【難読】“なにゆう”? 「杞憂」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「杞憂」の読み方です。
「杞」って何て読むの? と思った方は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「杞憂」の読み方は?
「憂」は、憂鬱、憂慮と読むので、“ゆう”という読み方は知っている人も多いですよね。しかし、「杞」はあまり馴染みのない漢字かもしれません。「杞」は、くこやおうち、かわやなぎといった落葉樹のことを表す漢字だそうです。この二つを合わせて、なんと読むのが正解なのでしょうか。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“きゆう”と読みます。
「杞憂」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「杞憂」の意味は以下のように解説されています。
き‐ゆう〔‐イウ〕【×杞憂】
《中国古代の杞の人が天が崩れ落ちてきはしないかと心配したという、「列子」天瑞の故事から》心配する必要のないことをあれこれ心配すること。取り越し苦労。杞人の憂え。「―に終わる」
「杞」は、中国の周の時代の国の名前でもあるそうで、杞の国に「天が落ちてきたり地が崩れるのではないか」と、夜も眠れないほどいつも心配ばかりしている男がいた、という話から「杞人憂天」という四字熟語が生まれ、略されて「杞憂」になったのが語源だそうです。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「杞憂」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。普段から使っている言葉ですが、実はもともとの言葉が略されてできた言葉だったんですね。
語源を調べてみると、当たり前に使っている言葉が実はもともと略語だったり、意外な発見があるかもしれません!
(ななしまもえ)
※この記事は2022年01月13日に公開されたものです