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ビジネス用語「ベンダー」とは? 意味や関連語を簡単に解説

上色ゆるり

ベンダーコード、ベンダープレフィックスなど、多くの用語に使われている「ベンダー」。一体どのような意味の言葉なのでしょうか? 今回は外来語に詳しいライターの上色ゆるりさんに、「ベンダー」の意味や関連語について解説してもらいました。

ビジネスシーンやIT関連のニュースでよく聞く「ベンダー」。

日常会話ではほとんど使われることがないため、どのような意味の単語なのか知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「ベンダー」とはどういう意味の言葉なのか解説していきます。

ベンダーに関するビジネス用語も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ベンダーとは? 本来の意味や対義語を解説

「ベンダー」はIT業界で主に使われている言葉ですが、元々どういう意味なのでしょうか。まずは単語の意味からチェックしていきましょう。

「ベンダー」の意味は「売り手」「販売者」

ベンダーとは「売り手」や「売り主」を指します。

辞書ではこのように記されています。

ベンダー

売り手。売り主。また、販売会社。特に、OA機器・ソフトウエアなどの販売納入業者。システムの開発会社をさすこともある。

(『デジタル大辞泉』小学館)

ベンダーの語源は、英語の「vendor」から来ています。

vendor

(1)(小物などを)売る人、行商人、(街頭などの)物売り
(2)<法>(土地・家屋などの)売り主
(3)自動販売機

(『Eゲイト英和辞典』)

以上のように外来語の「ベンダー」は、語源となる英語の「vendor」と同じ意味を持つ言葉であることが分かります。

ビジネスシーンにおいても同様に、「売り手」や「販売者」を指して使われることが多いです。

IT業界での「ベンダー」は「ソフトウェアなどの販売会社」

「ベンダー」が最も使われる機会が多いのが、IT業界。

IT業界において「ベンダー」という言葉は、ソフトウェアやハードウェア、コンピューターシステム、サービスなどを販売する企業を指して使われます。

一般の業界では、製品を製造する業者が「メーカー」、部品やサービスなどを供給する業者が「サプライヤー」と呼ばれるものを、IT業界では全てまとめて「ベンダー」と呼びます。

「売り手」を意味する点では変わりありませんが、IT業界での「ベンダー」は、製品を提供する側の企業や業者を区別することなく広く指す、というのが大きな特徴です。

「ベンダー」の対義語は「ユーザ」

売り手や販売者を意味する「ベンダー」の対義語は、買い手や消費者を意味する「ユーザ」です。「エンドユーザ」といった言い方をすることもあります。

IT業界では、システムやサービスを利用する人、またはその人のアカウントのことを「ユーザ」と呼びます。

「メーカー」「サプライヤー」との違い

「ベンダー」が使われる時、同時に登場することの多い「メーカー」「サプライヤー」という単語。違いがよく分からず、困惑してしまう人もいるでしょう。

前段でも少し触れた通り、「メーカー」とは、製品を製造する企業や業者のこと。「サプライヤー」は、製品の部品やサービスを供給する企業、業者のことを指します。

メーカーが製品に必要な部品をサプライヤーから仕入れて製造し、そして売り手であるベンダーへと引き渡す、というのが大まかな流れです。

基本的には、メーカーとサプライヤーは製品を製造する側、ベンダーは製品を販売する側と覚えておくと、混同しにくいでしょう。

「ベンダー」を用いたビジネス用語は?

「ベンダー」は単体でも使うことのできる単語ですが、ベンダーを含む用語も多数存在します。

中にはビジネスシーンで登場する単語もあるので、意味と併せてチェックしておきましょう。

「ベンダープレフィックス」

「ベンダープレフィックス」は、売り手を表す「ベンダー」と、接頭辞を表す「プレフィックス」を組み合わせた単語。

IT用語の1つで、パソコンやスマホなどのブラウザに、サイトを正常に表示させるための識別子のことを指します。

「ベンダーコード」

「ベンダーコード」とは、製品の製造元を示す番号のこと。

パソコンやインターネットルーターなど、IT機器のほとんどに表示されています。IT企業に勤めていない人でも、日常生活で見かけることがあるでしょう。

「ベンダーロックイン」

「ベンダーロックイン」とは、ユーザを囲い込むことを意味する単語。

ある企業が他社製品と互換性のない独自のシステムを開発し、ユーザが他社へと移らないよう防ぐことを意味します。

いざという時のために、「ベンダー」の知識を身につけておこう

「ベンダー」は、IT企業に勤めていない限り、ほとんど使わない単語です。

しかし、インターネットや電子機器が普及する現代では、いつ「ベンダー」という単語に遭遇するか分かりません。勤務先の会社がIT系の企業と取引を開始したり、IT関連の仕事に転職したりといった可能性もあるでしょう。

いざという時にきっと役に立つので、ぜひ単語の意味を覚えておきましょう。

(上色ゆるり)

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※画像はイメージです

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