あなたの「卵子」が残り何個かわかる!?
妊娠・出産というと、まだ遠い先の話かもしれませんが、産む産まないに関係なく「産むのに必要なカラダ」について知っておいて損はないはず! “そのとき”が来たら、はたして自分は産めるカラダなの? そもそも、妊娠・出産ってどういうもの? 自覚症状がないまま進むカラダの異常って!? 知らないことだらけの「いつかそのとき」のために、ぜひ女子のみなさんに見ていただければと思います。
30歳を過ぎてから子づくりを考えはじめるカップルが増えたいま、不妊治療に挑むカップルも年々増加しているそうです。日本は世界一の不妊大国ともいわれ、新生児の40人に1人が体外受精などの高度な生殖医療によって生まれているそうです(日本産科婦人科学会調べ)。それでは不妊治療とはどのようなものなのでしょうか。
不妊の原因はひとそれぞれ。どんな原因があるのか検査する
不妊の原因はひとそれぞれですから、どんな原因があるのかまずは検査をします。不妊症の原因は、女性のみ41%、男性のみ24%、両方とも24%、原因不明11%とされ(WHO調べ)、半数は男性が原因です。そのため検査は女性と男性の両方とも行うことが大切です。
女性が受ける基本的な検査
女性の受ける検査の多くは、月経周期に合わせて順に行われます。基礎体温表は日々つけているものを持参します。
<基本的な検査例>
基礎体温、問診、腟鏡診、内診、直腸診、頸管粘液検査、子宮頸がん検査、クラミジア検査、ホルモン測定、子宮卵管造影、子宮内膜組織診断、抗精子抗体検査、AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査 など
・子宮卵管造影……X線造影検査で子宮や卵管の形、管が詰まっていないかなどを調べる
・子宮内膜組織診断……子宮内膜が受精卵を着床できる準備が整えられているか調べる
・抗精子抗体検査……免疫反応を起こして精子を異物としてブロックする抗体がないかどうかを調べる
※ちなみに男性の場合は精液検査を行います
あなたの卵子は残りあと何個?
私たちの卵子は、お母さんのお腹にいる妊娠6カ月までにすべてをつくり終わっています。それ以降新たにつくられることはありません。胎児の時700万個だったものが、産まれたときにはすでに200万個くらいに減っています。以後減少を続け、37歳くらいからはスピードを上げて減っていきます。
最近話題になっているAMH検査という血液検査をすれば、卵巣の中に、卵子になれる卵胞の数がどのくらい残っているのか、つまり排卵リミットの目安がわかります。生理不順などの症状が起きる前に機能がわかるということで、注目されている検査です。ただしAMHの値が低いからといって、「もう排卵がない」とは一概には言えません。あくまでいまの時点でどうなのかという話なので、「残り何年間妊娠できる」と将来を予測することもできません。