エクセルの「読み取り専用」を解除する5つの方法
受け取ったエクセルファイルを開こうとしたら「読み取り専用」のメッセージが出てきて、ドキッとすることがあります。でも、慌てなくても大丈夫。読み取り専用を解除する方法はいろいろとあるのです。今回は、エクセルの読み取り専用を解除する方法を紹介します。
誰かから受け取ったエクセルファイルを開けようとしたら「読み取り専用で開きますか?」などとメッセージが表示されることがあります。
予期せぬメッセージが表示されてしまうと、慌ててしまいますよね。
このまま進めてしまっても大丈夫なのか、エクセルファイルに書き込んだり修正を加えたりしても良いのか、そもそも書き込めるのか、不安になってしまいます。
このような時でも、適切に対処すればエクセルファイルの「読み取り専用」を解除できるのです。解除するやり方はいくつかありますので、ぜひチャレンジしてみてください。
エクセルの「読み取り専用」を解除する方法
エクセルの「読み取り専用」を解除する方法はいくつかありますので、それぞれ紹介していきます。
そもそも「読み取り専用」とは、エクセルファイルが読み取りでしか使えない状態に設定されていることです。
これは、大事な資料などが上書きされたり変更されたりしないように、ファイルを保護するためにある機能です。
ファイルを保護したい場合にはとても便利な機能ですが、編集をしたい時に「読み取り専用」の設定がされているとファイルの編集ができません。
誰かから預かったファイルをいざ編集しようとしたら、「読み取り専用」になっていて編集ができない! なんてこともあります。
しかしこのような時でも、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
(1)「読み取り専用」で開かないようにする
あるエクセルファイルを開こうとしたら「作成者は、○○を変更する必要がなければ、読み取り専用で開くように指定しています。読み取り専用で開きますか?」とメッセージが表示されます。
その下に、「はい」「いいえ」「キャンセル」と3つのボタンが表示されます。
「読み取り専用」を解除したい場合には、この時点で「いいえ」をクリックしましょう。
これにより「読み取り専用」ではない状態となって、ファイルを開けました。
ちなみに「読み取り専用」でファイルを開く場合には、「はい」をクリックします。
(2)ファイルのプロパティから解除する
ファイルのプロパティから、「読み取り専用」を解除する方法もあります。
STEP1:ファイルのフォルダを開きます。
STEP2:「読み取り専用」の解除をしたいエクセルファイルを右クリックし、「プロパティ」を選びます。
STEP3:プロパティの「全般」の下の方に「属性」があります。「読み取り専用」のチェックを外しましょう。
一番下の「OK」をクリックして完了です。これで「読み取り専用」が解除されます。
フォルダ内のファイル全てを「読み取り専用」解除する場合
前項と同じ手順で、フォルダ内の全てのファイルを「読み取り専用」から解除ができます。
STEP1:ファイルの一覧の中から、フォルダを右クリックします。
STEP2:するとメニューが表示されますので「プロパティ」をクリック。
STEP3:「全般」の下の方に、「属性」というメニューがあります。「読み取り専用(フォルダ内のファイルのみ)」とありますので、そこのチェックを外します。
一番下の[OK]をクリックしましょう。
(3)保存のオプションから解除する
エクセルファイルを保存する際に、「読み取り専用を推奨する」ことを解除するやり方です。
STEP1:まずはエクセル画面左上の「ファイル」をクリックします。
STEP2:左側のメニュー一覧から「名前をつけて保存」をクリックしましょう。
STEP3:ファイル名が表示されているバーの下に、「その他のオプション」というメニューをクリックします。
STEP4:下図画像のように、「ツール」というメニューがあります。「保存」ボタンの左側です。この「ツール」をクリックしましょう。
STEP5:すると、下にさらにメニューが表示されます。その中に「全般オプション」というメニューがありますので、そちらをクリック。
STEP6:下図のように、さらに小さな画面が表示されます。パスワードを設定できるようになっていますね。
このパスワードの入力バーの下に「読み取り専用を推奨する」というチェックボックスがありますので、そこのチェックを外します。
チェックを外したら、下の「OK」をクリックしましょう。
STEP7:もう一度保存画面に戻りますので、そこで「保存」をクリックし手完了です。
(4)「読み取り専用」コマンドをツールバーに配置して解除する
「読み取り専用」のコマンドを、エクセルのツールバーに設定してしまう方法です。
この方法を使うとエクセルの画面上でワンタッチの操作により、設定や解除ができます。
早速やり方を紹介しましょう。
STEP1:エクセルの画面を開きます。ツールバーに、小さな▽ボタンがありますので、そちらをクリックしましょう。
STEP2:するとメニューが開きます。その中から「その他のコマンド」をクリック。
STEP3:新たなページが開きます。まずは「コマンドの選択」のところで「すべてのコマンド」を選びましょう。すると、下にコマンドの一覧が表示されます。
STEP4:下の方へスクロールすると「読み取り専用の設定/解除」というメニューがありますので、そちらを選択します。
STEP5:中央にある「追加」ボタンをクリックすると、右側の窓に「読み取り専用の設定/解除」のコマンドが追加されました。コマンドが追加されたことを確認したら、画面下の「OK」をクリックします。
STEP6:エクセル上部のツールバーに「読み取り専用の設定/解除
のコマンドが追加されます。
このコマンドをクリックするだけで、「読み取り専用」の設定と解除が切り替え可能となります。
(5)「ブックの保護」から解除する
最後に「ブックの保護」から解除する方法を紹介します。
STEP1:エクセル画面左上の「ファイル」をクリックします。
STEP2:左のメニューの中に「情報」がありますので、そちらをクリックしましょう。
STEP3:「ブックの保護」が黄色くなっています。「ブックの保護」の下向き矢印をクリックすると、メニューが表示されますので、「読み取り専用で開く」の設定を外しましょう。
これで「読み取り専用」が解除されました。
「読み取り専用」が解除できない時の対処法
ここからは、「読み取り専用」が解除できない時の対処法を紹介します。
パスワードがかけられている場合
大事なファイルにはパスワードがかけられていることも多いです。パスワードがかかっていると、「読み取り専用」を解除できません。
パスワードを設定した人に聞いて、パスワードを入力し解除しましょう。
CDやDVDなど書き込みができないメディアの場合
そもそも書き込みができない、読み込み専用のメディアにファイルが保存されている場合があります。
考えられるのは、CD-RやDVD-Rなどの読み込み専用メディアです。
書き込みができないメディアなので、「読み取り専用」で開くしかありません。
CD-RやDVD-Rのファイルを編集したい場合には、いったんファイルをパソコンに「名前をつけて保存」で保存しましょう。
そしてパソコン上に保存したファイルを編集します。
OneDriveの容量が足りない場合
エクセルファイルがOneDriveに保存されていて、さらにOneDriveの容量が不足していると「読み取り専用」を解除できない場合があります。
その場合には、OneDriveの空き容量を確保しましょう。
他のユーザーがエクセルを開いている場合
他のユーザーがエクセルを開いている場合が考えられます。他の人が開いているファイルは、同時に編集はできません。
一度その人にファイルを閉じてもらい、「読み取り専用」を解除しましょう。
ウイルス対策ソフトが原因の場合
ウイルス対策ソフトが原因の場合もあります。
ウイルス対策ソフトが機能していると、ファイルを「読み取り専用」で開く場合があります。この場合はウイルス対策ソフトの設定を確認してみましょう。
WindowsやOfficeの不具合の場合
まれにWindowsやOfficeの不具合で、自動的にファイルが「読み取り専用」になってしまう事例もあるようです。
こんな時でも慌てる必要はなく、一度ファイルを「名前をつけて保存」してみましょう。
名前をつけて保存されたファイルから、「読み取り専用」の設定を解除できる可能性があります。
ファイルが保護ビューになっている場合の対処法
インターネットで送られてきたエクセルファイルは、保護ビューとなっていて「読み取り専用」の状態です。
その都度「読み取り専用」を解除するのは面倒、といった場合には、ファイルの保護ビューを解除してしまう方法もあります。
セキュリティ上おすすめはできませんが、保護ビューの解除する方法を紹介しましょう。
必要に応じてやってみてください。
STEP1:エクセル左上の「ファイル」をクリックします。
STEP2:左側にあるメニュー内の「オプション」をクリック。
STE3:「トラストセンター」から「トラストセンターの設定」をクリックします。
STEP4:「保護ビュー」を選び、3つのチェックをすべて外します。「OK」をクリックして完了です。
これで保護ビューは無効となりました。
「読み取り専用」になっていても大丈夫! 落ち着いて対処しよう
受け取ったエクセルを開いた時に「読み取り専用」になっていると、つい慌ててしまいますが、大丈夫です。
「読み取り専用」を解除する方法はいくつかありますので、紹介した方法を試しつつ、落ち着いて対処しましょう。
(ほしななこ)
※画像はイメージです