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【vol.2】会社の不満をSNSで発信したら……

#職場問題グレーゾーンのトリセツ

社会保険労務士・村井真子さんの著書『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(アルク)をお届けします!

新型コロナウイルスの流行により、私たちの働き方は急激な変化を遂げました。毎日定時に出社することが当たり前ではなくなり、入社以来一度も会っていない同僚がいるなんていう話も珍しくなく、副業が許される企業も増えました。

しかし、様々な働き方が選択できるようになった一方、会社の規則や労働法でもカバーできない問題点も出てきました。これはOKなのか? NGなのか? そうした職場の労務にまつわるモヤモヤとした悩みを、社労士の村井真子さんが解説する『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(アルク)より一部をご紹介します。

会社の不満をSNSで発信してもいい?

【相談】つい会社の不満をSNSに書いたら、クビになりました!

⇒【アドバイス】内容によっては解雇もありえるので、注意しましょう。

会社の不満といっても、いろいろなレベルがありますよね。上司との相性の悪さ、休日出勤がつらい、という愚痴のようなレベルから、会社で深刻ないじめにあっていたり、明らかに法律違反の仕事の片棒を担がされている……といったものまで、その幅は広いと思います。企業や行政機関に対する内部告発であれば「公益通報者保護法(※1)」という法律があります。告発した人が解雇されたり、告発によって企業が被った経済的損失の賠償責任が及ばないようにするためのものですが、SNSのように不特定多数に向けて発信した場合はこの法律が守ってくれるわけではありません。

SNSで企業に対して悪意がある情報を発信した場合や、企業が守るべき信用を積極的に傷つけた場合は、会社の就業規則に従って処分を受ける可能性があります。例えば、自社製品が不良品だと誤解させるためにわざと壊してみせたり、クレームを言ってきた相手について、見る人が見れば特定できるレベルで暴露したり。守秘義務があるのに業務内容について書き込んだりした場合も、処分の対象になる可能性が高いといえます。

最近は大企業を中心として、SNSを含むソーシャルメディアガイドラインを定めたり、利用規定を設ける動きが出ています。業務外の時間までSNSの利用を禁止することはできませんが、意図的に会社を貶めるような内容や、会社の信用を傷つけるような情報の発信、広報アカウント以外の自社ロゴの使用や名称、版権利用を禁止する内容を服務規定に盛り込む企業も増えています。規定違反の投稿に対して、企業は他のスタッフや関係者、顧客を守るために行動せざるをえません。投稿の内容やレベル、頻度によっては、解雇処分になる可能性もあるでしょう。

SNSは情報の伝え手と受け手の距離が近く、つい自分の持っている情報を出したり、インパクトある投稿をしがちです。会社の話を書き込みたいときは、一度立ち止まって本当にいいのかと考えてみてください。

※1 公益通報者保護法は、会社に一定の違法行為があることを内部から外部に通報することを保護した法律です。通報した人を解雇や減給などの不利益な処分から守ることを目的とし、二〇二二年の法改正では、企業に対して通報窓口の設置や内部の通報者に対する守秘義務が課せられました。

※本記事は『職場問題グレーゾーンのトリセツ』村井 真子(アルク)より一部抜粋・編集しています

『職場問題グレーゾーンのトリセツ』村井 真子アルク

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日本社会はかつてない速度で変化し、多様な働き方が定着しつつあります。でも、法律は現場の変化に追いついていません。また、法律を学ぶ間もなく、ぶっつけ本番で社会に出る人もたくさんいます。

例えば、何はセーフで、何がアウトでしょうか? 本書は、職場の問題に悩むビジネスパーソンのみなさんの参考になればと書きました。知識を武器に、自分の環境を整えたり、トラブル時に応急処置ができることを願っています。今日も明日も明後日も、みなさん一人一人が安心して働き続けていけますように。

URL:https://www.alc.co.jp/entry/7023008

※この記事は2023年07月01日に公開されたものです

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