば、比較的ストイックに貯蓄できるタイプ。夫は会社の同期で、手取り月収22~23万円。社会人3年目からお付き合いし、交際4年目に結婚。現在、結婚2年目。出産をきっかけにファミリータイプの保険に加入。掛け捨ての死亡保険に1万5,000円、医療保険に5,000円の計2万円支払っている。

編集部 結婚後も独身時代と変わらず、自由にお金を使えていたうりみさんですが、妊娠・出産で状況が一変してしまったようです。

花輪陽子(以下、花輪) うりみさん夫婦のように、結婚しても子どもが生まれるまでは
“別財布”にしてお互い自由にお金を使おうというスタイルのカップルは珍しくありません。ただ、この方法だと、よほどどちらかがしっかりしていないと、お金が貯まらないんです。

編集部 うりみさんも、海外旅行が好きということもあって、ほとんど貯蓄しないまま、妊娠・出産を迎えてしまったそうです。

花輪 子どもが生まれるとしばらくの間は手もかかりますし、体力的にも余裕がないので、節約や貯蓄にまで手が回らないことがほとんど。生活レベルはいったん上げてしまうと、下げるのにかなりのエネルギーを必要としますし、子育てと両立するのはなかなか大変です。うりみさんの場合、育休期間中は手取り月収が9万円とのこと。収入の増減に応じて、支出も減らすよう意識しましょう。

編集部 産休・育休中は収入が減るということを念頭に置いて、家計をサイズダウンする必要があるんですね。

花輪 とくに気をつけたいのが産休期間です。わりと時間に余裕があるので、ショッピングが楽しくなって、あれもこれもと必要以上にベビー用品を買い込んだり、1万円以上のベビースリングなど比較的値が張るアイテムも「評判がいいから」「あの芸能人が使っているから」と購入してしまうケースも。

編集部 かわいいものもたくさんあるし、ついついほしくなってしまいそうですよね。

花輪 ただ、洋服や小物も「マタニティ用」というだけで割高になったりするので要注意なんです。ベビーベッドやベビーバスなど一時的にしか使わないものは、レンタルなどを活用するのも手です。

編集部 冷静に優先順位を決める必要があるんですね。

花輪 「子どもが生まれると、しばらくおあずけになるから」と高級レストランに出かけるなど“今のうちに消費”がかさみやすいのも産休期間ならでは。思わぬ浪費を防ぐには「何にどのようにお金を使うのか」を夫婦でよく話し合い、意見のすりあわせをしておくことも大切です。

編集部 なるほど。ちなみに、うりみさんの希望としては、この機会に“夫婦別財布”をやめ、夫を小遣い制にするか、月15万円は生活費を入れてほしいそうですが……。

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