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自分に自信がない原因は「親」? 自信を持つための7つの方法

笹氣健治(心理カウンセラー)

自分に自信がない原因は「親」?

一体なぜ自己否定的になったり、自信を失ったりしてしまうのでしょうか?

その理由を、交流分析という心理学の理論をもとに考えてみましょう。

子ども時代の親との関係が性格に影響する

交流分析とは、精神科医エリック・バーンによって提唱された、コミュニケーションと人間心理の関係についての理論です。

交流分析では、人の性格形成は子ども時代の親(保護者)との関係に原因があると考えます。

例えば、「厳しく育てられたか自由放任で育てられたかによって、子どもは異なる性格になる」ということです。

ただし、親が厳しかったから子どもが自律的になり、放任されたからわがままになる、といった単純な話ではありません。

ポイントとなるのは、「親の態度を子どもがどう受け止めたか」です。

子どもが親の言動を自分なりに受け取った結果として性格が形成されるため、親の言動が全て直接的な影響を与えるわけではありません。

親の言動が子どもの性格形成に影響を与える例

例えば、小さな子どもが工作をして遊んでいる時、横で見ていた親が「あなたは本当に不器用ね」と笑いながら言ったとします。

親としては冗談で言っただけでも、感受性豊かな子どもは「ダメ出しされた」と受け止めて傷つく可能性があるでしょう。

別の日に、今度は子どもがうまく工作できたのを見て、親が「あら、とっても上手ね」とニッコリほほ笑んだとします。

親としては、今回も特別な意図はなく、思ったことを素直に口にしただけです。しかし子どもは親の笑顔を見てうれしく思い、「上手に作るのは良いことだ」と受け止めるかもしれません。

同様のことが繰り返されると、子どもは幼いながらに「褒められるためには、うまくできなければならない」「うまくできないと、親が喜んでくれない」という人生の教訓を、自分の頭の中につくり上げる場合があります。

そして、その教訓通りに生きようとして「うまくやろう」「失敗しないようにしよう」と常に意識し、それが性格として定着していくことになるのです。

このような性格が形成されると、「うまくできなかったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」という不安や恐れを感じ、自分に自信を持てなくなる可能性があります。

次ページ:子どもが自信を持てない原因になる親の言動

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