「参考にさせていただきます」の意味とは? 使い方と注意点、言い換え表現(例文つき)
「参考にさせていただきます」という言葉の正しい使い方を知っていますか? また、上司に対して使うのは適切なのでしょうか。この記事では、言葉の意味や使い方、注意点、言い換え表現などについて、例文と共に紹介します。
誰かからアドバイスや意見をもらった時、「参考にさせていただきます」という言葉を使うこともあるでしょう。
しかし、使用するシーンや相手によっては不適切になる場合も。
この記事では「参考にさせていただきます」の意味や使い方、使用する時の注意点、言い換え表現について紹介します。
「参考にさせていただきます」の意味
「参考にさせていただきます」は「参考に」「させていただく」「ます」の3つに分けることができます。
まず、「参考」については以下のような意味です。
さん‐こう〔‐カウ〕【参考】
[名](スル)何かをしようとするときに、他人の意見や他の事例・資料などを引き合わせてみて、自分の考えを決める手がかりにすること。また、そのための材料。「研究の上で—になる」「内外の判例を—する」(『デジタル大辞泉』小学館)
「参考」とは、他人の意見を自分が考える手がかりにするという意味。ただし、他人の意見を取り入れるかどうかは自分で判断するというニュアンスを含みます。
また、「させていただく」は以下のような意味です。
させていただ・く
相手に許しを請うことによって、ある動作を遠慮しながら行う意を表す。「私が司会を—・きます」(『デジタル大辞泉』小学館)
文化庁の『敬語の指針』によると、以下2点がそろった時に使うのが適切と示されています。
・相手側または第三者の許可を受けて行うこと
・そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちがあること
つまり「参考にさせていただきます」とは、他人からの意見を自分が考える手がかりにすることを意味しますが、使用できるシーンは限定されることが分かります。
「参考にさせていただきます」の使い方と例文
「参考にさせていただきます」は、意見やアドバイスをくれた人に対して、「考えの手がかりにさせてもらいます」ということを伝える表現です。
ただし、相手の意見やアドバイスを取り入れるかどうかは自分で判断するというニュアンスを含むため、使用するシーンの見極めは非常に重要。
ここでは、ビジネスシーンにおける例文を用いながら使い方を見ていきましょう。
感謝する時の例文
相手の意見やアドバイスに対して感謝を伝える時、「参考にさせていただきます」と組み合わせて使うことができます。
例文
・先日の打ち合わせの際、たくさんの資料をいただきありがとうございました。ぜひ今後のサービス改善に向けて参考にさせていただきます。
依頼する時の例文
「意見や考えを教えてください」と依頼するケースでも「参考にさせていただきます」を使うことができます。
何の参考にしたいのか、より具体的に伝えるとベターです。
例文
現在、サービス向上のためのアンケートを実施しています。みなさまの意見を参考にさせていただきたく、ぜひご協力をお願いいたします
▶次のページでは「参考にさせていただきます」を使う時の注意点を紹介します