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何人目の男性と結婚するのがベスト?

#知らないと困る結婚の数字

荒川和久

未婚率の上昇、若者の恋愛離れ、男性の結婚意欲の低下……。婚活女子にとって耳をふさぎたくなるような情報が巷にはあふれています。そこで、独身研究家の荒川和久さんに、知らないと困る“結婚と恋愛の数字”について教えてもらうことにしました! つい現実から目をそむけたくなりますが、正しい情報、正しい数字を知って、婚活難を乗り越えましょう。

2019年12月29日にTBSで『明石家さんまの爆笑! ご長寿グランプリ2019』という特別番組が放送されました。その中に、過去の自分自身にビデオレターを贈る「ご長寿ビデオレター」というコーナーがあります。

現在83歳のおじいさんが28歳の自分に送るビデオレターに以下のようなものがありました。

「お前は見合いに27回失敗する。しかし、28回目の見合いの相手を見た瞬間、お前はこう思うでしょう……」

この言葉の続きを言う前に、まず驚いたのは、28回のお見合いという数の多さです。

彼が28歳の時というのは、1964年です。まだお見合い結婚が自由恋愛結婚よりも多かった最後の時期にあたります。

その頃は、28回もお見合いをお膳立てしてくれる時代でもあったということです。そうした社会的な結婚保護システムが当時の皆婚を実現させていました。

さて、「28回目の見合いの相手を見た瞬間、お前はこう思うでしょう……」の次の言葉ですが、僕はこのテレビを見ていて、この後には、以下のような言葉が来るのかな? と勝手に想像してしまいました。

「お前の27回の失敗はその人に会うためだったんだよ」

的な……。

しかし、現実はおとぎ話ではありません。結果は、以下の通りでした。

「もう誰でもいいや」

もしかしたら、このおじいさんは相手に対する希望条件がうるさかったのかもしれません。「次こそは……」と思っているうちに28回もお見合いを続けるハメに。

遂には、諦めか達観か無の境地か、どんな相手でも結婚しようと心に決めたわけです。結果、そのおじいさんはその方と結婚して、幸せに暮らしたということです。

お見合い時代の結婚とは元来そういうものだったのかもしれません。

結婚相手を選択する「自由」が重要なのではなく、結婚をスタートラインとして相手との良好な関係性を2人で協力して育てようとする「決心」こそが結婚だったのではないでしょうか。

お見合い結婚と自由恋愛結婚、どちらが良い方法なのかは一概に言えませんが、現代はほぼ95%が自由恋愛結婚です。

しかし、そのあげく、相手を探し続けて、いつまでも希望の相手に巡り合わないまま生涯を終えてしまう人が多いことも否定できません。

では、決心をするまでの間、どれくらいの数の相手を見定めるのがベストなんでしょう。

つまり、結婚相手を見つけるためには、何人の相手と出会って、何人目の人と結ばれるべきか、という問題です。

今回はこの問題に向き合ってみたいと思います。

何人目の男性と結婚するのがベストなのか?

実は、これには正解があります。

36.8%の法則によると「4人目」

たとえば、こんなお見合い思考実験をしてみましょう。

あなたは、総勢10人の相手とお見合いができます。お見合い相手は1人ずつ順番に出てきます。ただし、1人ずつお見合いが終了した時点で、あなたは相手にYESかNOの返事をその場で下さないといけません。そして、一度NOと言った相手とは復活できません。何番目の人にOKを出すのが最良だと思いますか?

「そんなの、出てくる相手の順番によるだろう」と思われるかもしれませんが、実は答えがあります。

4番目の人です。

これはマーティン・ガードナーという数学者が、小難しい計算式を使って導き出した「36.8%の法則」という公式により導き出されます。

その法則にしたがえば、候補全体の36.8%に達するまではお見合いを続けることが数学的にはベストな判断になります。

この割合を越えるまで(つまり3人目までは)、結婚する人を決めてはいけません。

つまり、最初の3人は、4人目以降の決断のための基準ということです。

3人の中で一番は決めておきます。その人を仮にAさんとしましょう。そして、4人目以降の中で、Aさんを上回る人がいたらその場で即決する。

それが、計算上の確率では、一番ベストな選択になるんだそうですよ。

最初の3人は選択するための基準と割り切る

「え? でもさ、そもそも最初の3人の中に結果的に一番いい人がいる場合だってあるよね?」って思いますよね。

確かにそうです。結果論として、そういうパターンもあるかもしれません。

しかし、最初の3人は選択候補ではなく、あくまで選択するための基準と割り切る。この中にはいないと信じることが大事なんです。

現実に当てはめると、4人目以降にお付き合いする人の中で、その時点で過去付き合った3人より良いと感じた人がいたら、その後はそれ以上の相手は出てこない可能性が高いということ。これをぜひ覚えておいてほしいと思います。

決心を先送りすればするほど、「ああ、あの時のあの人の方が良かった」と後悔しかしなくなるのです。残り物には福はありません

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結婚相手の条件。「普通の男」は実在するのか

既婚者が実際に結婚したのは何人目?

とはいえ、「今まで付き合った人数が、基準となる3人に達しない場合はどうすんの?」「それ以前に、こっちが付き合いたいと言っても、相手からNOと言われることだってあるよね?」というネガティブな可能性をあげてくる人もいます。

あくまで理論上の話なので、現実には上記のようなことが起こりえます。

そんなネガティブ思考のみなさんのために、実際結婚された方々が、何番目に付き合った人と結婚したのかを調査したデータがありますのでご紹介します。

僕が主宰するラボで、20~50代の既婚男女232人を対象に2016年に調査したものです。

既婚男女の今まで付き合った人数

男女とも、「3人目に付き合った相手と結婚した」パターンが一番多いですが、「3人目までの合計」と「4人目以上の合計」を比べると、男性で53%、女性で57%と「4人目以上」での相手と結婚している方が多いことがわかります。

もちろん、この「4人目以上」と結婚されたご夫婦が、幸せな結婚生活を送れているかどうかまでは追跡調査していませんが、こと結婚に至るかどうかで見ると「36.8%の法則」はある程度正しいと証明されます。

ちなみに、男性既婚者の現在の配偶者を含めた平均お付き合い人数は、3.78人、既婚女性は4.10人でした。男女とも36.8%を超えています。

やはり、結婚する方々というのは男女ともに、本能的に「36.8%の法則」を実践しているといえるでしょう。

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東京23区在住女子の婚活が難航する理由

結婚までに最低3人とは付き合ってみよう

気になるのは、現在婚活中の未婚女性の状況だと思います。

残念ながら、25~34歳のアラサー世代で取得したデータはありませんが、20~30代という括りで、2018年に弊ラボで全国3万人調査をした時のデータをご紹介します(その中から、対象となる20~30代未婚女性は8031名)。

20~30代未婚女性の付き合った経験人数

これによると、まだ付き合った相手は「3人目以内」が54%もいます。この人たちは、これから最良の相手が出てくる可能性が高いということです。

既に4人目以上の方とお付き合いしている女性も、もしかしたら今の彼氏と結婚した方がいいという判断材料になりますし、今後もし彼氏ができた場合、その人を逃さないようにと心の準備ができます。

ところで、20~30代で「お付き合い経験0人」の方が13%いらっしゃいます。

前述した既婚女性の構成比によれば、お付き合いした人数1人で結婚(最初にお付き合いした相手と結婚)した割合は、わずか9%にすぎません。

「3人までは単なる基準」という軽い気持ちで、どなたかとお付き合いをしてみるのもいいかもしれませんよ。

(荒川和久)

※写真はイメージです

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