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“ハウルの城”のドアノブも回せる! 大人女子も大満足のジブリパーク新エリア「魔女の谷」【前編】

#ジブリパーク「魔女の谷」完全レポ

小浜みゆ

2024年3月16日、愛知県長久手市「ジブリパーク」の新エリア「魔女の谷」がオープンします! 2022年11月に誕生したジブリパークですが、ついに予定していたすべての5エリアが開園となります。

「魔女の谷」は『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『アーヤと魔女』の3作品に登場する建物やヨーロッパの街並みを表現したエリア! ジブリパーク初となる「乗り物」も登場し、ジブリを見て育った私もテンション上がりっぱなしでした。オープン前に行われた魔女の谷 メディア向け内覧会に参加してきたので、皆さまに詳しくご紹介します。

※ジブリパークは通常の営業時、一部を除き、撮影できません。

感動が止まらない……「ハウルの城」の中へ!

魔女の谷へのアクセスは愛・地球博記念公園駅より徒歩約15分。「エレベーター塔」を降りて進んでいくと、巨大な「魔女の口」が現れ、こちらが魔女の谷の入り口となります! ジブリファンの人はお気づきかもしれませんが、魔女の口は『アーヤと魔女』に登場する魔女「ベラ・ヤーガ」をイメージしたもの。口の中に吸い込まれるように進むと、早速、冒険気分です! ちなみにジブリパークのチケットは現地販売がなく、「予約制」となるのでご注意くださいね。

「魔女の谷」の中でも、ひときわ存在感を放つ建物が「ハウルの城」。高さ約20mもの城は、1時間に数回煙を吐き出して動きます! さらに驚くべきは、不思議な形をした城は二階建ての建物で、この中に入れるということ(ジブリパーク大さんぽ券プレミアム対象)。ジブリパークの宮崎吾朗監督も、この複雑な設計の建物の実現には苦労が絶えなかったと話していました。

ハウルの城に近づくと、周りには映画『ハウルの動く城』を思い起こさせる荒地が広がっていました。荒地にはかかしの「カブ」や「ヒン」の姿を発見!

そしていよいよハウルの城の前に立つと、この迫力……! 銅製の足の部分は職人さんが手作業で仕上げているんだとか。さまざまな人の苦労と想いが詰まった芸術に圧倒されていまいました。

薄暗い雰囲気の1階は居間で、テーブルやソフィーの部屋などが設置されています。テーブルの上には、ジブリ飯として大人気の「ベーコンエッグ」も!!

室内がすごすぎて、意外と気づかないのが玄関のドアノブ。回すと4つの世界へと移動できるかのような仕掛けがあります!

こちらは「カルシファーの炉」。パチパチと音を立てて火が灯っているような演出があります。椅子に置かれたソフィーの帽子や杖を身につけるのもOKで、触れることで、より『ハウルの動く城』の世界へと没入できます!

(C)Studio Ghibli

2階は「ハウルの寝室」「ハウルの衣裳部屋」「ハウルのアトリエ」「マルクルの部屋」「浴室」。映画には登場しない部屋もあり、宮崎吾朗監督は「こういった部屋があるんじゃないか」と想像を膨らませて作ったそうです。

(C)Studio Ghibli

浴室は入浴剤や石鹸のような香りが広がり、まるでさっきまでハウルが使っていたのかと思わせる空間。この浴室は実際にシャワーからお湯を出せるのがポイントです。建物としての説得力をもたせるための宮崎吾朗監督のこだわりで、細部まで作り込まれているからこそ、それを目の前にすると感動が止まりませんでした……!

そしてハウルの城で気になるのが、あちらこちらで見られる呪文のような文章。実はこの暗号の解読方法のヒントが1階の居間に隠されていて、解読してみると「そういうことか」と納得の仕掛けでした……!

ジブリ作品のキャラや乗り物のオンパレード! 「メリーゴーランド」

魔女の谷を歩いていると、聴こえてくる『ハウルの動く城』の背景音楽「人生のメリーゴーランド」。素敵な音色に誘われて進んだ先にあったのは、ジブリパーク初の乗り物「メリーゴーランド(大人 1回 1,000円)」でした! 魔女の谷にはもう一つ「フライングマシン」という乗り物もオープンしますが、こちらは3~12歳が対象で、子どもの同伴なら大人も乗車可能。メリーゴーランドは大人だけで乗ることができます。

メリーゴーランドは「年に一度、村にやってくる移動遊園地」がイメージされたものですが、ただのメリーゴーランドじゃありません。なんとジブリ作品に登場する乗り物や動物・キャラクターに乗れちゃうのです。『魔女の宅急便』のジジが先導してくれるほうき、『ハウルの動く城』のゴム人間がかつぐ御輿など、どれに乗るか迷うほど、全部かわいすぎます! 私は大好きな『もののけ姫』のヤックルに乗り、10年ぶりに乗ったメリーゴーランドを堪能しました。音楽が素敵すぎて、コレは大人も楽しめちゃうやつです……!

メリーゴーランドで見逃しがちなのが「屋根」。さりげなく、ハウルとソフィーがフライングカヤックに乗っている様子が表現されていますよ!

ソフィーの作業場が見られる「ハッター帽子店」

『ハウルの動く城』つながりで、もう一つご紹介したいのが「ハッター帽子店」。ソフィーが切り盛りする2階建ての帽子店で、ヨーロッパの伝統的な木造建築技法であるハーフティンバー様式の外観が特徴的な建物です。

ここではソフィーの作業場を見学可能。リボンや羽など彩り豊かな装飾があしらわれた帽子がとてもかわいらしく、つい「ソフィーにオーダーしてみたい!」と思ってしまいました。

(C)Studio Ghibli

帽子のオーダーメイドはできませんが、ショップで帽子の購入は可能! ハッター帽子店では帽子、帽子チャーム、オリジナルのキャンディー缶などを販売していますよ。

のぞき穴を、のぞくと……? 『アーヤと魔女』の世界が広がる「魔女の家」

『ハウルの動く城』の世界に浸った後は、『アーヤと魔女』の世界へ! 「魔女の家(ジブリパーク大さんぽ券プレミアム対象)」は主人公アーヤが引き取られた家で、魔女ベラ・ヤーガの作業部屋、アーヤの寝室、キッチン、バスルームなどを見ることができます。バスルームの石鹸入れは年季が入っていたり、レシートがちょっとヨレていたり、アーヤたちがここで生活しているリアリティが感じられました。細部まで、本当にすごい……!

アーヤの寝室の壁には、アーヤも見ていた「のぞき穴」が。果たして、のぞいた先には何が見えるのでしょう……。私ももれなくのぞいてみると、「こんな世界が中で広がっているなんて!」とびっくり。また映画を見直したくなりました。

そして魔女の家の一番奥にある怪しげな部屋が、「魔女ベラ・ヤーガの作業部屋」。ドラゴンの指や歯茎など、呪文を作るための摩訶不思議な材料が棚いっぱいに陳列されています。映画では描かれていない、大鍋の中身も見れちゃいましたよ。

魔女の谷ならではの料理ばかり! 「空飛ぶオーブン」

お腹が空いたら、レンガ造りのレストラン「空飛ぶオーブン」へ。ここではイギリスが舞台の『アーヤと魔女』でも登場したような、ヨーロッパらしいオーブン料理を食べることができます。メニューはイギリスの伝統料理と骨付きラム肉が楽しめる「魔女の谷のシェパーズパイ(2,500円)」やジブリパークオリジナルの「ナポリタンのキッシュ(1,850円)」など。魔女の谷のオリジナルラベルの「魔女の谷のビール(1,100円)」と合わせて楽しむのが一押し!

デザートには『アーヤと魔女』を彷彿とさせるお菓子も登場。「ジャムクッキーとカップケーキ(1,000円)」のカップケーキはピンクと緑の2種類です。イギリスでおなじみの「ヴィクトリアスポンジケーキ(700円)」もあり、ティータイムを楽しむのも良いですね。

ネコの手がかわいいホットドッグ

カジュアルに食事がしたい時は、「ホットドッグスタンド ホット・ティン・ルーフ」へ。さまざまなジブリ作品で登場するネコをテーマにしたお店で、看板メニューは「ネコの手ドッグ(990円)」! 白猫を表現した「白」と黒猫を表現した「黒」の2種類があり、愛知の三河豚を使用したソーセージが挟まっています。ソーセージは肉汁があふれるほどジューシーで、かわいいだけではなく味もおいしかったですよ。

『ハウルの動く城』や『アーヤと魔女』をはじめとするジブリの世界が丁寧に表現された「魔女の谷」。前半だけではまだまだ全貌を紹介しきれていないほど、見どころであふれています! 後半の記事では『魔女の宅急便』の建物や新しい乗り物「APMネコバス」をレポートするので、こちらもぜひ読んでみてくださいね。

・ジブリパーク

住所:愛知県長久手市茨ケ廻間乙 1533-1 愛・地球博記念公園内
HP:https://ghibli-park.jp/

(C)Studio Ghibli

(撮影・取材・文:小浜みゆ)

※この記事は2024年03月07日に公開されたものです

小浜みゆ

神奈川県在住の旅ライター。旅が大好きなのでフットワークは軽く、国内・海外の素敵な場所を求めてどこへでも。得意ジャンルはホテル・リゾート・美容。写真にこだわります。

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