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「欠席させていただきます」の使い方とは? 例文や使う際の注意点・言い換え表現

にほんご倶楽部

「欠席させていただきます」というフレーズは、出席するべき会議などにやむを得ず欠席する場合によく用いられますよね。ビジネスシーンでいざ使うとなると、「この言葉、使い方間違ってないかな?」と慎重になることも多いもの。今回は「欠席させていただきます」の意味や使い方を例文付きで解説します。

ビジネスシーンや日常生活でもよく耳にする「欠席させていただきます」という言葉。みなさんは正しく使えているでしょうか。馴染みのある言葉であり、使い方について深く考えたことがないという人も多くいると思います。

この記事では「欠席させていただきます」の正しい意味と使い方、また注意点などを紹介します。

「欠席させていただきます」の意味

「欠席させていただきます」は、「欠席」と「させていただきます」が組み合わさった言葉です。ビジネスシーンでは、本来出席すべきである会合や式などに出られないことを相手に伝えるときに使用します。

「欠席」は「出席すべき会合などに出ないこと」で、「させていただきます」は「させてもらう」という、自分がしようとしている行動について許しを願う謙譲表現です。

そのため「欠席させていただく」は、「相手側の許可を受けて欠席させてもらう」という意味合いとなります。

「欠席させていただきます」は敬語表現?

「欠席させていただきます」の「させて」は動詞「もらう」の謙譲語。加えて「いただきます」は「いただく」の丁寧語表現であることから、正しい敬語であるといえます。

そのため、目上の人である上司や取引先相手に使用しても問題はないでしょう。

「欠席させていただきます」の使い方と例文

「欠席させていただきます」は、ビジネスフレーズとしてだけでなく結婚式の出欠連絡などでもよく使われるフレーズです。

また、体調不良や自己都合で会社を休みたい、取引先との会合に参加できないなどの場合に、「休ませてほしい」「欠席とさせてほしい」と、相手の許可をもらうために使用します。つまり、社内でも社外でも使える便利な言葉です。

話し言葉としてだけでなく、ビジネスメールなどの文書でも使用可能なので、状況やタイミングに応じて連絡手段を選びましょう。

ただし、「欠席させていただきます」だけでは冷たい感じを与えてしまう場合や、何に対して言っているのか分からない場合もあります。このフレーズを伝える際は、「何を欠席するのか」を添えると伝わりやすいでしょう。

社内で使う場合の例文

社内では体調不良、家庭の事情などのやむを得ない理由で会社を休む時や、別件により社内会議を欠席する時、または飲み会などの会合に不参加の際に使用することが多いです。

仕事を休んだり参加すべきものに対し不参加になったりするのは、少なからず周りに迷惑をかけてしまいます。なぜ欠席するのか理由を加えて、申し訳ない気持ちを伝えましょう。

例文

・来週の会議は、出張と重なってしまうため、恐れ入りますが欠席させていただきます。

・申し訳ありません、子どもが発熱したため本日は欠席させていただきます。

社外で使う場合の例文

取引先との会議や会合などにやむを得ず参加できないこともありますね。その時は申し訳ない気持ちを込めつつ「欠席させていただきます」と伝えましょう。さらに「本当は行きたかった」という気持ちを添えることで、より気持ちは伝わりやすいです。

例文

・お誘いいただき大変光栄なのですが、来週の食事会は出張の予定があるため欠席させていただきます。

・ご招待いただきましたセミナー、参加したかったのですが、別案件のため欠席させていただきます。

「欠席させていただきます」を使う時の注意点

次に「欠席させていただきます」を使う上での注意点を解説します。配慮ある使い方をすることで相手とのコミュニケーションもうまくいきますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)申し訳ない気持ちを添える

「欠席させていただきます」だけではなく、「参加できなくて残念である」という気持ちを添えるだけで、印象はとても良くなります。

例えば「大変残念ですが……」や「本当に申し訳ないのですが」のようなフレーズを使ってみるといいですね。

また「次回の展示会にはぜひ参加させていただきたく思います」「今後ともよろしくお願いいたします」など、次回につながるフレーズを付けることで、今後の関係性の発展にもつながりますよ。

(2)漢字表記にはしない

ビジネスメールで欠席を伝える時、かしこまった表現にしようと「欠席させて頂きます」と漢字変換してしまう人が多いですが、この表記は間違いです。

「させていただく」は補助動詞に位置づけられます。補助動詞はひらがなで表記するという決まりがありますので、漢字では書かないように気を付けてください。

(3)直前の連絡は必ず口頭にする

最後の注意点は、言葉の使い方というよりも社会人としてのマナーにおけるポイントです。

「欠席させていただきます」は、口語でも文章でも使えることは先ほどお伝えしました。しかしメールや書面などの文章で伝えていいのは、「参加すべき出来事までに余裕がある場合」です。「1週間後にある会議」「来月招待された食事会」などの欠席を伝える際や「事前に申請した有給休暇の確認」などがその例です。

「突然会社を休まなければいけなくなった」「電車が止まってしまい会議に間に合わない」など、急遽欠席することが決定した場合にメールで伝えても、相手が見られない場合もあり、無断欠席と取られることも。きちんと電話などの口頭でおわびの気持ちを伝えるのが社会人としてのマナーです。

「欠席させていただきます」の言い換え表現

「欠席させていただきます」にはどのような類似表現があるのでしょうか。いくつかピックアップして紹介します。

「欠席させていただきたく存じます」

「存じます」は「思う」「考える」を意味する「存ずる」の謙譲語。

「欠席させていただきたく存じます」は、「欠席させていただきます」をより丁寧にした形です。しかし話し言葉で使用することはほとんどなく、メールなどの文章で使用することが多いフレーズ。状況や相手に合わせて、こちらのフレーズを使ってみてください。

「不参加とさせていただきます」

こちらは「参加か不参加で出欠を表現できること」に対して使用できる言葉です。

例えば「飲み会への参加」「パーティーへの参加」「取引先主催の展示会への参加」を欠席する場合ですね。当然ですが「会社を休む」際には使えませんので注意しましょう。

「出席することができません」

欠席の反対語である「出席」というワードを使い、「できない」という否定の言葉を付けることで、「欠席する」の類似表現となります。

失礼な表現ではありませんが敬語表現としてはカジュアルであり、あまりビジネスシーンには向いていません。そのため、使用するのは同僚など近しい間柄の人に留めるようにしましょう。

「欠席させていただきます」は欠席の許可を得るための言葉

「欠席させていただきます」は、参加するべき出来事に出席できない時に、「相手の許可を得て欠席させてもらう」という使い方をすると紹介しました。

ビジネスシーンでは頻繁に使用する言葉です。しっかりと使いこなすことで、より気持ちも伝わりますよ。ぜひ本記事を参考に正しく使えるようにマスターしてみてください。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2023年06月08日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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