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自尊心が低い人の特徴って? 心療内科医が教える原因と対処法

ゆうきゆう

自尊心が低い人の特徴や自尊心が低い原因、対処方法について、ゆうメンタルクリニック総院長・ゆうきゆう先生に解説してもらいました。

自尊心が低いと、さまざまな弊害を引き起こしそうなイメージがありますよね。しかし、実際のところ、「自尊心が低い」とは、どのような人のことを言うのでしょうか。そこで今回は、自尊心が低い人の特徴や自尊心が低い原因、対処方法について、ゆうメンタルクリニック総院長・ゆうきゆう先生に解説してもらいました。

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自尊心が低い人の特徴って?

まず、自尊心が低いとはどのようなことを指すのかご説明します。

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心理学では“自尊感情”と言われるのですが、一般には「自尊心」「自信」「自己肯定感」と言った言葉で表現されることが多いでしょう。この自尊感情は「自分に価値がある」と感じられる感覚のことで、自分を大切に思ったり、自分を好きだと感じる気持ちとイコールだと考えていただいて構いません。自尊感情が高ければ高いほど、自分を認める気持ちが強くなり、自分を好きだと感じられ、大切に扱うことができます。しかし、自尊感情が低いと自分を好きになれず、否定的な見方をしたり、ときには自傷行為にいたることがあります。

次に、自尊心が低い人の特徴をご紹介します。

周囲に認められていないような気がする

周囲のちょっとした態度や言葉に傷ついたり、過剰反応しやすく、基本的に周囲の反応をネガティブに捉えやすい傾向があります。たとえば、恋人から連絡がないと「愛されてないのでは?」「もう飽きられたのかも」というように飛躍した考えをしてしまうようなら、自尊感情が低い可能性があります。

「自分にはできない」と思いやすい

何か仕事を任されたり、自分がやってみたいと思うことに対して、「でも無理」「自分にはできない」など、やる前からできないと決めつけてやらないことが多いです。「どうせ自分は失敗する」と考える癖は、自尊感情の低さからきています。

自分が嫌い

自己否定感や自己嫌悪の気持ちが強い人は、自尊感情が低くなっている可能性が高いです。体質や家族構成などの変えられないことから、経歴や恋愛遍歴・生活スタイルなど、今後の努力次第で変えられることまで、多岐にわたって自己否定のネタになっているようならば、自尊感情はかなり低くなっていると言えます。

周囲への嫉妬が激しい

特に、「できる人」「幸運な人」への嫉妬が激しくなります。「自分だってがんばっているのに報われない……」といった気持ちから嫉妬深くなりやすいです。ときには嫌味を言ったり、わざと周囲の足を引っ張るような言動をすることも。

努力に疲れ、最終的には無気力になる

はじめのころは、「自分に足りないもの」を補うために努力しますが、うまくいかない経験が続くと、やがて無気力になり、新しいことに関心を示したり、チャレンジすることを避けるようになります。「自分の可能性を信じられない」というのも、自尊心の欠如です。

自尊心が低い原因って?

では、なぜ自尊心が低くなってしまうのでしょうか。ここでは、自尊心が低い原因についてお話しします。

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失敗が忘れられない

過去の失敗が忘れられなかったり、失敗のリスクを避け続けていると、自尊感情が低くなってしまいがち。「安全なルート」を歩もうとするのは悪いことではありませんが、「本来自分がしたい決断」でないことは、自尊感情を損なう原因になります。

周囲の目を気にしすぎる

自分の意見や決定に対して、周囲から批判されたり、賛同してもらえないなどの理由から諦めてしまうと、「自分はまちがっている」「自分の考えは通用しない」という意識が強くなり、自尊感情が損なわれてしまいます。

周囲に流されすぎる

周囲の意見に流されやすかったり、周囲とちがう意見があるとき、それを隠してしまうと、自尊感情は損なわれていきます。周囲から浮くのが怖い人や流行に流されすぎる人は要注意です!

自分の意見が通らない

自尊感情をもっとも損なうのは、まわりから「自分の意見(気持ち)を認められない」という部分です。周囲の意見を聞き、納得した上で見解が変わったのであればそれほど大きな問題はありません。しかし、自分の意に沿わない行動をさせられたと感じるような結果になったり、自分のしたいことを無理やり諦めたという経験が多くなると、「自分には価値がない」「自分のすること(思うこと・感じること)には価値がない」というような気持ちになりやすく、自尊感情がどんどん低くなっていくのです。

自尊心を高める方法って?

最後に、自尊心を高める方法についてご紹介します。

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STEP1:自分の気持ちを把握する

自尊心が低くなっているときは、そもそも自分の気持ちを軽視したり、無視していることが少なくありません。まずは、自分の本当の気持ちに気づいて、それを把握しておくことが大切です。

STEP2:自分の気持ちを認める

自分の気持ちに気づいたら、それがネガティブなことかポジティブなことかといった判断はせず、「それでいいんだ」と認めてあげましょう。自尊感情は、自分を認めたり自分の価値を感じる感情です。「自分だけは、自分の味方でいる」ことが重要です。

STEP3:気持ちを表現する

自分の気持ちを認められたら、どういう形でも構わないのでそれを表現してみましょう。文字にしたり、言葉に出したり、絵を描いたり、踊ったりでもいいでしょう。アウトプットする作業を行うことで、さらに「自分の気持ちを認める」という部分が強化できます。

STEP4:気持ちを周囲に伝える

気持ちを表現することに慣れてきたら、勇気を出して、周囲に自分の気持ちを伝えてみましょう。あなたがあなたの気持ちを大切にすることと、相手が受け入れるか受け入れないかは別問題。周囲に受け入れられなくても、「嫌なことは嫌」「好きなものは好き!」と言っていいんですよ。

STEP5:自分のしたいことをする

思いついたことや、やってみたいことに、とにかくチャレンジしてみましょう! 究極的に言えば、これが自尊感情を高めるもっとも有効な方法です。一応ステップアップ形式にしてみましたが、もし可能であれば、最初の4つを飛ばして、こちらだけ実行されても構いません。難しいようなら、ステップを踏んで、少しずつ自分を大切にしていきましょうね。どんなに小さなことでも構わないので、“自分のしたいこと”をやってみましょう。

まとめ

自尊心が低いと、自分が辛いだけではなく、周囲の人にも影響を及ぼすことがあります。自尊心が低いという自覚がある人は、ぜひ、ゆうきゆう先生のアドバイスを参考に、自尊心を高めてみてはいかがでしょうか。

(文:ゆうきゆう、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.02)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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