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実は逆効果? 次なるイライラを呼び込む「ストレス出費」とは

花輪陽子

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

今回の相談者は、高校生のころから書家として活動してきたという、りんごさん(25歳)。現在も企業で働くかたわら、展覧会に出品するなど活動を続けています。本格的に取り組んでいるだけに、出費もかさむのが悩みの種。ストレスで衝動買いをしてしまい、さらに余裕がなくなる……という悪循環を何とか脱出したいとか。(取材・文/島影真奈美)
※りんごさん後編はこちら

ムダ遣いを減らして、必要なものにだけお金を使いたいのですが……

昔から書道をしているのですが、いわゆる“手習い”ではなく、書家として活動しています。展覧会では毎回何万もの出費があり、月謝や書道の先生へのお礼などもバカにならず、なかなか思うように貯蓄できずにいます。展覧会が近くなると、寝る間を惜しんで練習をしますし、金銭的にも体力的にも負担に感じることもしばしば。ただ、これまで深くかかわってきたものなので、辞めたくないという想いもあります。また、もっと仕事に余裕ができ、土日に時間が持てるようになれば、書道教室を開きたいとも思っています。ただ、なかなか時間がとれず、体が弱いこともあり、いつごろ実現できるのかわかりません。なるべくムダ遣いを減らし、必要なものにだけお金を使い、きちんと貯蓄していきたいのですが、どこをどう改善すればいいのか、整理しきれずにいます。(りんご/印刷・紙パルプ/事務職/25歳)

【りんごさんprofile】実家暮らし。手取り年収230万円、手取り月収18万円。住居費として5万円を実家に入れている。最初は多く感じていたけれど、最近は慣れてきたそう。定時は8時半~17時半だが、18時半ごろまでは会社にいることがほとんど。通勤に1時間半~2時間かかるため、平日は仕事が終わったあと、とくに何もしてないことが多い。書道の稽古は月に3回(月謝7,000円)。ただ、仕事の都合で行けないことも多く、月によってはまったく行けないこともある。展覧会は年3回ほどあり、出品費用が1万~2万5,000円程度、表具代が2万5,000円程度、合宿費用が約5,000円かかるほか、入賞した際は指導してくださった先生へのお礼として1万円包む。また、先生に贈るお中元やお歳暮などがあり、そのぶんを貯蓄を取り崩してまかなうことが多い。

編集部 今回の相談者である、りんごさんの悩みは趣味費のやりくり。会社勤めをしながら、書家としても活動しているのですが、そのお稽古代や展覧会の費用などがかさみ、なかなか貯蓄ができないそうです。

花輪陽子(以下、花輪) 私自身も経験があるのですが、趣味も本気度が高くなると、それだけかかる費用も増えてしまうんですよね。将来、何らかの収入をもたらしてくれるものなのか、それとも趣味は趣味として割りきるのか、見極める必要があるかもしれません。

編集部 りんごさんの場合、仕事に余裕ができたら、書道教室を開くことなども視野に入れているとか。ただ、今は日々の生活に追われて、時間的にも経済的にも手一杯で、なかなかそこまで考えが及ばずにいるそう。また、身体が弱いので、ヨガやプールになど行って体力づくりをしたいけれど、実践できずにいるとか。

花輪 りんごさんは書道に費やしているお金や時間が特に気になっているようですが、じつは余裕がない原因はちがうところにありそうです。

編集部 そうなんですか!? では、家計を圧迫する原因になっているのはどこなのでしょうか?

【次ページ】ストレス出費の罪悪感が、次のストレスを呼び込む

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