【Ep.1-4】天然記念物・パーフェクトバチェラー現る！　ファン歓喜の原点回帰

※このコラムは『バチェラー・ジャパン』シーズン6 エピソード1〜4のネタバレを含みます。

Amazonが本気出してきた。パーフェクトバチェラー現る

バチェラーとは、社会的地位を確立した才色兼備の独身男性のこと。その定義を全てハイレベルに有し、「バチェラーがバチェラーしまくっている……」と、バチェラーシリーズファン全員を唸らせる、とんでもないバチェラーが登場しました。

今回のバチェラーは久次米一輝さん（30）。シリーズ初の医師であり、超名門校卒、さらにはあの共立美容外科理事のご子息ときました。加えて恐ろしいことに、これだけのスペックを持ち合わせながら、とにかく顔がいい。妻夫木聡をさらに甘くしたような、そのまま俳優デビューできるレベルの端正すぎるお顔立ち。もはやこのバチェラー全編が久次米一輝プロモビデオなんじゃないか？　というくらい、全方位美麗すぎてずっと見ていられる。

頭脳、名誉、富、ルックス、全てを持ち合わせた非の打ちどころがない、パーフェクトすぎるバチェラー。以前、4代目バチェラー黄さんが自らを「五角形のバロメーターが○に近い。総合点が高い」と自称していましたが、今回に至っては全てのバロメーターが振り切れています。

このような人材をどこから見つけ、出演まで口説き落としたのか。この人選に、バチェファンはAmazonに感謝してもしきれません。

即刻保護されるべき天然記念物バチェラー

これだけのスペックを備えているとなると、性格が死ぬほど悪い、女をちぎっては投げ遊び散らかしている、とかでバランス取ってるんでしょ？　と思いきや、真面目、爽やか、誠実ときたもんだ。もうどういうことなんだよ!?　神様の不公平さすら感じます。遊んでいなさそうな純朴さ、擦れてなさそうな根っからのおぼっちゃま感は、もう天然記念物レベル。こんなの風早くん以外に許されていいんですか？　しかも現実世界で。一刻も早く日本の宝として、保護した方がいい。

最初のレッドカーペットであえて全員ハグした際にも「お付き合いする前の女性にはハグとか身体的接触はしないけど……」と述べており、現代で交際前に手も繋がないとかそんなことあります!?　と、ここまでくると困惑を隠しきれません。くじめーーーー!!!　まじめかーーーーー!!!

自己紹介のまともさに女子達のガチっぷりを感じる

バチェラーの伝統芸能、登場シーンも今回はトンデモメンバーがいないのが特徴的。奇抜なことをしすぎず、「初手から女性として見られなくなるようなリスクは負わない」あたりに参加メンバーのガチ感が伺えます。

例えば元メーカー営業・西川歩希さん。チアリーダーらしくポンポンを持って登場したものの、踊ったりチアらしい掛け声をしたりするなど一切なく、ポンポンを見せびらかしたのみ。

ダンスと言うと、シーズン2の「お・や・い・ず！　りんたろ〜！」の衝撃の求愛ダンスが脳裏にちらつきますが、参加者も先人からしっかりと学び、きちんと同じ轍は二度踏みません。実に保守的！　「私を愛してね♡　りんたろー♡」的な気持ちは、叫ばずにしっかりと心の奥底にしまった至極真っ当なアピール。

はしょられてた自己紹介の一部、ファスティング指導士／ネイリスト・松本在さんの、ゴー☆ジャスを思わせるピンクの地球儀にハートで「ここ！」してたくだりや、ピラティスインストラクター・西田祥子さんの「証拠」扇子にとんでもアピールの片鱗を感じましたが果たして？　Amazonさん、YouTubeあたりで長尺で公開お願いします！

一輝、クイズに対する答えポンコツすぎ問題

一輝、女子から出されたクイズおもろいくらい全部外してません？　そんなポンコツさすらかわいいのがずるい。

ITエンジニア・黒澤楓さんが「（プレゼントを）お茶碗にした理由はなんだと思いますか？」という問いには、突然のクイズに対応しきれず、「ごはんを……食べたい……白米を……」と、米を食べたいだけの妖怪みたいなセリフになっていました。もちろん不正解。

元エンタメIT企業勤務・辻󠄀本菜々子さんには、「兄弟いる？　弟！」と回答。正解は「兄ちゃん、お姉ちゃん、私！」と、まさかの１ミリも掠らない回答を披露。

雑誌編集アシスタント／モデル・小田美夢さんの背中文字クイズもしっかり外すなど、この空振りっぷりにじわじわきます。ここまできたらもう絶対に当てないでほしい。

ささやき女将スタイルで、強引に自分のストーリーに捩じ込む力技

クイズダメすぎ一輝ですが、ヒントもダメすぎたのが辻󠄀本菜々子さん。レッドカーペットで彼女はローズの切り絵を作ってきたのですが、「青やオレンジが何を意味しているか？」というクイズを出題。

全然ピンとくる様子のない一輝に対し、辻󠄀本さんは「……う……うみ」「……ゆうひ」と懐かしの某高級料亭の女将を思わせるささやきの技術を巧みに使い、ヒントどころか小声で答えを吹聴します。しかしそれでも「日の光？」としっかり外す一輝を、「正解！」と力技で強引に自分のストーリーに捩じ込む彼女。真也あたりが好みそうな「強さ」を感じます。当たりではない。

次回にかけて、西田さんが謎かけの宿題を出していましたが、「我々が予知能力者になったのでは？」と勘違いできるほどに、盛大に外す一輝の未来しか見えません。

いっこく堂と化した、ニュータイプバチェラー

圧倒的男感！　モテ強者！　俺!!　という感じではなく、真面目で控えめさも感じる今回のバチェラー。

緊張しすぎて女性陣を見ることができず、坂東さんを見ながら話してしまったり、女性陣への一言挨拶では「あのー」を6連呼。「次回の……目的地は……マレーシアの……リゾート地……ランカウイ……島です」と、緊張から口の動きと声が合っておらず、いっこく堂の「声が……遅れて……聞こえて……くるよ……」風になってしまったりなど、前に出ることが本当に苦手な様子。

でもそれが「かっこ悪い、ダサい」にならない！　そんな一輝がすごいすごいよ、すごすぎる！

年上と付き合うことが多く、年下とは交際経験がない、と言うのもなんとなく納得です。自分を出すのが苦手なタイプなので、裏回し的な感じで上手にリードしてくれる年上が居心地よく感じることが多かったのでしょうか。

今回の本命候補！　やってんなぁ辻󠄀本と、踊らないチアリーダー西川

自分を出すことが苦手な彼なので、初手から気を張らずに親近感や居心地の良さを演出してくれた相手はかなりアドバンテージがあるように感じます。

特に4話の時点で、一輝の中で頭ひとつ抜けて好意を抱いているように見受けられるのが辻󠄀本さん。年齢や出身地といった大したことのない共通点をフックに、「安心した〜」と親近感を抱かせて心の距離を縮める古典的手法を使った彼女。普段からやってんなぁ感をひしひしと感じつつ、「サンセットが見れたらいいな」とツーショットデートへの布石を初手から投げるあたりも計算し尽くされています。

一輝もそれをきっかけに船上デートに誘い、そこでは辻󠄀本さんをいじるなど、他の女子にはない距離の近さ。他のメンバーといる時よりも表情が柔らかく豊かで、心を開いているように見えます。

また、あらゆる決断を迫られ、バチェラー自身も不安を覚えるこの旅で、「一輝も苦しいと思う。誘われない日も信じて待ってるから大丈夫だよ」と寄り添いを見せる姿勢が、これまた戦略的で強い！

ファーストインプレッションローズをゲットした西川歩希さんも、現段階では本命候補の1人に見えます。彼女も裏表ない明るさで、居心地のいい雰囲気を作り出しており、第一印象で稼いだ貯金は大きい。ただ、初手以降の大きな絡みがなく、1話の貯金はだいぶ薄れていそうなので、これからどう動くかが重要です。

0.75倍速で話す女、「祖母は長生き」と診断された女など今回も個性爆発

ツーショットデートで「時差サプライズローズ」を受け取った黒澤さん。彼女は自らがエンジニアであることを印象付けるため、「200 OKです」をローズを受け取る決め台詞にすることにより、自らをスベリの窮地に追い込みました。ここまできたら「そろそろもういいだろ……」と自分でも感じていたとしても、言わない選択肢はありません。引くに引けない戦いがここに。この流れで行くなら、ローズをもらえなかった時は「404 Not Foundです！」と割れた茶碗を差し出し、200 OK茶碗を回収して去って行って欲しいものです。

その他にも、突如「おばあちゃんは長生きする」と久次米医師に診断された、かき氷店勤務・河地柚奈さんや、雑巾絞りのように小松菜をねじり折り、和菓子は作るが料理は作らないことがバレた和菓子屋店長・小川栞奈さん、常時0.75倍速で話すインバウンドビジネス企画開発・石森美月季さん、カンヌ映画祭あたりで大物外国人女優が着る、胸元がぱっくり開くタイプのドレスを女子会で着こなす規格外のナイスバディ、元ワインバー勤務・田﨑樹理亜さんなど、女性陣の個性も爆発。

やっぱりバチェラーは面白い、と原点に立ち返らせてくれる今シーズン。次回配信で誰が脱落してしまうのか、楽しみに待ちましょう。

（やまとなでし子）

※この記事は2025年06月11日に公開されたものです