「していただけると幸いです」の意味と使い方は? 注意点と共に解説(例文付)
「していただけると幸いです」の注意点
「していただけると幸いです」目上の方に依頼する時にとても便利な表現ですが、使用にはいくつか注意したいポイントがあります。
(1)曖昧な意味に受け取られる場合がある
先に述べたように、「していただけると幸いです」は柔らかい印象の言葉です。故に「可能であればお願いしたい」というニュアンスが強く、場合によっては「やらなくてもいい」と曖昧な意味に受け取られてしまう可能性があります。
そのため、必ず返答が欲しい場合や、期日が迫っている場合などは「していただけると幸いです」の表現を避けるのがおすすめ。差し迫った依頼をする時には「お願いいたします」「お願い申し上げます」を使いましょう。
例
△:「ご返信いただけると幸いです」
◎:「○月○日までにご返信をお願いいたします」
また例文のように、確実に返信をもらいたい場合には「○月○日までに」と期限を設けるのもビジネススキルの1つです。

「お願いします」という言葉の意味や使い方、さらには言い換え表現についても解説していきます。

語彙解説に詳しいライターの律さんに、「お願い申し上げます」の意味や使い方、注意点を解説してもらいます。
(2)「して頂けると幸いです」は誤り
「していただけると」は「して頂けると」と漢字に変換されることがありますが、漢字で表記するのは誤りです。
というのも、補助動詞として使う場合はひらがなで表記するというルールがあるから。「○○していただく」の「いただく」は補助動詞なので、ひらがなで表記するのが正しいのです。
(3)話し言葉では多用しない
「していただけると幸いです」と声に出してみると、長くて聞き慣れないフレーズではありませんか。話し言葉としては回りくどく、堅苦しい印象になりやすいもの。
「していただけると幸いです」は、書き言葉としてメールや文書などで使うのに適していると言えるでしょう。目上の人に何か依頼をする文面で「していただけると幸いです」とさらりと書けると印象がぐっと良くなるはず。
▶次のページでは「していただけると幸いです」の言い換え表現を紹介します。