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【助産師解説】おっぱいが痛い!乳房や乳頭が痛い時の主な6つの原因と対策

【助産師解説】おっぱいが痛い!乳房や乳頭が痛い時の主な6つの原因と対策

授乳中におっぱいが痛くなるママは少なくありません。なぜ痛くなるのか、考えらえる主な4つの原因と対策について助産師さんにうかがいました。自分の痛みがどれに当てはまるのかを確かめ、原因に合った対応を心がけましょう。


この記事を解説してくれた先生
清水茜先生
助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。
東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。 自身も、二人の男子を子育て中。

授乳中におっぱいが痛くなる主な6つの原因

おっぱいが痛くなる原因にはさまざまなものがありますが、授乳中の乳房トラブルには大きく6つの理由が考えられます。痛みの主な原因について見ていきましょう。

赤ちゃんに吸われることによる乳頭痛

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産後1~2日目の授乳したての頃に自覚することが多い痛みです。赤ちゃんに吸われる力で乳頭が痛み、傷がつくこともあります。特にラッチオン(くわえ方)が浅くなると痛みやすくなりますが、たとえしっかり吸着させていたとしても初産の場合は初めのころは痛むことが多いです。

常にブラジャーや服で守られてきた乳頭の皮膚は、いきなり1日に8回以上吸われることに耐えられるほど、強くありません。赤ちゃんに吸われる刺激に慣れていない頃は痛んでしまいますが、皮膚が強くなってくると徐々に吸われても痛みにくい乳頭になってきます。産後3ヶ月ごろになると、乳頭が初めのころと比べ物にならないくらい伸びて柔らかくなっていることにびっくりするママが多いですよ。

また、赤ちゃんに歯が生えてくると授乳中に噛まれてしまい痛むこともあります。遊び飲みをしていたり、生えてくる歯のせいで歯茎に違和感があって噛んでしまうようなのですが、いきなりの痛みにママはびっくりしてしまいます。
噛まれたら、いったん授乳を終わりにして「嚙んだら痛いし、お腹いっぱいになったならもう終わりにするね」と赤ちゃんに優しく話してあげましょう。

授乳ブラって必要?メリットとおすすめの人気ブラを紹介

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妊娠したら揃えたいママのアイテムとして、授乳ブラがリストアップされていますよね。準備する必要があるのか、普通のブラと何が違うのか、おすすめのものなどをみていきましょう。

母乳が作られることでの生理的な痛み

授乳をし始めてからまず覚える乳房の痛みに、母乳が作られ始め、乳腺が発達することによる痛みがあります。

産後2,3日目に母乳が徐々に作られ始めると、細かった乳腺が拡張してその刺激で乳房が温かくなって腫れ、痛むことがあります。これは乳房への血流やリンパ液が増すことによって起こります。

また、産後2週間くらい経つと、赤ちゃんにおっぱいを吸われたときに乳房にキューンとした違和感や痛みを覚えることもあります。これは、哺乳の刺激を受け、赤ちゃんが欲しがる量の母乳を一気に作ろうとするために起こります。

乳房にしこりがあって痛い

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乳房の一部に固くてさわると痛む「しこり」ができることがあります。

片側の乳房に起こることが多いです。一部の乳腺がつまっていたり、赤ちゃんが母乳をうまく飲みとれていない部分があると起こります。原因としては、授乳間隔があいた、吸われ方が浅い、下着や洋服がきついといったことが挙げられます。

なお、脂肪分の多い食べ物が原因でつまる、ということは証明されていません。

飲ませた後も張って痛む

赤ちゃんが授乳をした後も、おっぱいが張ったままで痛むことがあります。
この時の授乳の様子としては、1回の授乳時間が長い、1日の授乳回数が多いというようなことが見られます。つまり、赤ちゃんが適切な吸い方ができておらず、母乳を飲んでいるようで飲みとれていないことが原因として挙げられます。

また、乳汁過多と言って、母乳が多く作られすぎてしまうケースもあります。赤ちゃんの飲む量より分泌量が多いことで母乳が授乳後もたまりがちになり、おっぱいが張ってしまうのです。この時、授乳のし始めによく赤ちゃんがむせて泣いたりすることが多いです。
原因としては、母乳があまり出ていないように感じて余分に搾乳をしていたりすると起こりやすいです。

乳腺炎による痛み

授乳中におっぱいが激しく痛む要因として多いのが、乳腺炎です。

乳腺炎とは母乳が通る乳腺が炎症を起こした状態を言います。授乳しているママの10人に3人が経験するという報告もあります。

母乳が乳腺内にたまり、うまく排出されないことで発症します。そのため、赤ちゃんがまだ上手に飲めず、授乳ペースもしっかり定まらない頃に起こりやすいです。また、同じ授乳姿勢が続くとよく吸われる乳腺と吸われにくい乳腺が出てくるので、吸われない乳腺に母乳がたまって起こるす場合もあります。

主に乳房の腫れや痛み、赤み、熱間しこりなどの症状が見られます。白斑(はくはん)と言って乳頭に白いニキビのようなものができることもあります。

母乳がおっぱいの中にたまっているままだと、乳腺組織内に細菌感染を起こすこともあります。乳頭に傷があると、そこから感染するケースもあります。疲れて免疫力が下がっているときに起こりやすいので、精神的にも身体的にも無理しすぎないでいることが大切です。

細菌感染による乳腺炎になると乳房の腫れや痛みの他、悪寒やふるえをともなう高熱が出るのが特徴です。また、ひどくなると膿が多くたまる乳腺膿瘍(にゅうせんのうよう)という状態になることがあり、この場合は皮膚を切開して膿を出す処置が必要になります。

母乳外来などで診てもらった方がよいですが、乳腺炎はママ自身で予防・回復できるものものでもあります(悪化した場合除く)。次章の対処法を参照してください。

カンジダによる乳頭痛

乳頭や乳房に傷やしこりがないのに授乳しているときのみ痛む、というのが特徴です。
授乳の終わりごろか終わった後、突き刺すような痛みがあります。

おっぱいが痛いときの対処法

おっぱいが痛むときは、原因に合った対処をほどこすことが大切です。できるだけ早く痛みを緩和できるよう、まずは自分の痛みが何から来ているのかを確かめ、適切な対応を試みましょう。主な要因別の対処法をお伝えします。

乳頭痛があるときはどうする?

・ラッチオンを見直す

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乳頭痛は吸われ方が浅くなると起こりやすいため、まずは正しいラッチオン(くわえ方)を意識することが大切です。しっかり深く、密着させて授乳させるよう努めましょう。吸うときに唇を巻き込んでいたり、舌打ちするような音がするときはラッチオンがうまくいっていないサインです。吸われているときに下あごがおっぱいにくっつくくらい赤ちゃんを引き寄せましょう。また、赤ちゃんの下半身がママから離れないようにしましょう。

・抱き方を工夫

前でも述べたように、乳頭の皮膚は弱いので授乳を始めたばかりの頃はしっかり吸着させていても擦り切れたり痛みが出ることが少なくありません。授乳中は傷がある方に赤ちゃんの口の端が来るようにしてみましょう。抱き方を変えていろいろな方向から飲ませてあげるようにしてください。

【助産師解説】写真で学ぶ授乳姿勢!パターン別授乳姿勢と4つのポイント

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授乳姿勢が正しくないと赤ちゃんがうまく飲めないだけでなく、乳腺炎などのリスクも高くなります。主な6つのポジショニングとNGパターン、正しい姿勢をとれているかを確認できる4つのチェックポイントをお伝えします。

・保湿や薬が必要なことも

ヒリヒリ痛み出したら、ラノリンや保護クリームを授乳と授乳の間に塗って乳頭を保湿していきましょう。母乳パッドやブラジャーは汚れたら清潔なものに替えていってください。なかなか良くならない・傷口から膿が出ている場合は早めに病院にある母乳外来を受診しましょう。抗菌薬による治療が必要になるかもしれません。

・乳頭保護器は適切に使う

なお、乳頭保護器を付けることは余計傷を悪化させるかもしれません。また、乳頭混乱と言って、直接母乳を吸いにくくなる原因にもなります。母乳外来での指導の下、適切に使うようにしましょう。

母乳が作られ始めたときの痛みに対しては?

・頻回授乳で対応

産後2、3日目から張り始めたおっぱいの状態をよくするには、頻回に授乳をするなどして母乳を出すことが効果的です。赤ちゃんがちゃんと吸い付けているか、適切な姿勢かを助産師さんに診てもらいましょう。ミルクを足している場合は、赤ちゃんの体重を見ながら少しミルク量を減らすなどしておっぱいをたくさん飲んでもらいましょう。

辛いときは水タオルをビニールに入れて当てるなどし、気持ちいい程度に冷やしてみましょう。

なお、産後2週間たったころから起こる、授乳し始めのキューンとした感覚は生理的なもので、痛みも激しいものではないので特に対策も必要ないですが、まれにこの感覚がとても嫌なものに感じるママもいます。ストレスに感じるようでしたら母乳外来で相談してみましょう。

しこりの痛みに対しては?

・授乳姿勢や衣服を見直す

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まずは、いろいろな抱き方で授乳をしてみましょう。授乳がしこりのある方から行い、授乳中、空いている手で優しくしこり部分を圧迫してみましょう。少しずつしこりが小さくなっていくことが多いです。

また、普段着ている下着や洋服はゆったりしたものを選びましょう。

もし、大きさが変わらないしこりがある場合は腫瘍の可能性を疑うことがあります。乳腺外来を受診してみてください。

飲ませた後も張って痛むときは?

・ラッチオンをチェック

まずは赤ちゃんの口が乳頭を深く含んでいるかを確認してみましょう。

乳頭に痛みを生じたり、飲んでいるときにチュッチュッと音がしていたら浅い可能性があります。赤ちゃんをしっかり引き寄せ、下あごが乳房につくくらい含ませてあげましょう。

・時間で区切らない

左右それぞれ5分/5分など、時間を決めて授乳をしている場合は時間を見るのをやめ、片側ずつ赤ちゃんが満足するまでしっかり飲ませてあげましょう。満足しているサインは、自分で「ぷはーっ」と乳首を離したり、吸い方がだんだん弱くなったりします。

・多い場合は「片側授乳」を

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乳汁過多を考える場合は、「片側授乳」という方法を試してみます。

<片側授乳のやり方>
① 一方のおっぱいのみを吸わせる
---2時間未満でおっぱいを欲しがったら、①と同じ方のおっぱいで授乳する
② 2時間以上経って、次の授乳は①とは逆のおっぱいを吸わせる

おっぱいの中に母乳がたまっている時間があると、少しずつ分泌量が減っていきます。この方法で3日~1週間程度授乳をしていくと、張りすぎが軽減していくことが多いです。

・軽く搾乳する

張りすぎて辛いときは少しの搾乳なら行ってOKです。乳房を両手で優しく包み、圧迫してじわーっと母乳を出していきます。少し乳房が楽になったところでやめるのがポイントです。

乳腺炎が疑われるときは?

・頻回授乳で対応

乳腺炎を疑うときも、とにかく赤ちゃんにこまめにたくさん吸ってもらうようにしましょう。基本は深くラッチオンをしていること、赤ちゃんの体がママの体から離れていないことが大切です。

・むくみ取りを行う

この時、乳頭がむくんでいることがあるので、赤ちゃんが適切に吸えるように自分でむくみ取りをしてから授乳をしましょう。リバースプレッシャーソフトニングという方法が効果的です。

<リバースプレッシャーソフトニング>
①乳輪部に人差し指、中指、薬指を置き、挟むようにする
②胸の方へ押したままキープする


※行う際は痛みを感じないように注意してください。
※ポタポタとおっぱいが垂れてくるかもしれません。

おっぱいがひどく張っている場合は、仰向けに寝て重力の助けを借りて行えば、乳輪部がやわらかくなり授乳が楽になるでしょう。痛みのある方から授乳をし、張っている部分を圧迫しながら授乳をしましょう。

また、少し張りが残る場合は、授乳後に両手で乳房を圧迫して母乳を出してもよいですが、搾りすぎないようにしましょう。

・冷やす

おっぱいの痛みが激しいときに家でできる対応には、冷却があります。

タオルでくるんだ保冷剤、水を濡らしたタオルなどで気持ちいいと感じるくらいに冷やすと、痛みの緩和に有効です。

ただし、冷やしすぎると母乳の分泌が抑制されるので、授乳前は逆に温めて分泌を促すようにしてください。シャワーを浴びたり、温湿布や蒸しタオルをあてると母乳が分泌されやすいです。

・受診する

熱が出ていたり、悪寒がする場合は早めに母乳外来を受診してください。

細菌による炎症を起こしている可能性がありますので、抗菌薬の内服が必要になってきます。この時助産師によるマッサージを受けて張っている部分の母乳を出してもらえるとよいですね。

なお、処方された抗菌薬は症状がなくなっても飲み切ってください。乳房の中の炎症が治りきっていないと乳腺炎を繰り返したり、膿瘍(のうよう)と言っておっぱいの中に膿がたまったりしてしまいます。膿瘍がたまると外に出しにくくなり、乳房を切開して膿を取り除く処置が必要となる場合もあります。この段階になる前に早めの受診をしましょう。

カンジダ症の対処法

ラッチオン(含ませ方)や授乳姿勢を直しても改善しない場合、カンジダ症が疑われますので母乳外来か乳腺外来を受診しましょう。塗り薬で治していく必要があります。

その場合、赤ちゃんの口にも鵞口瘡(がこうそう)というカンジダ症の症状が出ていることもあるので一緒に診てもらう必要があります。

【医師監修】妊婦のカンジダ症って、どんな病気? 赤ちゃんへの影響は?

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「カンジダ」という言葉、どこかで目にしたことのある女性も多いのでは? 特に「腟カンジダ症」は多くの女性が一生に一度はかかると言われています。健康な妊婦さんではお腹の赤ちゃん含め多くの場合で心配のない病気ですが、ここでは、女性、特に妊婦さんに関するカンジダ症の基本的な情報をまとめました。

まとめ

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授乳中におっぱいが痛くなる主な原因には、母乳が作られるときの生理的な痛みや、赤ちゃんに吸われることによる乳頭痛、乳腺炎、母乳分泌過多による痛みなどがあげられます。
痛み以外の乳房の状態や症状を見ながら、原因を確かめてみましょう。家庭でできる対策を試しつつも、痛みが治まらなかったり、発熱などの重い症状が見られるときは、速やかにかかりつけの産婦人科を受診して適切な治療を受けましょう。症状はひどくないけど気になることがある、という場合も、ためらわずに医師や助産師に相談してください。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:清水茜先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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