「最近、肌の調子がよくないな……」
現代は、スマホを開けばどんな悩みも解決する……のだと思います。ただ、スキンケアに関する情報は、ネットの海でもはや飽和状態。スキンケアのやり方も、自分に合った商品の選び方も、調べればたくさん情報が出きますが、少しずつ載っている内容が違っていたりすることも。
どの情報を信じるべきなのか、そもそも自分の肌質には合っているのか……なんて考えているうちに、思考停止。美容に関するトピックは、世の中にありあまりすぎていて、ユーザーライクとは言えない状況です。
そこで今回マイナビウーマンが読者パートナー向けに開催したのは、スキンケアのプロによる「スキンケアセミナー」。講師となってくれたのは、美容クリニックおよびエステサロン専売スキンケアブランド「MTメタトロン」のインストラクター・野崎さん。
スキンケアと肌をいたわる製品に向き合い続けてきた野崎さんが教えてくれたのは、スキンケアの本当の意味……もっとも大切にするべきことでした。
■心とつながる「肌をケアすること」の意味
「MTメタトロン」を展開するMTコスメティクス株式会社は、美容クリニックやエステサロンに卸す化粧品・スキンケア商品を開発・販売しているため、通っているサロンやクリニックなどで取り扱いがある場合、商品を手に取ることができます。
一般販売していないため、これまでは美容通の間で「隠れ名品」と噂されるものでしたが、近年は美容家たちのSNS発信によりブランド認知が高まり、幅広い年代でファンやリピーターが急増しているのだとか。
そして今回のセミナーでは、MTメタトロンがこだわっているスキンケアのお肌に優しい処方や正しい使い方、スキンケアとの向き合い方などを教えていただきました。
まず驚いたのは、スキンケアのセミナーで最初に教わったのが肌のケア方法ではなく、スキンケアによる「心のケアやマインドセット」についてだったこと。野崎さんが教えてくれたのは「皮脳同根」という言葉。
皮膚と脳は同じルーツを持っているため、皮膚のケアは脳、そして心のケアにもつながるのだそう。皮膚で受ける刺激は脳や神経で身体全体に伝達され、心に影響するだけでなく、逆に心で受ける刺激も、皮膚に影響することがあるのだといいます。ストレスや疲れが肌に出やすいのはそのためで、身体をリフレッシュすれば心の疲れも取れますし、逆もまた然りなのです。
肌は私たちの一番外側にあるもので、感覚を脳に伝えるものというだけではなく、防御器官でもあります。スキンケアによって適度な刺激と免疫力を高める成分を与えてあげることで、心も身体も健康な状態を作る……このことが、スキンケアの根源的な考え方なのだそう。
■スキンケアする時に一番大切なことは?
そしてもちろん、肌にとって必要な栄養を与えてあげることは、スキンケアとしてもとても重要なこと。しかし、今やスキンケア商材は多すぎるほど種類があり、自分らしい選択ができていないという人も少なくないはず。しかし、どれだけスキンケア商品が増えても、その選び方は不変なのだそう。
肌が健康的であるためには、バリア機能を安定させる必要があり「刺激を避けながら足りないものを補う」のがスキンケアだと、野崎さん。今回MTメタトロンからご提供いただいたのは、もっとも低刺激で肌に優しい「センシティブライン」の商品。順番や気をつけるべきポイントを参加者と一緒に確認しながら、実際にタッチアップも行いました。
朝のスキンケアを想定して、クレンジング、化粧水、美容液、クリーム、UVケアの順にスキンケアを行っていきます。まず参考になったのは、野崎さんが実際の製品で「適正量」を説明してくれたこと。化粧品によくある「パール一粒分」「マスカット大」といった参考使用量ですが、量が多すぎても少なすぎても、メーカー側の意図とは異なる肌トラブルを招いてしまう可能性があるのだとか。
やはり、特によくないのは適正量より少なく、肌に栄養が行き渡らない状態なのだそう。改めて、せっかくスキンケアするのなら、量はケチらずしっかり使うべきと学ぶことができました。
タッチアップ時は講師陣と参加者の距離も近くなり、和気あいあいとした雰囲気も。とある参加者さんからは「スキンケア時は手を使うべきか、コットンを使うべきか」という質問も出て、場が盛り上がりました。
ちなみに、手のひらによるスキンケアとコットンによるスキンケアは、どちらも一長一短といえるため、基本的には「自分のやりやすい方」でいいのだとか。それよりも重要なのは、急いでスキンケアを終わらせようとしすぎないことなのだそう。
朝の忙しい時間帯や疲れて帰ってきた夜など、スキンケアを面倒に感じてしまうタイミングもありますよね。しかし、しっかりと肌の上で馴染ませずに美容液やクリームを重ねてしまうと、せっかくの栄養がうまく行き届かないことも。
しかも急いでスキンケアしてしまうと、どうしても肌を強くこすってしまいがち。野崎さんたちはまるでガラス細工に触るかのようにお肌を扱っていましたし、洗顔やクレンジング時も「汚れを取ることと同じくらい、肌をこすりすぎないことが大切」なのだそう。スキンケアは心と身体のケアだというマインドセットを忘れないようにしながら、きちんと自分やお肌をいたわりながら行うことが、最も重要なのです。
水分〜栄養〜油分の順番で丁寧にスキンケアした肌は、予想以上にもちもちピカピカの状態に。参加者にも笑顔が溢れました。
その他にも「UVケアの塗り直しをどのくらいすべきか」「朝夜のスキンケアは変えるべきか」など、参加者たちのスキンケアに関する素朴な疑問を、すべて解決してくれたMTコスメティクスさん。参加された女性たちが、最後はとても安心した表情になっていたのが印象的でした。
改めてセミナーに参加してみると、スキンケアに関する情報は誰でも簡単に調べることができますが、情報に踊らされないことも大切であるように感じました。メーカーが定めている適正量を守ること、ライン使いが推奨されている場合は従うなど、まずは開発者たちが発信している情報をもっと信用してみるべきなのかもしれません。
人に勧められるといろいろな化粧品を使ってみたくなってしまう時もありますが、やはり製品に一番詳しいのは、メーカーやその開発者たち。必要なことは公式サイトやSNSにも載っているので、悩んだらまず公式の情報を確認してみるのがおすすめです。
■自信を持てるスキンケアで心も身体も健康的に
スキンケアは「とにかくたくさんの種類を使うことが肌にいい」というわけでもなく、あくまで自分の肌に必要なものを必要なだけ、適切に取り入れることが重要だということも分かりました。そして、スキンケア商材を絞って使用するためには、自分が使っている商品に自信を持つことも大切だということも。世の中にいい化粧品はたくさんありますが、自分の肌の強さや状態を知って、必要なものだけを選びぬく必要があります。
今回は「MTメタトロン」の中の人による適切なスキンケアマインド、スキンケア方法を教えていただきましたが、参加者たちからもたくさんの質問が出て、自分のスキンケアに対して悩みや不安を抱えている人は多いことも分かりました。そして、スキンケアのプロによる回答で、今後のスキンケアに自信が持てた、という声も。
最後は全員、輝くような笑顔と肌で記念撮影。肌についての学びと、スキンケアへの向き合い方を忘れず、自分や自分を守る肌を大切にしていきたいですね。
(取材・文:ミクニシオリ、撮影:大嶋千尋、編集:マイナビウーマン編集部、協力:MTコスメティクス)