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楽しいことが1割だとしても、恋愛するって絶対に豊かなこと

(c)2012「シャニダールの花」製作委員会

恋愛ってものすごくコミュニケーションを
しなければならないもの

 

映画の中で描かれているシャニダールの花は美しくもあり、一方で怖いものという印象も。そんな表裏一体の要素を持つこの花は、恋愛の比喩のようにも感じられます。そして、黒木さんは自身の恋愛観について、「ものすごくコミュニケーションをしなければならないものだな、と思いますね。だって、『これを言いたくないけど、言わなくちゃ前に進まないな』とか(笑)。そこが一番つらいけど、いろんなことを考えたり、感じることができるものでもあると思っています」と語ります。

一方、綾野さんは、「苦しいことばかりで、楽しいことなんて1割くらいじゃないですか。でも、それだけでもいい気はします。僕は恋愛することって絶対に豊かなことだと思っていて、よく人を好きになると景色が変わって見えるって言われるけど、それも悪くないと思います。仕事にもいい影響になると思うし、むしろ進んでやってもいいものなんじゃないかな、とこの年になって思えるようになりました」。

一番濃密なコミュニケーションをとることが楽しくもあり、つらくもある恋愛。たとえつらいことが多いとしても、そこから得るものはあると語るお2人の話は、ついつい恋に臆病になってしまう働く女子たちの背中を押してくれそう。恋愛観や人生観、男女のちがいなど、さまざまに深く感じることができる映画だと感じました。

映画『シャニダールの花』

(c)2012「シャニダールの花」製作委員会

(配給:ファントム・フィルム)

 

極少数の限られた女性の胸にだけ、見たこともない世にも美しい花が咲くという不思議な現象が起こっていた。そして、この花が満開になったときに採取された花の成分が画期的な新薬の開発につながるということで、億単位で取引されていた。それらの研究をしているシャニダール研究所に勤務する植物学者の大瀧(綾野剛)とセラピストの響子(黒木華)は、提供者の胸に芽吹いた花を育て、一番美しい形で採取するという同じ使命を追っていくうちに、次第に恋に落ちていく。ところが、花を採取するときに、提供者の女性が謎の死を遂げる事件が相次ぎ、大瀧は研究所への不信感を抱きはじめる。一方、響子は危険な花だと知りながら、この花の魅力にのめり込んで行き、お互いに合っていたと思っていた歯車が次第に狂いはじめ……。

●7/20(土)より、テアトル新宿ほかロードショー
キャスト:綾野剛、黒木華、刈谷友衣子、山下リオ、古舘寛治、伊藤歩
監督:石井岳龍

▼『シャニダールの花』についてはこちら
http://shanidar-hana.com/

※この記事は2013年06月28日に公開されたものです

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