お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

ダイエット中、空腹を感じたときの対策&やってはいけないこと

会田梓

ダイエット中の空腹に悩まされている人は多いのでは? 深夜にお腹がすいて眠れないときなどは、ちょっとくらい食べても……とつい、油断してしまいますよね。今回はダイエット中に空腹を感じたときの対策&やってはいけないことについて内分泌代謝内科医の会田梓先生の解説を紹介します。

<目次>

逆効果! 空腹がダイエットにNGの理由

af9920062829m

無理な食事制限やダイエット中にお腹がすくのはしようがないことだと思って、空腹を我慢していませんか? しかし会田先生によると、ダイエット中に空腹を感じてしまうような方法は、実は逆効果なのだそう。そこでまずはじめに、空腹がダイエットにNGな理由について紹介します。

(1)体が太りやすい状態を作ってしまう

空腹=低血糖状態が続くと、人間の身体は危機感を感じて、次に入ってくる糖質・脂質をしっかり吸収しようとします。つまり空腹のときに食べたものは余分な脂肪として吸収されやすいのです。また、動脈硬化を招くともいわれており、ダイエットだけでなく健康面でもおすすめできません。

(2)代謝が低下する

効率的なダイエットのためには適度な運動も必要ですが、空腹感があると効率が悪くなります。空腹状態が続くと、エネルギー補給のために筋肉を分解してエネルギーを補おうとします。筋肉量が低下すると代謝も低下し、痩せにくく太りやすい体質となってしまいます。

(3)便秘を招き、痩せにくくなる

ダイエット時は食事制限のため、栄養素が不足しがちです。これにより脂肪燃焼のための栄養素(カルニチンなど)も不足しやすく、食事量を減らすことで胃や腸などの消化管の動きも悪くなるため、便秘になりやすいです。便秘は肌に悪いだけでなく、代謝の悪化を招き、痩せにくい体を作ります。

ダイエットの敵! 空腹時の対策5つ

rf30976847_o

 

(1)交感神経をオンに

交感神経が活性化されると血糖が上がります。趣味・好きな人のことを考える、好きな香りをかぐなどで交感神経を活性化させると空腹感も軽減されるでしょう。恋愛で悩むときに食欲がなくなることと関連しているかもしれませんね。

(2)ガムを噛む

噛む行為により脳の視床下部にある「満腹中枢」が活発になり、「摂食中枢」が抑制されることがわかっています。ガムにはいろいろなフレーバーが出ているので、好きなものをチョイスしてみるといいですね。

(3)水分を摂る

水分が不足すると、空腹感を感じるといわれています。しっかり水分補給しましょう。炭酸入りのものだとお腹が膨らみ、満腹感が得られるかもしれません。

(4)野菜から食べる

どうしても何か食べたい! というときは、野菜から食べましょう。野菜には食物繊維が含まれており、血糖上昇を緩やかにしてくれる作用があります。野菜を食べた後も糖質量が低いものから食べましょう。たとえば肉・魚・大豆製品などのタンパク質を摂るのがオススメです。糖質はできるだけ控えましょう。

ダイエット中の空腹時に絶対やってはいけないこと

gf1120273167m

「空腹」時間をつくることはダイエットにとっても悪いことがわかりましたね。続いて、やりがちだけども空腹時に絶対やってはいけないことについて紹介します。

(1)糖質を多く含むものから食べる

おにぎり、パンなどは簡単に摂取できますが、急激に血糖を上昇させ、脂肪増加の原因となるのでやめましょう。先ほども紹介しましたが、空腹状態の身体は軽い飢餓状態になっており、通常より栄養素の吸収が激しい状態です。

果物も果糖が含まれるので×。しかも果糖は身体の吸収スピードが早く、中性脂肪の原因にもなります。特に寝る前に果物を摂るのはやめましょう。

(2)空腹を我慢する

空腹時間が長ければ長いほど、次の食事の栄養吸収が激しくなります。過食にもつながるので、ガムを噛む、水を飲むなどして解消しましょう。

(3)激しい筋トレをする

空腹時にはパワーもなく、激しすぎる運動を行っても効率がよくありません。逆に筋肉分解が進みますので、軽い運動にとどめておきましょう。

(4)カフェインを摂る

コーヒーなどカフェインが入っているものを急に摂ることもやめましょう。カフェインの神経刺激作用で、めまいなどを起こしてしまうことがあります。

空腹時間を作らないコツ3つ

istock_10091404_large

「空腹時間」を作ることはあらゆる面でダイエットに悪いことがわかりました。では空腹な状態を作らないようにするにはどうしたらいいのでしょうか? ここからは空腹時間を作らないコツについて、会田先生のアドバイスを紹介します。

(1)分食する

1日の総カロリーを変えずに食事の回数を増やす「分食」という方法があります。たとえば、朝食、朝食後2時間、昼食、昼食後2時間、夕食などのように1日5食摂るやり方をいいます。間食とはちがうので誤解しないように。

(2)低GI食品を食べる

食事をする際は血糖値を上げにくいもの=GI値の低い食品から摂りましょう。血糖値の変動が激しいと血糖が低下するときに空腹感を感じやすいです。食事を野菜、たんぱく質、糖質という順で摂ると、血糖が緩やかに上がっていきます。

(3)よく噛んで食べる

よく噛んで食べることも、血糖値を緩やかに上げる方法のひとつです。また、満腹中枢が刺激されて、早めに満腹感を得られる効果もあります。

番外編・空腹で眠れない夜に! おすすめ「夜食」4選

gf1420599385m

ダイエットをしていると、深夜にお腹がすいて眠れない……というときもあるでしょう。会田先生によると、夜はエネルギー消費が少なく、食べたものは脂肪になりやすいため低カロリーまたは消化のいいものがおすすめだとか。最後に空腹で眠れない夜にピッタリの、ローカロリーの夜食を紹介します。

(1)スープorみそ汁

具材としては、根菜類以外の野菜、海藻類、豆腐などです。温かく、水分摂取もでき、満腹感を得やすいです。

(2)おかゆ

消化によく、水分も含むため満腹感を得やすいです。

(3)豆腐

低カロリー、高タンパクでダイエットには適した食材です。湯豆腐にすれば温かくて満腹感を得やすいでしょう。

(4)ヨーグルト

低カロリーなうえデザート感覚で気軽に食べられる食品です。トッピングで果物を入れるのはNGです。

まとめ

空腹を感じたときの対策や、空腹時にやってはいけないことについて紹介しました。いかがでしたか? ダイエット中は空腹を感じても我慢していた……という人は多いのではないでしょうか? しかしそれが実は逆効果だったなんて驚きでしたね。これから空腹を感じたときは、こちらで紹介した対処法を参考にダイエットを成功させましょう。

(文:会田梓、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

SHARE