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喧嘩するほど仲がいいって本当? いい喧嘩と悪い喧嘩のちがい

織田隼人(心理コーディネーター)

藤奈子

喧嘩をするほど仲がいいとはよくいうものですが、本当でしょうか。実はいい喧嘩と悪い喧嘩というものもあるようなのです。はたして、頻発するその喧嘩は仲がいいがゆえなのでしょうか。今回は「喧嘩するほど仲がいい」ことついて、心理コーディネーターの織田隼人さんに解説してもらいます。

「喧嘩するほど仲がいい」とはどんな意味?

「喧嘩するほど仲がいい」、小さいころからよく聞いたことがあるのではないでしょうか。いつも喧嘩をしているけどなんだかんだ一緒にいる、気づいたら何事もなかったように手をつないで遊んでいる。そんな友だちがいたことを今でも覚えている場合もあるかもしれません。学生時代には意見の衝突を繰り返し、お互いのことをよく知って、仲直りするたびに相手との絆が深まっていくという経験をしているはず。また、喧嘩ばかりするのに、別れ話はまったく持ち上がらないカップルが身近にいませんか? 友情にしろ恋愛にしろ、喧嘩をするほどなぜか仲よくやっているという2人は珍しくありませんし、そういう関係をよく「喧嘩するほど仲がいい」と表現しているようです。

喧嘩するほど仲がいいって本当?

喧嘩するほど仲がいいとは、聞きなれているフレーズですが、そもそも本当なのでしょうか。喧嘩が頻発するカップルが、実際に仲よしなのか見ていきましょう。

喧嘩が多いカップルは本当に仲がいい?

結論は「必ずしもそうとはいえない」です。ケンカをせずに仲がいいカップルもいますし、ケンカして仲がいいカップルもいます。大事なことは「お互いの思いがずれたときに調整できているか」ということ。ケンカは気持ちのズレを調整するための方法のひとつ。喧嘩で調整するカップルもいれば、ほかの方法で調整しているカップルもいるわけです。とはいうものの、これといった調整をしていないカップルもいます。その場合は別れに発展してしまうこと珍しくありません。そのため、調整方法を持っていないカップルよりも、ケンカをするカップルのほうが仲がいいのかもしれませんね。

カップルにとってプラスになる喧嘩

カップルにとって、栄養剤ともいえるプラスの効果がある喧嘩があります。それはお互いが感情的になって普段は言えない本音をぶつけること。我慢していただけに吐き出してしまえば、ある程度気持ちもスッキリ。何より相手に本音が伝わるので、ケンカのあとに2人で反省をすることでさらに関係を一歩進めることができるというわけです。相手への不満を我慢し続けると相手のことが嫌いになってしまい、別れに発展してしまうことも。嫌いになる前にケンカをしたほうが、いい関係をキープできるともいえるのです。喧嘩にもポイントがあり、それは「相手に対する不満」を明示すること。そして、ケンカが終わったら反省をして、相手の言い分をある程度受け入れましょう。そうすればいいケンカで終わることができますよ。

カップルにとってマイナスになる喧嘩

カップルにとってマイナスになるケンカは、相手のことを傷つける内容になってしまっている場合。特に、相手がどうやっても対処できないことを感情のままにぶつけてしまうと関係が悪化してしまいます。身体的特徴や学歴、収入などがあてはまるでしょう。相手を傷つけるだけなのはいうまでもありませんし、相手が反省しようにもどうしようもありません。場合によっては卑屈になる、または嫌いという感情が芽生えてしまう結果を招く場合も。これはマイナスな喧嘩の何ものでもありませんね。

2人の仲が深まる仲直り方法

喧嘩をしてしまったのなら「喧嘩をするほど仲がいい」となるように、仲が深まる仲直りをしたいもの。たとえば何かプレゼントするのがおすすめです。一緒に生活をしているのなら、外出している間に相手が好きなお菓子を買っておいてあげる、デートをしているのならその場でプレゼントを買ってあげましょう。それだけでも、仲直りしたい気持ちが伝わります。相手も仲直りをしたいと思っているのなら、受け取ることでその気持ちに応えることができるので、自然と仲直りへと向かう可能性が。全面的に自分が悪い場合はプレゼントよりも謝罪するべきなのですが、カップルのケンカはどちらも悪い喧嘩両成敗なケースが多いもの。だからこそ仲直りのきっかけづくりのプレゼントが大切なのです。

「喧嘩するほど仲がいい」カップルになるためにできること

喧嘩をするほど仲よくできるのか、それとも喧嘩別れになってしまうのか、実際は2人次第ともいえます。普段は言えない不満をお互いにぶつけて理解することができれば、さらにいい関係になれるはず。ですが、相手を傷つけるだけの理不尽なののしり合いは、関係が悪化するだけ。さらに、仲直りにもポイントがあります。もしどちらにも悪いところがあったのなら、プレゼントをきっかけに歩み寄るといいでしょう。喧嘩するほど仲よくなるためにできることを考えてみてくださいね。

(文:織田隼人、構成:藤奈子)

※画像はイメージです

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