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「対等な関係」の落とし穴とは? “ワリカン夫婦”に潜むワナ

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

結婚後も彼と“対等な関係”でいるため、生活費などは基本ワリカンにしたいと語るmaeさん。趣味など、日々のお金の使い道を彼に伝えて、あれこれ口を出されたくない……という思いもあるようです。趣味費をはじめとする、お互いのこだわり出費について夫婦で意見をすりあわせるコツをFP花輪陽子さんに聞いてみました。(取材・文/島影真奈美)
※maeさん前編はこちら

  • もともと美術が好きだったことから、歌舞伎やオペラに興味を持つようになったという、maeさん。写真はプログラムやチケット、公園チラシ、DVDなど。食費は節約できても、チケット代は節約できすにいるのが現状。

編集部 趣味も続けたいし、彼とは結婚後も引き続き、ワリカンで……と考えているという、maeさん。共働きを続けるということであれば、とくに問題はないでしょうか。

花輪陽子(以下、花輪) 2人で予算や月々の貯蓄計画を十分に話し合ってからであれば、問題ないのですが……。“夫婦別財布”にすると、お互いにお金を使いすぎていてもわかりづらいので、貯蓄がなかなか進まないというデメリットもあります。

編集部 ましてや、maeさんのように、できることなら彼に言いたくない出費があるのは……。

花輪 まずいですね(笑)。私自身もそうだったので、言いたくない気持ちはすごくよくわかるんですが、勇気を出して、現状や将来の希望について彼と話してみることをオススメします。

編集部 ちなみに、maeさんの場合、土日のどちらも歌舞伎やオペラ、ライブ鑑賞を楽しむ今の生活を無理なく続けるにはいくらぐらいの月収が必要なのでしょうか。

花輪 そうですね。maeさんのように生活費を削って趣味費を捻出する場合も、かける金額の目安は手取り月収の10%くらいにとどめたいもの。これまでの生活を続けるなら、月収50万円ぐらいあって、自分の自由になるお金が十二分にある人でないと難しいでしょうね。

編集部 そう考えると、結婚後は彼からストップがかかる可能性もあるということですよね。

花輪 金額面だけではなく、「結婚したら週末は一緒に過ごしてほしい」などの別のリクエストもあるかもしれません。

編集部 なるほど……。「いろんな形で、“やりたいこと”にセーブをかけられたらどうしよう」と思うと、なかなか具体的な今後の話を言いだしづらいということもありそうです。結婚後、基本はワリカン、とだけ決めておくのではダメでしょうか?

【次ページ】ワリカン夫婦は“いざというとき”に困る

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