デジタルデトックスが流行中!? 効果とその方法
最近、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器やインターネットから距離を置く「デジタルデトックス」を実践する人が増えています。
「聞いたことはあるけど、実際どんな感じにするの?」「どんな効果があるの?」と思う人も多いのでは。そこで、デジタルデトックスとはどんなものなのか、その意義や効果、具体的な方法などを解説していこうと思います。
デジタルデトックスとは
まずは、デジタルデトックスの意味や効果について、説明します。
デジタルデトックスとは
デトックス(detox)とは、体内に溜まった毒物を排出すること。つまり、デジタルデトックスとは、デジタルから離れることで、日常で心身にたまったストレスや疲労を取り去ることを意味します。
方法にルールはなく、離れる日数も人それぞれです。スマホやパソコンに丸1日触らず過ごす程度の人もいれば、数週間の間、それらを一切使わないという人もいます。
デジタルデトックスの効果
デジタルデトックスはなぜ必要か。それは、現代人がパソコンやスマホを使い続けることで心身に疲労をためこんでいるからです。
多くの人が、長時間スマホやパソコンに向かい、家でも休日でも仕事のメールをチェックするなど、オンとオフを切り替えない生活を続けています。心身が休まる暇がありません。
デジタルデトックスは、こんな風に知らず知らずのうちに密着し過ぎていたスマホやネットから離れ、本来の人間の身体に合った過ごし方をすることで、心身を正常な状態に戻す効果が期待できるのです。
デジタル中毒? デジタルデトックスがオススメな人
では、デジタルデトックスをやるべき人は、どんな人なのでしょう。確実にやる価値があるのは、デジタル中毒の人です。
デジタル中毒とは
常にメールやLINEが来ていないか気になってしまう。手持ち無沙汰な時間があるとすぐにスマホをいじってしまう。枕元にスマホがないと落ち着かない。……身に覚えがある人は多いのではないでしょうか。
スマホが普及して、仕事も遊びもコミュニケーションもすべて手元で行えるようになったことで、デジタル中毒は急激に人々をおびやかし始めました。
仕事の連絡が入る予定がある日や、ネットで絶対に買いたいチケットの発売日など、手元にスマホが絶対に必要なときもあるでしょう。でも、特に大事な予定があるわけではないのにいじっていないと落ち着かないのだとしたら、立派なデジタル中毒と言えるでしょう。
デジタルデトックスがオススメな人
「確かに自分はデジタル中毒かもしれないけど、健康だし毎日が楽しいです!」と思うのであれば、もちろん無理にデジタルデトックスを行う必要はありません。でも、「確かに疲れてるかも……」「デジタルに縛られてるかも……」と思うのであれば、試す価値はあります。
また、中毒というほど長時間スマホをいじっているわけではないけれどスマホやネットで疲れている、という人も、何らかの効果を得られる可能性は高いです。
たとえば、Twitter、Facebook、Instagramなど、SNSでの人間関係に悩んでいる人、投げかけられた言葉に傷ついている人、腹を立てている人、あるいはそこで期待されている役割を果たそうとがんばりすぎていたりする人など。
もちろん、日頃パソコンやスマホをよく使っていて、肩こりや腰痛、頭痛、不眠、原因不明の体調不良、謎の不安やイライラなどの症状がある人にもオススメです。
スマホ依存とさよなら! デジタルデトックスの方法
デジタルデトックスをするにはどんな方法があるのか、具体的に紹介しましょう。
デジタルデトックスのやり方
デジタルデトックスには、さまざまなやり方があります。
たとえば、旅行先ではスマホに触らない。といっても行き帰りは必要でしょうから、目的地に着いたら車に置いておくか部屋の金庫に入れておくなどして、簡単に使えない状態を作る。
そんなのリゾートならまだしも、街を歩く旅では無理だよ! という場合は、スマホは持ち歩くけれどメールやSNSは一切見ないと決める。これだけでも充分効果はあります。旅立つ前には、「旅行中につき○月☓日までメールを読めません」という旨の文をメールの署名に入れておく。Gmail利用者なら、指定した期間内にメールを受信すると相手に不在メッセージを自動送信してくれる「不在通知」機能も活用する。
どっちも自分は挫折しそう……と思う人は、旅行会社などが企画しているデジタルデトックスのツアーに参加する手もあります。誰かと一緒ならくじけずにやれるのでは。
スマホとの上手な付き合い方
デジタルデトックスはたまに実践するとして、日頃から疲れをためこまないようにするには、どんな風にスマホと付き合えばいいのでしょう?
「楽しく健やかに生きるためにスマホを使っている」。これを忘れないことだと思います。
前述のSNSがまさにそうですが、楽しむために使っているはずのツールで疲れているのなら、無理に続ける必要はありません。自分のペースで使えばいいのです。
また、「スマホは万能ではない」と知ることも大切だと思います。
たとえば、メールやLINEは遠くにいる相手とも気軽に会話ができて本当に便利ですが、相手との関係性や話題によっては、会って話さないと誤解を生じやすいテーマはあります。
人は本来、表情や声色、口調などの情報をまじえながら、気持ちを伝え合う生き物。自分からシリアスな話、込み入った話、複雑な感情が絡む話をしたい場合は、できれば対面で。それが無理なら、声でやりとりできる電話で行うのがベターです。
デジタルデトックスで「実はスマホで疲れている」ことに気づく
スマホ中毒の厄介なところは、自覚しづらいところ。誰かに強制されて使っているわけではなく、楽しさや便利さも享受しているため、「実はスマホで疲れている」ことに気づきにくいのです。
だからこそ、デジタルデトックスを試すことには意義があります。スマホから離れてみて「普段より眠れる」「身体の調子がいい」などの変化が起きた場合、日頃スマホでいかに疲れていたか、気づくきっかけになるからです。
ちなみに、筆者は国内であれ海外であれ、旅先ではメールやSNSは一切見ません(前述の方法です)。伊豆で温泉につかり、海辺を散歩し、土地の食べ物に舌鼓をうち、部屋でお酒を飲み、暇を持て余す。そんな感じで3、4日過ごすと、明らかに体調が良くなります。
もっと手軽な方法、たとえば美容院でメールを見ない(癒やしタイムを堪能)、SNSやLINEのアプリをスマホのホーム画面の1ページ目ではなく2ページ目に置く(目につきにくくなる)、などもオススメです。
放っておくとどんどんスマホと密着していくのは現代人の宿命。だからこそ、いつもより少しスマホを気にする時間を減らしてみるだけで、きっといい変化が起きますよ!
(文:ヨダエリ)
※画像はイメージです