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「できません」の敬語とは? ビジネスで使える丁寧な断り方

松岡友子(コミュニケーションマナーアドバイザー)

「できかねます」は正しい敬語?

「できません」の丁寧な言い換えとして、「できかねます」という言葉が使われることがあります。そうすることで、少し柔らかい表現となるからです。

ただし「できかねます」も敬語ですが、筆者は正しい表現とは言い切れないと考えています。

「できかねます」が正しいと言い切れない理由

「できかねます」の「かねる」は、辞書によると「他の動詞の連用形に付いて、躊躇・不可能・困難などの意を表す」とあります。

つまり、単体で「○○することができない」という意味を示します。

「できる+かねる」の形である「できかねる」では、「できる」「できない」という2つの意味を持つことになってしまうため、厳密に言うと正しい表現ではありません。

「いたしかねます」と言い換えるのがおすすめ

「できません」を言い換える場合は、「いたしかねます」を使うのがおすすめです。

「いたしかねる」の「しかねる」は、「しにくい。難しい」といった意味。できないことをやんわりと遠回しに伝える表現なうえ、謙譲語の「いたす」を使うことで「いたしかねる」は、へりくだった表現になるのです。

つまり「できかねます」よりも「○○いたしかねます」の方がより丁寧な表現だと筆者は考えます。

次ページ:「できません」の言い換え表現(例文あり)

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