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職場の飲み会に行かないのはアリ? 不快にさせない断り方とは

沖圭祐(キャリアコンサルタント)

職場の飲み会には行かないといけないのか、断っていいのかと悩むことがあるのではないでしょうか。断るにしてもなるべくまわりの人を不快にさせたくないはず。そこで今回は職場の飲み会を断る際のポイントやコミュニケーションで大切にしたい心構えなどについて紹介したいと思います。

キャリアコンサルタントが教える飲み会の断り方

職場の飲み会に行かない人が増えていると言われています。たしかに仕事とは直接関係ない飲み会に毎回無理して参加する必要はありません。ここでは職場の飲み会に行かない人が増えている背景や、断り方のポイントを紹介します。

職場の飲み会に 行かない人が増えている理由

職場の飲み会に行きたくない人、行かない人が増えていると言われています。上司からの誘いや歓送迎会ですら行きたくないとの声もあり、「飲み会離れ」という言葉も生まれました。この背景にはいったい何があるのでしょうか。

ひとつの背景としては勤労観の変化が挙げられます。仕事とプライベートのバランスを考えたとき、プライベートを重視したいと考える人が増えてきているのです。プライベートを重視したい人が、仕事の延長のような飲み会に参加したくないと考えるのは自然なことかもしれません。

また、アルハラ(アルコール・ハラスメント)やパワハラ(パワー・ハラスメント)の問題などお酒や労働環境に関するまわりの目が厳しくなっていることも影響しているでしょう。「参加してほしいのが本音だが、強く参加を促すことができない」と考える上司や同僚も多いようです。強制力が弱くなっているため、「行きたくない」と伝えやすい環境になっているのです。

上司や同僚を不快にさせない飲み会の断り方

飲み会に無理して参加する必要はないという認識は広まりつつありますが、断る際、上司や同僚に不快な思いをさせるのは避けたいはず。ここでは上手な飲み会の断り方を解説していきます。

家族に関するイベントを理由にする

「子どもが誕生日なので」「父・母のお祝いで」といったように家族に関するイベントを理由にするのはいい方法です。家庭を大事にしている上司や同僚だとなおさら理由にしやすいですね。

「夫に怒られるから」と伝える

この理由もたまに耳にします。そう伝えられると「怒られるのはかわいそうだな」と感じて、誘い続けるのは難しくなりますね。

習い事を理由にする

家族に関することを理由にしづらい場合は、習い事を理由にするのもひとつの方法です。断る理由にしてはポジティブな印象がありますし、仕事と関係するようなものであれば向上心の評価にもつながります。

体調不良を理由にする

「疲れているので……」などと体調不良を理由とするのもひとつの方法です。ただし、まわりに心配をかけることにもなるので、次の仕事の日には元気な姿を見せるよう意識してもいいでしょう。

断ったあとのフォローも大切

断り方も大切ですが、断ったあとも大切です。飲み会の次の日に「楽しかったですか?」などと同僚らに聞いて、「本当は行きたかった」ということを遠回しに伝えるのもいいでしょう。
職場でいい関係をつくっていきたいのであれば、このような声かけを大切にするといいですね。

毎回断るのはアリ?

飲み会へ無理に行く必要はないと思っていても、毎回断るのはどうなんだろうと悩むこともあるかもしれません。

毎回断っていると飲み会に誘われることがだんだんと減っていきます。コミュニケーションの機会が減って、人間関係を築くことが難しくなったり、仕事を円滑に進める上で大事な情報を得られなくなったりする可能性もあります。

仕事において未熟な若い社員が飲み会を断り続けると、上司が「どうやって育てていけばいいかわからない」と悩むケースも見受けられます。飲み会を断り続けるのであれば、仕事中のコミュニケーションがより大切になるということは理解しておきましょう。

特別な事情がある場合を除いて、「毎回必ず断る」というのは極端な考えかもしれません。行きたくないという気持ちが強くても、職場の人たちとどういう関係を築いていきたいのかを一度考えてみると、少し気持ちも変わってくるのではないでしょうか。「しゃべりやすい人と関係を少しずつ築いていこう」とか「部長に普段きけていないことを聞いておこう」とか自分のなかで飲み会での目的を持つと少しずつ気持ちが前向きになる可能性もあります。

関係性を築きたいと思える人がまったくいない場合は、断り続けてもいいですが、そのようなケースは少ないように思います。いい加減に決められることではありませんが、職場環境に魅力を感じていないのであれば、転職や異動の希望を検討してもいいかもしれませんね。

職場の飲み会を楽しむコツとNG行動とは

職場の飲み会にせっかく参加するのであれば、楽しみたいですよね。ここでは飲み会を楽しむコツとNG行動について紹介します。

乗り気じゃない飲み会でのNG行動

乗り気ではない飲み会で失敗し、仕事へ悪影響が出てしまうことは絶対に避けたいはず。ここではそんな飲み会でのNG行動をまとめます。

寝てしまう

お酒を飲むとすぐ眠くなる人が中にはいますが、寝てしまうのはやはり失礼に当たります。「体調が悪くなる」などと理由をつけてお酒を断ったほうがいいでしょう。

仲のいい人とだけずっとしゃべってしまう

絶対にダメというわけではありませんが、せっかく飲み会に行くのなら普段あまりコミュニケーションをとれていない人と会話をするといいでしょう。飲み会でのコミュニケーションがきっかけで、仕事がスムーズに進むこともあるかもしれません。

帰りたいオーラを出してしまう

つまらなそうにだまりこむ、時計をちらちら見るといった行為はやはりまわりの人への失礼に当たります。せっかく飲み会に来たのなら、どうやったら楽しめるかを考えるのもいいでしょう。知りたいと思っていたことを、質問していくのもオススメです。

職場の飲み会を楽しむコツ

気が進まない飲み会であっても、できる限り楽しく過ごしたいという思いはあるのではないでしょうか。ここでは楽しむための方法をお伝えします。

自分から積極的に話をしようと思えない場合、自分が聞き手にまわってみるのもいい方法です。いろいろ質問してまわりに気持ちよく話してもらえれば、だんだんと楽しい雰囲気になっていきます。楽しそうにしゃべっている人がまわりにいると、自分も楽しくなってくるかもしれませんね。

聞きたいことをあらかじめ用意しておくのもいいですが、もし思いつかない場合は家族やペットの話を尋ねてみるのがオススメです。子どものこと、奥さんのことなど、話したくてもなかなか聞いてもらえないと感じている人はたくさんいるので、聞き手の存在はとても貴重。しっかりと話を聞いて相槌も打つと、だんだんといい関係を築いていけるはずです。

あとは、話をしたい人の近くへ自然に席を移動するのもいい方法です。トイレの帰りなど、タイミングを計るといいでしょう。

職場の人たちとどういう関係を築いていきたいか考えよう

飲み会を断るにしても、断らないにしても、大切なのは職場の人たちとどういう関係を築いていきたいか考えることです。関係を築きたいと思える人がまったくいない場合は飲み会になかなか行けないと思いますが、そうでないなら少しずつでも参加するといいのではないでしょうか。飲み会に自分なりの目的を持つと、有意義な時間に変わってくることもあります。ただ、それでも行きたくないときはあるかもしれません。そのようなときは今回紹介した断り方を参考に、なるべく上司や同僚に不快な思いをさせないよう心がけるといいでしょう。

(沖圭祐)

※画像はイメージです

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