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結婚に焦った末路。31.8%の女性が「結婚を後悔」する理由

植草美幸

「こんなことなら結婚しなきゃよかった!」――そんな悲しい言葉を聞くと、未婚女性のみなさんは、「焦って結婚して相手選びをまちがえたくない、慎重にならなければ!」と考えがちでしょう。でも、問題は「スピード」ではありません。「感情に任せて片目をつぶって結婚してしまうこと」こそが本当のミステイクなのです。

今回は、結婚相談所マリーミー代表・植草美幸と一緒に、結婚を後悔する理由と見極めるべきポイントを考えていきましょう。

結婚を後悔している女性は3人に1人?

まず、どれくらいの方が「結婚したことを後悔している」のでしょうか。

Q.ぶっちゃけ、結婚に後悔したことはありますか?

ある(31.8%)
ない(68.2%)
※有効回答数384件

31.8%の既婚女性が結婚に後悔したことがあるという結果。実に3割もの女性が「旦那選びをまちがえた!」「こんなことなら結婚しなければよかった!」と思ったことがある、つまり「離婚予備軍」だと思うと、かなりの割合です。

昨今の離婚率の高さにも納得してしまいますが……実はこれ、「“恋愛結婚時代”の弊害」ともいえる問題なのです。

婚活業界では、「お見合い結婚」の離婚率が低いことが定説になっています。その理由は、プロフィール上で条件を確認してから会うことを決め、結婚までに条件のすり合わせを行うことが前提だから。

一方、現在主流となっている「恋愛結婚」の場合、「好きだから」と条件面を無視し、第一印象のトキメキだけで見切り発車をしてしまいがち。さらに、周囲が結婚しはじめて気持ちが焦っていたりすると、さらに違和感に気づけなくなります。厳しい言い方をすれば、自分の「未来予想図」を描けていないまま、投げやりで結婚することのツケが回ってきた、ということ。

……でも大丈夫です! 恋愛結婚でも婚活でもお見合いでも、幸せになるために「見極めるべきポイント」は同じだからです。

大好きな人と結婚したはずなのに後悔する「5つの理由」

まず、大好きな人と結婚したはずなのに後悔するのはなぜでしょうか。きっかけや理由は十人十色で無限にありますが、それらの多くが「5つの理由」に集約できます。その「5つの理由」とは、ふとしたときに露呈する「ちょっとした違和感」ではないでしょうか? くわしく見ていきましょう。

価値観のちがい

「相手の癖や習慣を受け入れられなかった」「マナーの悪さにドン引きしてしまった」「彼の実家と生活格差があり、折り合いが悪い」「イベントや行事、誕生日などのお祝いをしてくれなかった」というトラブルは、相手に悪気がないからこそ解決が難しいポイント

彼の実家にケーキを持って行ったら、相手の父親が手づかみで食べはじめたことにドン引きしてしまい、結婚が破談になった……なんてお話もありました。また、暴力や暴言、モラハラ、不倫や浮気なども、価値観の一部として考えられます。

仕事に対する考えのちがい

「結婚したら専業主婦になって家庭を守りたい」もしくは「産休育休を取ってから、バリバリ働きたい」と考えていたのに、彼のほうはそう思っていなかった……となれば、思い描いていた結婚生活が180度変わってしまいます

「僕の故郷に引っ越して、家業の手伝いをしてほしい」「転勤先についてきてほしい」などとあと出しされたら、大揉めですよね。転勤族の男性と結婚した女性が、「老後は、家族で僕の故郷の岡山に帰ろう」と言われて離婚した例もありました。

将来に対する考えのちがい

将来とは、とくに子育てや老後についてです。子どもについては、「自分と同等の教育や環境を与えたい」「私立の母校に入れたい」「自分が叶わなかった夢である、スポーツをやらせたい」と思う人は少なくありませんが、お相手が同じ気持ちとは限りません。必然的に住まいは実家近くになる、送り迎えをするなら夫婦の仕事はどうなるのか……などの問題も紐づいてきます。

一方、「子育てへのこだわりはない、のびのびと健康に育ってくれればいい」と言っていたものの、ふたを開けてみると「お金のかかる私立には断固反対!」と言われて対立するケースもあります。

また、老後についても、40代から直面することがあります。男性が公務員、女性がフリーランスのカップルだと年金額がまったくちがいますから、結婚後に問題になることがあるんです。

お金の使い方のちがい

昭和の時代は、夫の収入を妻が管理する家庭が多かったものですが、共働きが半数を超えた今はちがいます。「無駄使いや趣味の出費で家計を顧みない」「自分は家計にお金を出しているのに、相手は自分の趣味にばかり使っていて不公平」など、共働き家庭が増えたことで、夫婦間でも「お金の使い方」にすれちがいが起こっています。

「妻のお給料は貯金し、夫のお給料を生活費にしていたら、離婚時に貯金を持ち逃げされた」という話もありました。また、「普段の生活や衣食住にはケチケチしたくない人」と「娯楽にはお金をかけて、生活費は抑えたい人」では、使う金額が同じでも「お金の価値観」がちがい、揉めごとの種となりえるのです。

時間の使い方のちがい

付き合いはじめは、ずっと一緒にいたい、毎週デートしたい、メッセージや電話は毎日……というのが当たり前だとしても、結婚後50年も夫婦生活を続けるとなると、それはまた別のお話

「休日の過ごし方が合わない」「束縛や生活への干渉が許せない」「飲み会や外食などの生活態度が気に入らない」「交際中は毎週デートしていたのに、結婚したらすっかり出不精になった」「平日は残業か、飲み会。週末は自分の趣味で、家庭を顧みない」という不満を持つ既婚女性は多いでしょう。

ちなみに、以上の5つのほかに、愛情が冷めたり、セックスレスに陥ったり……という問題もありますが、それらは夫婦関係の維持がテーマになるので、別の機会にお伝えしましょう。

結婚を後悔しないために。結婚前に見極めたい5つのポイント

続いて、結婚に後悔しないために「結婚前に見極める方法」を解説していきます。結婚を後悔する5つの理由と照らし合わせてご覧くださいね。

価値観のちがいが「許容範囲」かどうか

価値観は、ルーツに宿ります。イマドキの成人カップルなら、プロポーズをしてから親に挨拶……ということも多いでしょうが、あえて早々に「互いの親に会っておく」ことをおすすめします

昔ながらのお見合い結婚の場合、親戚や上司の勧めでマッチングしますから、自然と家柄が同等になりました。しかし、今は日本中、世界中の人が手軽に出会える世の中になったからこそ、「自分ではふつうだと思っていたことが、彼にとってはふつうではない」なんてことが起こりえます。

同じ学歴や会社勤めであっても、育ってきた環境は埋めきれないことも……。貧富の差があることが悪いわけでも、家柄を高望みしろということでもなく、「自分にとって許容範囲かどうか」を見極めるのがポイントです。

結婚や出産を軸に「働き方」計画を

働き方改革や女性の社会進出は、すでに国を挙げて取り組まれていますから、まずは「結婚後も働きたいのか」「結婚したら家庭に入って家を守りたいのか」ということから話しましょう。どちらがよいということではなく、「結婚したらこうなると思っていたのに……」という齟齬が生まれないようにするのが重要です。

また、婚姻年齢や初産の年齢が上がっている昨今、「出産」を軸にしたライフプランも話し合っておきたいところ。産むのか産まないのか、いつごろ産みたいのか、夫婦ともに出産後の働き方をどうしていくのか、ということです。

家族の未来は「柔軟」に計画を

子どもを私立の学校に入れたい、こんなスポーツや習いごとをやらせたい……これらはお子さん自身の成績や資質も関わってきますから、ガチガチに考えすぎず柔軟に。でも、譲れないこだわりについてはすり合わせておきましょう。

そして、40代に差しかかると、老後の話が迫ってきます。もちろん、「将来のことなんてノープラン」という人も多いでしょう。それなら、最初から2人で決めていけばいいんです。

「田舎に引っ越してゆっくり過ごしたい」「旅行や外食を楽しみたいから便利な都心部に住みたい」なんて、ざっくりとしたイメージから考えてもいいですね。いずれもデート中の楽しいおしゃべりから話し合ってみてください

家計の分担は、結婚前に決めておく

共働き家庭が増えている今だからこそ、2人の収入をそれぞれどうやって使っていくのか、不公平感がないように話し合っておきましょう。たとえば、家賃や住宅ローンは夫から、光熱費や食費は妻から。もしくは、共通の通帳に生活費を6:4で入れるなどの方法があげられます

また、共働きによって「おこづかい制」のご家庭が少なくなり、「趣味にどれくらい使うのか?」という点も火種になりがち。「結婚したら、残金は全額貯金でしょ!」という妻と、「家計は回っているのだから、残りの自分のお金は自由に使いたい!」という夫……なんて図式はよくありますね。

いずれにしても、お金のことはあと出し厳禁! 先に話すことで誠実さが伝わります

平日と休日の「優先順位と配分」を表明

次の2つを軸に話し合うのがいいでしょう。

・「仕事」と「家庭」の優先度、時間の配分
・「休日」のひとり(プライベート)で過ごす時間2人で過ごす時間の配分、過ごし方

まずは将来の話の流れで、「家庭の優先度」を話し合います。家事・育児も「どこまで、どれくらい分担するか」を決めておけば安心です。そして、休日は2人で毎週のように出かけたいのか、それぞれの趣味を楽しみたいのか、家でのんびり過ごしたいのか……たとえ意見がちがっても、お互いをどこまで譲歩し、尊重できるかどうかはお2人次第です。

「自分探し」と「未来予想図」で幸せな結婚はつかめる!

すべてに共通していたのは、どんな結婚生活を送りたいのか、自分自身に問いかける。そして、リサーチとアプローチの繰り返しでお互いを理解するということ。

なぜなら、結婚は日常であり、生活だから。いつまでもラブラブな夫婦を目指すのは素晴らしいことですが、恋愛感情だけでやっていけるほど、人生は甘くはありません。「恋は盲目」が落ち着いてきたときこそ、真骨頂とも言えます。

自分探しができていない女性は、婚活すれば進まず、結婚しても後悔してしまいがち。それは自分自身が置かれている状況、自分にふさわしい人、自分の未来予想図が見えていないためです。あとから後悔しないために、「出会いのタイミング」で「条件のマッチング」をしておきましょう。そして、幸せな日々を手に入れてくださいね!

(植草美幸)

※画像はイメージです

※マイナビウーマン調べ
調査日時:2019年3月1日~3月2日
調査人数:384人(22~37歳の働く既婚女性)

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