「お休みさせていただきます」は敬語として正しい? 言い換え表現も紹介
休みの連絡を入れる際、「お休みさせていただきます」というフレーズがよく使われます。しかし、これは正しい敬語なのでしょうか。本記事では、「お休させていただきます」が正しい敬語なのか解説。言い換え表現も紹介します。
仕事などで休暇を取得する際、「お休みさせていただきます」と報告することがあるかもしれません。
よく聞く言い回しですが、敬語として正しいのでしょうか。また、休暇を取る時はどのように表現するのが適切なのでしょうか。
この記事では、「お休みさせていただきます」という表現について解説。言い換え表現と例文も併せて紹介します。
「お休みさせていただきます」は正しい敬語?
結論から言うと、「お休みさせていただきます」は誤った敬語表現です。
誤っているのは、冒頭の「お」の部分。この「お」は動詞について「お~~~する」などの形を取ることで、動作が対象とする相手への敬意を表します。例えば「お連れいたします」などです。
「お休みさせていただきます」の場合、「休み」の対象は自分なので、自分を敬っていることになります。
そのため、「お休みさせていただきます」は誤用とされているのです。
「お休みさせていただきます」を正しい敬語に言い換えると?(例文つき)
では、「お休みさせていただきます」を正しい敬語表現に言い換えるとどうなるのでしょうか。以下にいくつか例を示します。
(1)「休ませていただきます」
「お休みさせていただきます」を正しい敬語に言い換えると「休ませていただきます」となります。
例文
・「以前お伝えした通り、来週の月曜日は休ませていただきます。私がいない間の担当業務は○○さんにお願いしており、詳細はメールで送付済です」
・「昨晩から発熱が続いているため、申し訳ありませんが本日は休ませていただきます」
(2)「休暇をいただきます」
「休み」を意味する「休暇」を使い、「休暇をいただきます」と表現することもできます。
例文
・「私用のため、○月○日に休暇をいただきます」
・「○月○日~○日までは休暇をいただく予定です。その間は弊社の○○が御社を担当いたしますので、御用の際は何なりとお申しつけくださいませ」
(3)「お休みをいただきます」
「お休みさせていただきます」が誤りなら「お休みをいただきます」も誤用なのでは、と感じた人はいるかもしれません。
しかし、「お休みをいただきます」の「休み」は名詞であり、その頭に「お」をつけた「お休み」は美化語。これは丁寧語なので、自分を敬っていることにはならないのです。
そのため、「お休みをいただきます」は誤りではないといえます。
例文
・「昨晩より体調不良が続いており、今朝になっても回復しないため、本日はお休みをいただきます」
(4)「お休みをいただいてよろしいでしょうか」
「休ませていただきます」「お休みをいただきます」とストレートに言いにくい場合、「お休みをいただいてよろしいでしょうか?」とお伺いを立てる表現にすると良いでしょう。
この場合の「お休み」も(3)と同じで名詞なので、誤用ではありません。
例文
・「子どもが体調を崩してしまったため、保育園を休ませることにしました。急で恐縮ですが、本日はお休みをいただいてよろしいでしょうか」
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