【デリケートゾーン編】アラサー女子のリアルな悩みを産婦人科医に相談してみた
人には相談しづらい体の悩み。生理やデリケートゾーン、セックスなど、友達には聞きづらい悩みを抱えた方も多いのではないでしょうか? 連載「アラサー女子のリアルな悩みを産婦人科医に相談してみた」では3回に分けて、アラサー女子が抱える等身大の悩みを産婦人科医の先生に相談。第2回目は「デリケートゾーン」について疑問をぶつけてみました。
かゆみやにおい、黒ずみ……デリケートゾーンの悩みを抱えた人は多いのではないでしょうか? 「みんなと違うのかな」と思いつつも、なかなか友達には話しづらいもの。
そんな「デリケートゾーン」についてのモヤモヤを抱えるアラサー女子のリアルな悩みを、産婦人科医の佐野倫代先生にぶつけてみました。
<脱毛編>VIO脱毛するとなにか影響ある?
――VIOの脱毛をしているのですが、ハイジニーナ(無毛)にしても人体的に問題ないものなのでしょうか? 毛は残しておいた方がいいなどあるのでしょうか?
今や、VIO脱毛をされている女性は非常に多く、レーザー脱毛を受けて、全く毛が無いという女性も珍しくありません。健康に問題を生じるといったことは無いと思います。
ただしデリケートな部位ですし、レーザー脱毛を受けた場合、毛は再生しません。そして、レーザー脱毛は医療行為ですので、トラブルを回避するためにも、施術を受ける施設はきちんと調べて選択することをおすすめします。
<悩める黒ずみ編>どうケアすればいいの?
――VIOを脱毛にしてから、黒ずみが気になるようになりました。出来るだけ擦れないような下着を履くように心がけていますが、他に出来る対策はありますか?
お悩みの件ですが、脱毛をしたことで黒ずみが強くなったということではなく、毛で隠れていた皮膚が露出したことで、それまで見えなかった皮膚の色調や状態が見えるようになったのではないでしょうか。
有経女性であれば、性ホルモンの影響で外陰部や乳輪の色調は濃くなります(思春期前や閉経後、色調は薄くなります)。デリケートな部位ではありますから、必要以上の摩擦は避けた方が良いですが、気にしすぎないでください。
――夏や生理中は蒸れてかぶれが気になります。色素沈着してしまった部分はもう治らないのでしょうか? また、かゆみも伴うので出先でかゆくなった時にしんどいです。そのような時の対策があれば教えてください。
かゆみがあり、掻いてしまった痕が色素沈着してしまっているということであれば、その部位を今後は掻かずになるべく刺激をあたえないようにしていれば、時間はかかりますが、皮膚が修復されてだんだんと薄くなっていくと思います。
あまりにもかゆみや炎症を繰り返す場合は、きちんと病院にかかり、皮膚炎に対する外用剤での治療を受けること、またかゆみの原因がカンジダ(真菌)による膣外陰炎など感染症である可能性もあるため、医療機関での相談もお考えください。
<おりもの編>おりものシートは毎日つけて平気?
――おりものシートを生理の時以外は毎日つけています。不快感の緩和と下着の劣化を防ぐために使っているのですが、毎日つけるのは良くないという意見も耳にしました。こういった使い方は間違っているのでしょうか?
おりものシートは、利便性の高いものとしての使用をおすすめします。女性器は複雑な形状をしており、また帯下により湿潤しています。下着の上におりものシートを貼りつけている状態は、シートの性能が向上しようとも、下着1枚と比較すると湿潤度は上がりますし、摩擦は生じやすくなると思います。
旅行に行くとき、排卵期の帯下増量の時期、月経前後といったタイミングに適宜利用するものとして位置づけてみてはいかがでしょうか? もちろん毎日使用することがいけないという根拠はありません。快適に生活するための消耗品の一つとして上手にご利用ください。
<気になるにおい編>どのようなケアをすればいいの?
――においが気になってセックスの時も恥ずかしい思いをすることがあるのですが、あまりゴシゴシ洗っていいのか分からず困っています。対策や正しい洗い方を知りたいです。
外陰部は非常にデリケートな部位です。体のどの部位も共通ですが、あまりに強く洗いすぎないでください。デリケートさからいえば、顔と同じような扱い(洗い方)が良いのではないかと思います。
複雑な形状をしているため垢が溜まりやすい部位はきちんと洗浄しましょう。またケアしているのににおいが強いという場合には、性病や膣炎などの存在が関与していることもありますので、病院での検査も考慮してみてください。
(監修:佐野倫代、イラスト:爽あゆみ)
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※この記事は2022年11月01日に公開されたものです