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起床後or食後? 歯科医に聞いた「歯磨きの正しいタイミング」とは

清水百合

どのタイミングで歯を磨くべきなのか、意外と知らない人も多いのでは? 特に、朝起きてすぐに歯磨きするか、朝食後に歯磨きするか悩みますよね。この記事は、歯磨きに関する気になるアレコレを歯科医の清水百合先生に解説してもらいました。

歯ブラシ

食後は必ず歯磨きすべき?

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できれば、食後は毎回歯を磨くべきです。なぜなら、食べ物のカス(食物残渣)が歯のまわりや、舌・歯茎に残り、時間とともに腐敗や酸化を起こすからです。プラークや歯垢が増え、口腔内のpHを酸性にし、虫歯菌を活性化させ、虫歯になりやすくなります。また、口腔内細菌が増殖して出す毒素は、口腔内で出血した血管から入り、体内を回ります。これは、不妊症や心臓疾患、全身疾患、口臭の原因になるなど、さまざまなリスクが高まります。なので、口腔内は常に清潔にしておきましょう。

歯磨きの目安は何分?

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歯磨きやブラッシング方法は、いくつもの方法があり、それぞれ推奨する理由があります。そのため、自分の口腔内の症状や状態、歯並びなどに適した方法で磨くことがもっとも大事です。そのためには、まんべんなく磨き、その上で、部分的に時間をかける必要があります。通常「◯分磨いたほうがいい」という説がありますが、上記の理由から、明確な時間は一概には決められません。また、「◯分磨いた」からいいのではなく、きちんと正しく磨けているかどうかが問題なので、長く磨くだけがいいわけではありません。「汚れや食べカス、歯垢が歯面からうまく掻き出されているか?」ということを意識しましょう。歯と歯が重なり合ったところなどは、ふつうの歯の部分よりもていねいに磨かなくてはなりません。歯間ブラシで磨く時間も取り入れましょう。日本人にはまだまだなじみが少なく、実践している人は少ないですが、歯ブラシで磨くだけでなく、フロスで歯と歯の間を磨くことも「いい歯磨き方法」のひとつです。虫歯や歯周病の元となるプラークを取り除くことができます。

朝はどのタイミングで歯磨きすべき?

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寝て起きると、口が乾いていることがありませんか? もともとの唾液の量、口呼吸か鼻呼吸かのちがい、年齢による変化などの個人差はありますが、乾燥して口が苦くなったり、舌の上が白くなったり(苔がつく)することがあります。これは、夜中のうちに口腔内の細菌が増殖しているからです。“増えた細菌や不要な雑菌を体内に入れないために”、起床後にまず歯磨きをしましょう。そして、朝食後は“虫歯予防のために”歯磨きをしてください。

歯磨きできないときの対処法は?

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緑茶を飲む

食後に緑茶を飲んだり、緑茶でうがいをする習慣を取り入れるようにしましょう。これは特に、食後すぐに寝てしまう可能性のある幼児や小児を持つお母さんに勧めています。なぜなら、緑茶に含まれるポリフェノールの一種“カテキン”の殺菌作用を利用することができるからです。

水やマウスウオッシュでうがいする

歯磨きをする時間がない場合は、水で軽くうがいをしましょう。何もしないより、ずっといい方法です。また、殺菌作用を持つマウスウオッシュを用いるのもオススメ。マウスウオッシュは、化学的成分により強力な殺菌効果を期待できるものや、天然成分によりやさしく虫歯や歯周病予防を行えるものなど、いろいろな種類があります。そのときどきや、口の状態に合わせて選んでください。

まとめ

正しい歯磨きのタイミングについて、意外と知らなかった人も多いのでは? 食後は必ず歯を磨くことが大切なようです。もし、仕事上難しい場合は、水やマウスウォッシュでうがいをしたり、緑茶を飲むように心がけるといいですね。

(取材協力:清水百合、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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