お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

カロリー減じゃ食欲は暴走? リバウンド防止に味覚コントロール

ドカ食いを促進!? カギは「フルーツジュース」だった!?

「ガーン。先生、食欲が止まらなかった週末のメニューを見てください。この写真は友人とのランチ会で食べたメニューです。スウェーデン家具店のフードコートで北欧料理のバイキングを食べました。確かにどれもとても濃い味つけです」

  • 朝食 ハムチーズサンド
        紅茶
  • 昼食  ミートボールにホワイトソースにジャムを添えて
        白身魚のパン粉焼きホワイトソース
        スモークサーモン
        ガトーショコラのラズベリーソースのせ
        珈琲
  • 間食 ぶどうジュース
  • 夕食 スパゲティミートソース
        牛乳
        緑茶
  • 夜食 納豆の生卵入り

鈴木先生「これはいけませんね」

「やっぱり!? 先生どの辺りがダメですか?」

鈴木先生「それにしてもよく食べましたよね(苦笑)。ミートボールにホワイトソースとジャムを添えて食べると、甘味と塩味が混ざりますので、食欲を大いに刺激したと思います。あとは、食後のぶどうジュースもいけませんね」

「ぶどうジュースは、ランチのあとにお買い物をして疲れ喉が渇いてしまって飲みました」

鈴木先生「フルーツジュースの甘味が、さらに食欲を刺激した要因ですよ」

「ぶどうジュースが決め手でしたか……。そういえば夕方には猛烈にスパゲティミートソースが食べたくなったんです。そこで、お砂糖やにんじんなど甘めの食材をたっぷり入れたミートソースを、パスタ120gでドカ食いしました」

鈴木先生「ミートソースは本来、塩味と肉の旨味で構成されていますが、そこへ甘味を加えたことで、強い塩味と強い甘味が刺激し合って食欲を増す構図に変化していますね」

「お~。これだけ食べたのに満足できなくて、頭の中ではハンバーグやお肉など“たんぱく質”がグルグル巡っていました。そこでよりヘルシーなものはないか考えて、お夜食には生卵入り納豆を食べました」

鈴木先生「なるほど。食欲はこれで止まりましたか?」

「いいえ。……あれ、ヘルシーだと思ったのにダメでしたか?」

鈴木先生「洋食のあとに和食を食べていますよ。実は、これもいけない味覚の組み合わせなんです。

洋食に和食という異なるタイプの刺激を与えたことで食欲がさらに刺激されてしまいます。朝昼夜が洋食で、夜食には和食。これでは脳が「新しい味の刺激がきたぞ!」と反応して、パクパク食べれてしまいます。

1日3食に「洋食」「和食」「中華」といった食のベースが入り混じってしまうと、このようなことが起こりがちです。ですから、食欲を抑えるという意味ではどれかひとつのテイストに統一するといいですね。

「今日は和食の日! みたいなことですか?」

鈴木先生「そうです。たとえば、洋食ならケチャップやマヨネーズ、和食なら味噌やしょう油といった具合に使われる調味料や味つけの傾向が似ています。料理のテイストが同じなら味覚もそろうのです。すると脳は「また同じものがきた」と感じて「飽き気味」になり、食欲が落ちる訳です」

食欲を抑えるコツ!

・塩味と甘味の刺激を同時に受けないようにする
・1日3度の食事を同じテイストで統一する

「なるほど、なんとなくわかってきました。ポイントは、塩味と甘味の刺激を同時に受けてはダメ。1日3食を「洋食」「和食」「中華」などどれかひとつのテイストに統一するってことですね。このほかにもポイントはありますか」

鈴木先生「自分の好きな味覚の傾向を知ることですね。自分の好みに合った注意点を伝授しましょう」

「私、自分の好みってよくわかりません」

鈴木先生「大丈夫。味覚タイプの診断チャートをつくりましたので一緒に見て行きましょうか」

え~味覚タイプの診断? よーし、次回は診断にチャレンジ!

(構成:小池直穂、イラスト:松井晴美)

  • 監修 鈴木隆一 先生
    AISSY株式会社代表取締役社長、慶應義塾大学共同研究員(兼務)。慶應義塾大学院理工学研究科修士課程修了。大学院修了後、慶應義塾大学から出資を得てAISSY株式会社を設立。味覚や食べ合わせの研究を行い、メディアにも多数出演。通称「味博士」。味博士の研究所。著書に「味博士のぜったい太らない食べ方」(日本文芸社)、『「味覚力」を鍛えれば病気にならない』(講談社)がある。

 

※この記事は2013年03月07日に公開されたものです

SHARE