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【時候の挨拶】2月に使える挨拶言葉は? 書き方や文例を紹介

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

2月の「時候の挨拶」

2月の手紙に使える時候の挨拶を紹介します。

公文書やビジネスレターなどでは「〜の候」で始めることが多いですね。「候」の代わりに使える言葉として、「頃・節・季節・みぎり」などがあります。

なお、「みぎり」とは、「時、折、時節」という意味です。漢字では「砌」ですが、あまりなじみがないため、ひらがなで表記する方が良いでしょう。

「大寒(だいかん)の候」大寒(2022年の大寒は1月20日)から立春(りっしゅん。2022年の立春は2月4日)前日まで

「寒中(かんちゅう)の候」小寒(しょうかん。2022年の小寒は1月5日)から立春前日まで

「晩冬(ばんとう)の候」立春まで

「残冬(ざんとう)の候」立春まで

「立春(りっしゅん)の候」立春から雨水(うすい。2022年の雨水は2月19日)前日まで

「残寒(ざんかん)の候」立春以降

「予寒(よかん)の候」立春以降

「春寒(しゅんかん)の候」立春以降

「向春(こうしゅん)の候」立春以降

「浅春(せんしゅん)の候」立春以降

「梅花(ばいか)の候」2月下旬

上記の時期は、あくまで目安です。

本格的な寒さが続く2月。雪の降る地域も多い頃ですが、暦の上では2月4日に立春を迎えます。

「春とはいえ余寒厳しく」といった表現がメディアでもよく聞かれることでしょう。

ただし、文字として残ってしまう手紙では、できればほっとする気持ちや、春へ向かう明るさを届けたいもの。

「寒さの中にも春の便りが……」「雪の中にも、木々の芽が……」というような「寒さ+春の予感」という流れにすると、相手にも暖かさや希望を感じてもらえます。

特に、氷が溶けて水になるという意味の「雨水」(2022年は2月19日)の頃は、草木が芽吹き始めます。三寒四温を幾度か繰り返しながら、寒い日よりも暖かな日が少しずつ増えていくのですね。

ただ、「雨水の候」という表現は正しいのですが、「雨水」が「あまみず」と読み間違えられやすいことから、最近ではあまり使われなくなっているようです。

雨水の他にも、「立春」「梅の香」「春一番」など春らしい言葉はたくさんあります。どれにしようかと工夫するのもまた手紙の楽しみだといえるでしょう。

例文

三寒四温の日々、ご健勝のこととお喜び申し上げます。

立春とは名のみの寒さですが、日々ご活躍のご様子、まぶしく拝見しております。

梅花の香りに本格的な春の訪れがいよいよ待たれる頃でございます。

寒さの中にも、木々の芽が春支度。新しい季節が待ち遠しいですね。

春まだ浅しとはいえ、先日はほのかな梅の香が漂ってまいりました。

次ページ:2月の「結びの挨拶」(例文付き)

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