【医師監修】出産にかかる時間はどれぐらい? 難産になったらどうするの?

【医師監修】出産にかかる時間はどれぐらい? 難産になったらどうするの?

いよいよ出産。初めての出産は時間がかかるというけれど、どのくらいかかるの? また、難産になった場合の医療処置について知っておきましょう。


陣痛から出産までにかかる時間はどれぐらい?

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先輩ママに聞いてみると、スピード出産だった人もいれば、超難産で時間がかかったという人もいます。できれば、お産が長引くことなく、早く健康に産まれてきてほしい! と誰もが願います。ところで、一般的なお産にはどのくらい時間がかかるかご存じですか?

まずは出産の流れを知ろう

・お産の前兆
臨月になると、お産に備えて身体が変化します。代表的なものとしては、胎児の頭が骨盤のなかに入ることで胎児の身体が下降して胃への圧迫が減り、胃がスッキリしたと感じることや、卵膜がはがれて出血が起き、おりものに混じってねばりけのある分泌物(「おしるし」と呼ばれます)がみられること、不規則な陣痛(前駆陣痛と呼ばれます)が起きることが挙げられます。その他にも、恥骨が痛んだり、おりものが増加するなど、さまざまな症状がみられます。

・お産の開始(分娩第1期)
陣痛が規則正しく起こるようになり周期が10分以内、または1時間に6回の頻度になった時点を、産婦人科では分娩開始と考えます。ここから陣痛の間隔は少しずつ短くなり、これに伴って子宮口が開き、胎児が降りてきます。子宮口が全開するまで(子宮口全開大といいます)、初めてのお産(初産婦)の場合10~12時間かかります(経産婦では4~6時間)。この所要時間はあくまで平均的なもので、特に異常がないのに30時間近くかかることもあります。

・赤ちゃんの誕生(分娩第2期)
陣痛はさらに激しく、間隔も短くなります。破水は通常、子宮口全開大になってから起こります。胎児は身体を旋回させながら狭い産道を通り抜け、お母さんの陣痛(子宮の収縮)と腹圧(いきみ)が赤ちゃんを押し出します。子宮口全開大から赤ちゃんが生まれるまで初産婦では2~3時間かかります(経産婦では1~1.5時間)。

・いわゆる後産(分娩第3期)
赤ちゃんが生まれた後、軽い陣痛が起きて、胎盤が剥がれて娩出されます。初産婦で15~30分(経産婦で10~20分)かかります。

つまり、初産婦の場合、分娩開始(陣痛が10分間隔になる)から胎盤娩出まで合計で12~16時間ほどかかるのが一般的です(経産婦の場合5~8時間)。

お産の前兆がはっきりしない人もいますし、各期の所要時間は大きな個人差があります。子宮口全開大より前に破水が起きることもあります。臨月(妊娠10ヶ月)になったら医師から説明や注意がありますので、しっかりと聞いておいてくださいね。

難産の場合に行われる医療行為を知っておこう

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お産はお母さんにとって苦しくて大変な時間ではありますが、正常に進めば11~15時間(初産婦の場合)で、赤ちゃんに会うことができます。正常分娩であれば、お産のサポートは助産師が主役で、医師の出番はあまりありません。

しかし、お産がうまく進まないこともあります。その場合、医師による医療行為でお産を助けることになります。病院ではなくて助産院でのお産に臨んでいた場合は、助産師の判断で病院に搬送されます。

陣痛に問題がある場合

微弱陣痛でお産が思うようにうまく進まない時には子宮収縮薬(いわゆる陣痛促進剤)を使います。子宮収縮薬は、妊娠42週を過ぎても陣痛が起きない場合、陣痛を誘発する目的でも使われます。

産道に問題がある場合

子宮頸管が未熟で子宮口が十分に開かない場合、ラミナリア(水分を含むと膨らむ棒状の素材)、メトロイリンテル(ゴム球に滅菌水を入れて膨らませる)を使ったり、卵膜剥離(少し子宮頸管が開いている場合、人工的に卵膜を剥離させる)などの方法で、産道が開くのを促す処置を行います。

胎児に問題がある場合

胎児(の頭)が大きい、お産に適した正しい姿勢ではないなどの場合も、医師によるサポートが必要になります。

お産を早く進めなくてはいけない場合

何らかの問題が発生してお産を早く進めなければならない場合、子宮口全開大になっていれば、吸引分娩(カップを赤ちゃんの頭に吸着して引き出す)、鉗子分娩(専用の器具で赤ちゃんの頭をつかんで引き出す)が行われます。いずれも、頭や顔に跡がつきますが、次第に消えますので心配いりません。また分娩の異常によって胎児や母体に危険がある場合、緊急の帝王切開が行われることがあります。

まとめ

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出産の流れと所要時間、難産の場合に行われる医療行為について紹介してきましたが、お産の進み方や流れは人それぞれです。臨月は身体が重くて大変ですが、医師の指導にしたがって適度に運動したり、過度な体重増加を防ぐように気をつけてくださいね。

この記事の監修ドクター
産婦人科専門医 中林稔 先生
日本医科大学卒業、虎の門病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。 診療のみならず、学会・各地講演をはじめとする医学の普及活動を行う傍ら、教育にも幅広く従事しており、2008年には中林助産師学院を共同設立。自ら講師を務め、6年間連続助産師国家試験合格率100%を達成中。医師+(いしぷらす)所属

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.27)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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