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バチェラーは、野生の男女の恋愛観察!? 婚活女子を虜にする魅力とは

#PM6時の偏愛図鑑

やまとなでし子

定時後、PM6:00。お仕事マインドを切り替えて、大好きなあの映画、あの舞台、あのドラマを観る時間が実は一番幸せかもしれない。さまざまな人が偏愛たっぷりに、働く女性に楽しんでほしいエンタメ作品を紹介する連載です。今回はライターのやまとなでし子さんが、バチェラーシリーズへの偏愛を綴ります。

皆さん、「バチェラー・ジャパン」って知ってますか? Amazon Prime Videoで独占配信されている、ハイスペックな独身男性(バチェラー)を女性たちが奪い合う、日本で一番身元のしっかりしたハイスペと出会える婚活サバイバル番組です。

バチェラーは真実の愛を求めて、さまざまなデートを経て1人の女性を選びプロポーズする、というシンプルなものなのですが、これがもう沼。スルメ。ブラックホール。何度見返したか分からないこの沼を皆さまにもぜひ知ってもらいたいと思います。

バチェラーは野生の男女の恋愛観察ができるナショナルジオグラフィック

私がこの番組と出会ったのは婚活中の時。「ハイスペック婚活番組なんて面白そう!」という単純な気持ちで見始めたのですが、そんな簡単な言葉で括れるものじゃありませんでした。恋愛、友情、嫉妬からくるドロドロの人間関係、奇跡、感動が一気に詰まったリアリティーショーで、これらの属性に1つでも引っかかるものがあれば絶対にハマります。

特にメインである恋愛。女子の場合は、女友達のリアルな恋愛の攻め方、テクって見ることがないですよね。押すものいれば引くものもあり、メンがヘラるものもあり、と女性陣の三者三様、生々しいガチの男の落とし方や、それに対する男性の反応を見られるのがめちゃくちゃ面白いし勉強になるんです!

伝説の求愛ダンスをはじめとしたさまざまな求愛行動

例えば女性が大勢いる中で、自分の印象を残してバチェラーに選んでもらわなくてはならない時、あなたはどうしますか?

手作りの食べ物を食べさせる、プレゼントを渡す、といった王道パターンのものもいれば、出合頭からキスをかますなんて序の口、オイルマッサージでバチェラーのバチェラーをどうにかしようとするものあり、「この鍼には一生その人を愛し続ける効果があります!」と言いながら自分にブッ刺し、永遠に自分を愛し続ける羽目になる鍼灸師あり、バチェラーの名前を叫びながら動物ばりに求愛ダンスでアピールするものあり、ともうさまざま。

まさにこれは野生の男女の生態や求愛行動をありのままに見ることができる、ナショナルジオグラフィックのようなものなのです!

いい意味でも悪い意味でも「自分だったらこんな攻め方考えもつかなかった!」というあらゆる行動や反応を見ることで、自分の恋愛に悩んでいる人も何か学びがあるかもしれません。

参加女性の恋する姿に共感できる! 応援してしまう!

出演している女性陣も個性さまざまで魅力的。出演者で一番有名なのはゴリゴリのギャル、ゆきぽよさんでしょうか。

第一印象でハッと目を惹かれる美女もいれば、セルフプロデュースがうまく、回が進むごとにどんどんといい女に見えてくる人もいたり、パーソナリティーを知っていくことで魅力がどんどん見えてきて、推しメンが生まれます。この推しメンに「残ってほしい!」と応援しながら見たり、逆に「この人が残るのでは?」と予想しながら競馬のダービー的に見たりと楽しみ方もいろいろ。

特に印象に残っているのがシーズン2の福良真莉果さん。登場時は赤ちゃんばりに喜怒哀楽が全て顔面に直結しており感情剥き出し。ありのままの姿があまりにぶっ飛びすぎていて、バチェラーに両足を乗せて会話したりと仰天行動も飛び出す始末。

他の女性陣も皆「速攻落ちるだろ」と格下扱いをしていたのに、回を進めていくごとに彼女の飾らない、天真爛漫で愛に溢れた底抜けに明るい人間性にどんどん引き込まれ、いつの間にか周囲も心奪われていったのです。

また、気持ちが溢れすぎてついつい直球でぶつけてしまうシーズン2の右手愛美さんやシーズン3の中川友里さんのちょっと不器用な恋愛の仕方は、好きすぎるが故に気持ちがコントロールできなくなる恋愛あるあるすぎて全女子が共感の嵐。こんな美女たちでも恋の前には不器用になるんだと思うと、愛おしくてたまりません。

その他にも、全てが完璧で女性の私でも結婚したくなるようなかっこいいパーフェクトな女性、シーズン3の野原遥さんやシーズン2の小口那奈子さんなど、何十人もの魅力的な女性の中から、共感できる、応援したくなる女性がきっと見つかります!

愛犬家が職業になった史上初の番組

もう1つ女性陣のパーソナリティーとして、個人的にいつも注目しているのが職業。バチェラーでは、今まで見たこともないような職業を肩書きとして爆誕させているのがめちゃくちゃシュールで面白いのです。

その中でも印象に残っている職業の1つが“下町娘”。こんな職業はRPGゲームで主人公が話しかけた女性キャラクターくらいしか見たことがなく、下町に生まれ落ち、ただ生きていることを仕事認定。遊び人を職業として認めたドラクエばりの懐の広さをバチェラー製作陣は見せつけてくれました。多様性バンザイ!

その他にも“インナービューティーアドバイザー”や、“ヘルシーホームパーティクリエイター”という、沢尻エリカの元夫・高城氏のハイパーメディアクリエイター並に情報が大渋滞している職業や、“愛犬家”というドックフードのCMでしか見ることがないような属性を職業として肩書きにするなど、毎回とんでもない職種を世に生み出してくれるのが、私のバチェラーの楽しみの1つです。

バチェラーの個性で全く違うドラマが生まれる

もちろん忘れちゃいけないのが主役であるバチェラー。それぞれ個性も魅力も違うので、バチェラーによって全く違ったドラマが生まれるのも魅力です。

シーズン1は王道王子系、東大卒起業家・久保裕丈さん。その応対はやたら「アクティビティ」という単語を連発する以外はソツがなく完璧で、どの女性にも平等に対応する様子は、もはや先生のようにも見えてきます。まさに模範的バチェラー。

シーズン2は当時サイバーエージェントの幹部を務めていた小柳津林太郎さん。少しやんちゃみがあり、彼自身が舞台役者などの表現者を目指していたこともあって、女性を見る際も表現や個性を大切にしつつ、人情味に溢れ、時に両親に放送禁止用語でマジギレをかます、久保さんとは違った面白さを見せてくれます。最後に残る女性2人は、正統派少年漫画を思わせる友情とスポーツマンシップに則ったかのような、互いを尊重する戦いをするので見ていて気持ちがいい。ドラマチックでファンの多いシーズンでもあります。

シーズン3は実家激太起業家・友永真也さん。モデルもしていたというスタイルの良さと、医師の家系で裕福に育った素直でまっすぐないいとこのおぼっちゃま感が魅力。「僕の友達と女性がどう関わるのか見てみたい!」と次々出てくる友人が馬や犬たちという、ムツゴロウさんばりの動物愛護家でもあります。実家での家族総出のダチョウ倶楽部「どうぞどうぞ!」や友永構文など、“名おもしろシーン”が大量で、物議を醸したものの結局なんだか憎めない私のイチオシバチェラーです。

そして忘れちゃいけないのが、シーズン3の後に配信された男女逆転版のバチェロレッテ。生粋のお嬢様でありモデルの福田萌子さんが繰り広げる「全ての出来事は経験値」をキーワードにした物語は、参加男性にさまざまな試練を課し、経験値稼ぎとレベルアップをさせまくって順番に世に放流していくという、萌子主催のドラクエ的ストーリー。現代女性はこんなふうに自分の意思をしっかり持って行動しなくてはならない、と体現してくれる萌子さんはまさに令和のプリンセスです。感情剥き出し本気の人間ドラマがめちゃ泣ける、こちらもイチオシシーズン。

シーズン4はなんとバチェロレッテ参加者として人気だったワイルド系経営者・黄皓さんがバチェラーとして再登場! 女性陣とのキスシーンが多く、今までのバチェラーとは一味違った、遊び慣れた男感を隠さず出した面白さを見せてくれます。そのキスから全員が人狼ゲーム状態になる心理戦シーンはハラハラものです!

スターウォーズと同じように「たくさんあってどれから見たらいいのか分からん!?」という方は、まず王道のシーズン1から。ただシーズン1は長いので、サクッとバチェラーを知りたい方はシーズン2を、その後は上記配信順に見ていただくと、いろんな衝撃が待ち受けております。この順序を守ってもらうことで、後半シーズンが倍楽しめます!

何度見ても新しい発見がある面白さ!

やっぱりバチェラーの一番の楽しみは、視聴後の考察でしょう! 友人とやいのやいの言いながらそれぞれの考えを交わし合ったり共感したり、あーでもないこーでもないと盛り上がれます! 時には世に溢れる考察記事を読み漁って、自分の気づかなかった視点や考え方にびっくりしたり。

いろんな人の考えに触れた後、もう一度見てみるとまた新たな発見があったりしてもう沼。結末まで見た後に、さらにもう一度選ばれた女性に注目しながら見ると、バチェラーのいろんな行動の理由が分かったりして、種明かしされた気分になり、またいろんな人と意見を交わしたり聞いてみたくなったりします。

私もマイナビウーマンさんでバチェラー3バチェラー4バチェロレッテの全エピソードのクソミソ考察コラムを書かせていただいているので、ぜひ視聴後にこちらも読んでみてください。

何度見ても面白いバチェラー沼、みなさんも一歩足を踏み入れてみませんか?

(文:やまとなでし子、イラスト:谷口菜津子)

※この記事は2021年12月28日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
Instagram:yamatonadeshi5
ブログ:男性見聞録

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