自分に自信がない原因は「親」? 自信を持つための7つの方法
自信を持てるようになる7つのステップ
最後にいよいよ、自信を持てるようになる方法を紹介したいと思います。
ポイントは、自己否定的な思考パターンを変えることです。そのために役立つ考え方を、7つのステップにまとめました。
「自分に自信がない」と思った時は、順番に取り組んでみてください。
STEP1:自分が自己否定的になっていることを自覚する
私たちは普段、自分がどのような考え方をしているのか明確に意識していないことが多いです。
しかし、自分で自分の考え方を把握していなければ、それを変えることはできません。まずは、自分が自己否定をしていることに気づきましょう。
不安や恐れを抱いたり、「自分には無理だ」と思ったりした時には、まるで他人事のように自分を客観視して「ああ、自分は自己否定しているんだな」と自覚するように心掛けます。
STEP2:自己否定のプラス面とマイナス面を考える
自分に自信がない人は自己否定することに慣れてしまっているため、自分を肯定するよりも否定する方が居心地良く感じている傾向があります。
そういう人にとって、自己否定することにはメリットがあるのです。
例えば、積極的に行動しない理由になったり、責任ある仕事を任されないよう逃げるのに役立ったりします。
そのため、自己否定することは失敗して傷つくことから自分を守る上で好都合なのです。
しかし、当然ながら自己否定することにはさまざまなデメリットもあるわけですから、そこにも目を向ける必要があります。
例えば、自分を責めてつらい気持ちになってしまう、やりたいことに挑戦できない、などです。
自己否定することのプラス面とマイナス面を理解した上で、「今回は少し頑張って自己肯定することにチャレンジしてみようかな」と思えたら、次のステップに進みましょう。
STEP3:自分がどう自己否定しているか具体的に把握する
子どもが親と関わる中で、次のような人生の教訓をつくり上げる場合があることは既に述べました。
「もっと努力しなければならない」
「完璧を目指さなければならない」
「常にしっかりしていなければならない」
「他人の期待に応えなければならない」
「もたもたしてはダメだ」
「迷惑を掛けてはダメだ」
これらの教訓に従うことが、今までの人生における数々の場面で役立ってきたのは事実でしょう。
一方で、自分に自信が持てないことにつながっているのもまた事実ではないでしょうか。
「もしこの教訓通りにできなかったら、自分は誰からも愛されないダメな人間だ」という思考が不安や恐れを生み出し、自分で自分を信頼できない状態をつくり出しているのです。
自分に自信を持てるようになるには、この教訓に縛られている状態を解消する必要があります。
そのためにも、自分の頭の中にある「○○でなければならない」「○○してはダメだ」という教訓を具体的に把握することが重要です。
自分に自信が持てないことに気づいた時、頭の中にどのような教訓があり、どのように自己否定しているのかを探ってみてください。
STEP4:自己否定的な思考の誤りを正す
自分を縛っている教訓が分かったら、それが現在本当に役立つのかどうか、自己検証します。
「○○でなければならない」「○○してはダメだ」という理想があるのは悪いことではありませんが、人間は完璧ではないので常にそうできるとは限りません。
つまり、「絶対に」「常に」そうでなければいけない、ということはあり得ないのです。
ところが、教訓に縛られている時は「絶対に○○でなければならない」「常に○○してはダメだ」といったように、いつのまにか極端な考え方になってしまっています。
そのことに気づいたら、次のように教訓を言い換えてみましょう。
^「○○できる時もあれば、できない時もある」
「○○は努力目標であって、できない時があっても良いのだ」^
この言い換えは、自己否定的な思考の誤りを正すことにつながります。
こうやって自己否定の根拠を崩していくと、自己否定をする必要がないことに気づくでしょう。
今の自分は、もう親の顔色をうかがって生きる無力な子どもではありません。自立した大人として、子どもの自分がつくり上げた教訓を修正することができます。
その教訓が役に立つ時はこれからも十分に活用すれば良いですし、マイナスに働く時には、視野を広げて違う考え方で行動すれば良いのです。
STEP5:自分の存在価値に条件をつけない
自分がつくり上げた教訓に縛られているのは、「もしその通りにできなかったら、自分は誰からも愛されないダメな人間だ」などと無意識に思っているからです。
しかし、本当にそうでしょうか? 次はここにメスを入れます。
前述したように、子どもは親から愛されるため、認められるために、「○○でなければならない」「○○してはダメだ」という教訓をつくり上げました。
これには、当たっている部分とそうでない部分があります。
「○○ができれば愛される、認められる」というのは当たっているかもしれませんが、親はそもそも「○○できないと愛されない、認められない」と言っていません。
それなのに、なぜか頭の中では「○○できないと愛されない、認められない」という思い込みができ上がっているのです。
ここで、なぜそんなに愛されたいのか、認められたいのか、という点が重要になってきます。
愛されること、認められることは、自分自身の存在価値に関係しています。「愛される自分、認められる自分には存在価値がある」と私たちは思い込みがちです。
私たちは誰もが、自分に存在価値があるという証明を、心の中で強く求めています。自分自身の存在価値を実感することは、生きていく上で欠かすことのできない重要な感覚です。
だからこそ、自分の存在価値を感じようとして、自身でつくった教訓を従順に守ろうとしてしまうのです。
この思い込みを訂正するためには、次のように考えてみると良いでしょう。
^「私の行動は私の一部であって、私自身ではない」
「他人からの評価は私の一部分に関するものであって、私自身の存在価値とは無関係である」^
自分には無条件に存在価値があり、何があっても揺らぐことはありません。この真実を、常に忘れないようにしたいものです。
STEP6:ありのままの自分を肯定的に受け入れる
自分の存在価値を常に感じるためのもう1つの方法は、ありのままの自分を肯定的に受け入れることです。
そのためには、次のように考えてみることが役立ちます。
人間ですから失敗することもあります。
初めてやることが、うまくできないのは当然です。
以前はできたことが、今回はうまくできない場合もあります。
以前できた時と今回とでは、条件や環境が微妙に異なっています。
人は子どもながらに考えた教訓を大切にして生きていきます。
親の期待に応えよう、親を喜ばせようと、必死に考えた教訓です。
教訓通りに生きてきたことで、うまくいった時もあります。
一方、自分に自信を持てなくなってしまったかもしれません。
いずれにしろ、一生懸命に生きてきました。
つらいこともいろいろありましたが、なんとか乗り越えてきました。
なんて前向きで、強い存在なのでしょうか。
うまくできても、うまくできなくても、自分に存在価値があることには変わりありません。
自分には存在価値があると常に思えたら、とても素晴らしいことです。
STEP7:「どんなことがあっても自分は大丈夫だ」と思えることを目指す
冒頭で、自分に自信が持てる人は、「どんなことがあっても自分は大丈夫だ」といった自己肯定感を持っていると述べました。
この感覚は、成功体験を積むことで身についていきますが、ここまでの6つのステップを繰り返し行うことでも身につけられます。
自分に自信が持てるようになる最終ゴールは、「どんなことがあっても自分は大丈夫だ」と常に思えるようになることですので、日々それを意識してみてください。
長年に渡って自己否定してきた思考の癖はすぐに解消できませんが、ここで紹介した取り組みを繰り返すことで、確実に前進していくはずです。
あとは、本気で変わりたいかどうかという本人の決断にかかっています。
自分次第で自信を持つことができる
子ども時代に受けた親の影響で、自分に自信を持てなくなってしまうことがあります。
しかし、親の言動を受け止めた自分が、自信を持てない今の自分をつくり上げたのもまた事実でしょう。
だからこそ、自分次第で自信を持てるようになることは可能です。
そのためには、「何があっても自分は大丈夫だ」と常に思えることを目指しましょう。ありのままの自分を肯定的に受け入れることを意識してみてください。
きっと自信を持てるようになる日が来るはずです。
(笹氣健治)
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※この記事は2022年02月18日に公開されたものです