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心理カウンセラー直伝! ドタキャンで相手を傷つけない伝え方

永瀬なみ(幸せコラムニスト・カウンセラー)

ドタキャンをしなくてはならない状況で、相手を傷つけない伝え方とは? 心理カウンセラーのながせなみさんが、そのコツを解説します。

どんな理由があるにせよ、ドタキャンは相手に良い印象を与えません。さらに、ドタキャンに対して下手な言い訳をすると相手を傷つけてしまう可能性もあるのです。

そこで今日は、やむを得ずドタキャンすることになってしまった場合に役立つ「伝え方のコツ」を、10個ご紹介します。いずれも行動心理学に基づく方法です。相手を傷つけたくないと思う人は、ぜひ参考にしてみてください。

人が「ドタキャンされた」と感じるタイミングとは?

ドタキャンに正確な定義はありませんが、一般的には当日もしくは前日になってからのキャンセルを「ドタキャン」と呼ぶようです。

ある女性誌が行ったアンケート調査によると「ドタキャンされた」と感じるタイミングに「前日~約束の1時間前まで」を挙げた人の割合が、100%近い結果となっていました。一方「2〜3日前」を挙げた人の割合は、たったの数%。

この結果を見ると、やむを得ない理由があったとしてもキャンセルの連絡は2日前までに済ませたほうがよさそうです。

ところでドタキャンをされると、なぜ不快に感じるのでしょうか。

ドタキャンを不快に感じる2つの理由

ドタキャンを不快に感じる理由としてまず考えられるのは、自分の被った損害に対する怒りです。

「キャンセルの連絡は私がするの? キャンセル料も私が払うの!?」と怒る人もいれば、「当日にキャンセルされても今からじゃ誰も誘えないよ! どうしてくれるの!」と怒る人もいることでしょう。

そして怒りの裏に隠れたもう1つの理由が、自分の受けた仕打ちに対する悲しみです。

実は人が感じる怒りの多くは、その裏に悲しみや不安が隠れています。

例えば「わざわざ他の人からの誘いを断ってまで予定を空けておいたのに!」と思うのは、「自分がそうしたのと同じように相手も自分との予定を優先してくれるはず」と期待していたからこそです。

これと同じで「早く会いたいな」と楽しみにしていればいるほど「相手も楽しみにしているはず」と思うため、ドタキャンされるとガッカリしたり不安になったりします。そしてその感情を無意識に隠そうとして、人は怒るのです。

では本当は自分も楽しみにしていたにもかかわらず、どうしてもドタキャンしなくてはいけない状況になった場合、どのように伝えれば相手を傷つけずに済むのでしょうか。

相手を傷つけないドタキャンの伝え方10パターン

ここからは、ドタキャンしなくてはいけないことを伝える際に役立つ10個のコツを、心理カウンセラーの目線から紹介します。

同じドタキャンでも伝え方一つで相手の感じ方は変わりますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)理由をしっかり伝える

やむを得ない理由があるのだとすれば、ドタキャンせざるを得なくなった理由をしっかりと相手に伝えることが大切です。

理由を伝えずにキャンセルすると、事情が相手に伝わりません。相手の心理的な状態によっては「単に面倒くさくなっただけだろう」と捉えられてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

ドタキャンせざるを得ない状況になった場合は、その理由をしっかりと伝えましょう。

(2)楽しみにしていたことを伝える

2つ目のコツは「楽しみにしていた」という自分の気持ちを、言葉で伝えることです。

基本的に、自分の気持ちは言葉にしないと相手に伝わりません。それだけでなく、あなたも相手と同じ感情を抱いていることが伝われば、相手は「自分を大切に思ってくれている」と感じ、安心します。

「すごく楽しみにしていた」や「私も残念」といった気持ちがあるなら、きちんと言葉にして伝えましょう。

(3)言葉できちんと謝る

たとえやむを得ない理由があるとしても、ドタキャンをするなら言葉にしてきちんと謝ることは大切なポイントです。

口から出てくるのは言い訳ばかりで「ごめん」という言葉が全く出てこなければ、相手は「本当は反省していないんじゃないか?」と疑います。

事情によっては、あなたにも被害者意識があるかもしれません。しかしそれは、あくまであなたの事情です。

相手があなたの事情に振り回されることに変わりはありませんので、どんな事情であってもドタキャンをする相手には言葉できちんと謝りましょう。

(4)LINEではなく電話で伝える

続いて紹介する伝え方のコツは、LINEよりも電話を選ぶことです。

ドタキャンの結果として最も避けなければいけないのは、相手との信頼関係を失ってしまうことではないでしょうか。相手との信頼関係を失わないためには、やはりあなたの誠意を見せるのが一番だと考えられます。

そこでおすすめなのが、LINEではなく電話で伝える方法です。

こちらの感情をストレートに伝えたければ、やはり文字だけのやり取りでは不十分だといえるでしょう。

もし少しでも会いに行く時間があるなら、ドタキャンせざるを得なくなった事情を直接、相手に伝えるのも良い方法ですね。

LINEで伝える場合はスタンプや絵文字を使わない

どうしてもLINEでしか伝えられない場合は、スタンプや絵文字を使わないことは大きなポイントです。

スタンプや絵文字を使うと、本人にそんなつもりはなくても「反省している」という印象が薄れてしまいます。

ただ、LINEで誠意を伝えようとするとどうしても長文になりがちです。LINEでのやり取りがあまりに長くなれば、結果的に「電話で伝えたほうが早かった!」という状況もあり得ます。

ドタキャンについて連絡をするなら、なるべく電話で伝えましょう。

(5)できるだけ早く連絡する

やむを得ない理由でドタキャンをするなら、できるだけ早く連絡することも大切です。

伝えるのが遅くなればなるほど、相手は強い不快感を抱きます。場合によっては、連絡をするタイミングによって何かしらのキャンセル料が発生するかもしれません。

ドタキャンをしなくてはいけない状況になったことが分かったら、なるべく早い段階で連絡しましょう。

(6)予定の立て直しをする

「ドタキャンせざるを得なくなってしまったけど、私もすごく楽しみにしていた!」という気持ちを相手にしっかり伝えるには、別の日程で予定を立て直そうとするのが一番です。

例えば連絡をする前に自分のスケジュールを確認しておき「この日は空いてる?」と聞いてみるのは、良い方法ですね。または「別の日で予定を組み直したいんだけど、いつが空いてる?」と相手に聞くのも、おすすめの方法です。

あなたの前向きな提案に、きっと相手は喜んでくれますよ。

(7)損害は自分が負担すると伝える

あなたのドタキャンによって損害が発生する場合は、その負担は自分が背負うと相手に伝えてみましょう。

お店のキャンセルが必要なら「私が連絡しておくよ」と提案したり、キャンセル料が発生するなら「今回は私が払うよ」と伝えたりすれば、あなたの反省している気持ちは相手にしっかり伝わります。

もしどんな損害があるか分からなければ「どこか連絡が必要な場所はある?」や「キャンセル料って発生する?」と相手に確認するだけでも、あなたの反省した気持ちや誠意が伝わりますよ。

(8)逆ギレしない

次に紹介するコツは、何を言われても逆ギレしないことです。

ドタキャンに対して笑顔で対応できる人は、そう多くありません。ましてやこれが初めてでないとなれば、怒りたくなる気持ちも分かります。

ドタキャンをしなければいけない理由がどんなに正当なものであっても、最も大きな被害を受けるのは、あなたではなく約束をした相手です。相手との信頼関係を壊さないためにも、くれぐれも逆ギレだけはしないよう注意してくださいね。

(9)おわびをすると伝える

「おわびをしたい」と伝えることも、ドタキャンを丸く収めるコツの1つです。

「おわびに今度ランチごちそうするよ!」と伝えるのもいいですし、相手が彼氏なら「おわびに今日の夜、少しだけ会いに行くよ」と伝えるのもいいかもしれません。

何が良いか分からない時は「おわびに何かしたいんだけど、してほしいこととか買ってほしいものとかある?」と聞いてみるといいでしょう。

ドタキャンをするのが初めてでない相手の場合は、特におすすめの方法です。ぜひ試してみてくださいね。

(10)後日に改めて謝る

10個目のコツは、後日に改めて謝ることです。

例えばドタキャンの連絡後に初めて連絡をしたタイミングや、次に会ったタイミングなどに改めて謝ると反省の気持ちが相手に伝わります。

謝った方は「あんなに謝ったんだから」と思うかもしれません。しかしドタキャンをされた方は「ドタキャンをされた」という印象が、想像以上に強く残ります。そのためどんなに謝っても、相手の中ではあなたへの印象をリセットしきれないのです。

信頼関係を築き直すためにも、時間を置いてもう一度しっかりと謝りましょう。

嫌われる可能性大!ドタキャンにまつわるNG言動

最後に、ドタキャンをする際、もしくはドタキャンをした後に注意しなければいけない言動を紹介します。

ドタキャン前後のNGな行動とは、

・当然のように他の予定を優先する
・予定時間のギリギリまで連絡をしない
・理不尽な理由でドタキャンする
・「しつこい!」と逆ギレする

 

などです。

これらの行動は「思いやりに欠けている」とみなされたり、「私(俺)をないがしろにしている」と捉えられたりする可能性があります。

また、NGな発言としては

・「今日じゃなくても行けるじゃん」
・「だからごめんってば」
・「仕方ないじゃん」
・「じゃあどうすればいいの?」

などが挙げられます。

キャンセルせざるを得ない状況になったこと自体は仕方がないとしても、ドタキャンした本人が「仕方ないでしょ」といった態度で接すると高確率で反感を買いますので注意しましょう。

予定のキャンセル自体が相手を傷つける行為

今日は、やむを得ずドタキャンすることになってしまった場合に役立つ「伝え方のコツ」を、10個ご紹介しました。

ドタキャンでなくても、予定をキャンセルすることは想像以上に相手を傷つける行為です。

自分にとっては「ドタキャンをしても仕方ない」と思える理由だとしても、相手は「そんなことで!?」と思うかもしれません。たとえ正当な理由があったとしても、相手を傷つけない伝え方を心がけてくださいね。

(ながせなみ)

※画像はイメージです

 

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