「どうすればいいですか」は敬語? ビジネスメールや会話で使える言い換えも紹介
ビジネスメール・会話で使える! 「どうすればいいですか」の言い換え表現
「どうすればいいですか」を言い換えた敬語のフレーズとして「いかがいたせばよろしいですか?」「いかがいたしましょうか?」を取り上げました。
その他にも、次のような言い換えが考えられます。
(1)「どういたしましょうか?」
謙譲語の「いたす」を使っているので、「どうすればいいですか」よりも、丁寧な印象です。
また、「いかが」という改まり語を使うことでかえって疎遠な感じになるのでは、と危惧する場合にぴったりです。
相手へフランクに接したい時に使うと良いでしょう。
例文
・次の会議の日程はどういたしましょうか?
・(美容室で)後ろの長さはどういたしましょうか?
(2)「どのようにいたしましょうか?」
「どうすればいいですか?」の「どう」が具体的な指示を求めている言葉であるのに対し、「どのように」はやんわりと指示を求めている印象です。
例えば、美容室で「どういたしましょうか?」と聞かれたら、お客さまは「前回と同じ」など具体的に答えなくてはと感じるでしょう。
「どのようにいたしましょうか?」と聞かれたら、「柔らかい感じで」「仕事ができるような印象に」などイメージ重視の答え方ができます。お互いにやりとりしながら正解を見つけていく時に最適です。
例文
・次回の会食の件、どのようにいたしましょうか?
・あいにく、本日はシングルのお部屋が満室でございます。どのようにいたしましょうか?
(3)「ご希望はおありでしょうか?」
お客さまに対して、具体的な希望を聞く時にふさわしいフレーズです。
日にちや場所、具体的なことについて話を詰めていく際には、相手の希望を率直に尋ねるとスムーズに進みます。
例文
・お送りするサンプルについて、何かご希望はおありでしょうか?
・ワインの銘柄で何かご希望はおありでしょうか?
(4)「ご教示いただけますか?」
目上の相手や上司に対して、具体的な指示や教えを仰ぎたい時に使います。
「どうすればいいですか」は指示を待っている印象を与えがちですが、「ご教示いただけますか?」は、「教えてほしい」という意味になり、学びに対して前のめりの印象を与えます。言われた相手も、悪い気はしないでしょう。
以前は、特に手紙やメールで使われていた言葉ですが、最近では対面の場合でも「今後ともよろしくご教示ください」など使われることがあります。
例文
・都合の良い日程をいくつかご教示いただけますと幸いです
・改善点があれば、ご教示いただけますか?
「どうすればいいですか?」の言い換え表現を知っておこう
言葉とは不思議なもので、使う言葉、場面、受け手の捉え方によって印象が左右されます。
特に、ビジネスでは「どうすればいいですか?」と聞かれて「指示を待つな。自分で考えろ」と怒る上司もいるかもしれません。
しかし、同じ上司に「いかがいたしましょうか?」と尋ねると「お、敬語の使い方を知っているな」と少し感心してくれるかもしれません。
意味は大差ないのですが、選ぶ言葉によって印象が変わってくることはあり得るのです。
もちろん、聞くタイミングや声のトーンも大切です。いくら考えても分からない時は、素直に聞くが勝ち。
聞きたい時は、相手の目を見て、邪魔にならないタイミングでしっかりと発音しましょう。
(前田めぐる)
※画像はイメージです
(2022年11月30日)上記の文章は、筆者監修による元記事に編集部で加筆を行いました。
※この記事は2021年10月11日に公開されたものです